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認定薬剤師を目指す転職もアリ!?取得のメリットやステップを紹介

認定薬剤師制度について、認定取得までのステップや、メリット・デメリットなどをまとめました。

薬剤師の転職シーンで度々目にする、認定薬剤師というキーワード。

  • 興味はあるけれど、実はあまり詳しく分かっていない…
  • どう役立つのか分からないから、なかなか踏み出せない…

という方も多いのではないでしょうか。

しかし認定薬剤師は、薬剤師のキャリアアップや収入アップなどなど…ざまざまなメリットをもたらす薬剤師必見の認定なのだとか。

現在、およそ1万人もの薬剤師が認定を受けていて、しかも「これから認定を受けたい!」という希望者も増加していると言われています。もしも転職を視野に入れているのであれば、ぜひ知っておくべき存在でしょう。

ここでは、認定薬剤師について、基本的な情報とそのメリットを分かりやすく説明します。次の転職であなたの可能性を広げるヒントにお役立てください。

認定薬剤師制度とは…

認定薬剤師制度とは、薬剤師が研修で単位を修めた実績を示す認定のこと。

有効期限のある証明なので、認定薬剤師でいるためには継続的に新しい知識を学び続ける必要があります。

自己研鑽に励んでいる薬剤師であるという証明になるため、医療従事者や患者さんからの信頼を高めるメリットをもたらしてくれるでしょう。

また、薬剤師として常に学び続ける姿勢は採用担当者にも「志の高い人材である」と印象付けることにもつながります。

認定薬剤師を簡単に言い表せば、「最先端の技術や知識のバックアップも行う自動車の免許更新」。常に最新の薬学に精通した高度な知識・技能を持っているという武器は、より優位な転職を成功させる要素になってくれるはず。

平成28年から新設された『かかりつけ薬剤師制度』になるための条件にも「認定制度等の研修認定を取得している」という項目があり、取得を目指す薬剤師が年々増加していると言われています。

制度名 研修認定薬剤師制度
実施機関 日本薬剤師研修センター
単位基準 1単位/90分(講師は別途1単位)
※1日上限4単位、2日間上限6単位、3日間上限…9単位
認定要件 40単位を取得(4年間)
研修センター以外(プロバイダー認定)の単位は
40単位のうち20単位を上限とする。
単位取得後の認定試験はありません
認定費用 有料 
プロバイダー毎に異なります
更新料 有料 
プロバイダー毎に異なります
更新について 更新の際に必要な認定単位数は、
認定期間(3年間)に30単位以上 
(各年最低5単位以上)
※これに適合しなかった場合は新規として再度申し込み

認定薬剤師になるための単位習得の流れは?

研修認定薬剤師になるためには、いくつかの手順を踏む必要があります。

手順と言っても難しく考える必要はありません。もっとも手っ取り早くて有名な方法をご紹介します。

①日本薬剤師研修センターから、研修手帳をもらう
②研修を受けて、手帳に単位シールを集める(4年以内に40単位、各年5単位以上)
③各都道府県の薬剤師研修協議会に提出して、認定薬剤師証をもらう(研修認定薬剤師として登録してもらう)

この3ステップのみです。日本薬剤師研修センターを介さない場合でも、研修を受けてシールを集める→認定してもらうという流れは同じです。

しかし、これらの段階にはそれぞれ費用と手間がかかります。それぞれどのくらいかかるのでしょうか?

日本薬剤師研修センターの認定薬剤師の資格を取得するパターンを例に解説します。

単位取得に必要な費用と詳細は?

① 「研修手帳」は、日本薬剤師研修センターという公益財団法人が発行している緑の手帳です。
② 514円(税込み)+送料で自宅まで郵送してくれます。インターネット上の他、ファックスでも注文を受け付けているようです。

②の実際の研修は、研修の方法によって費用が変わります。インターネットで受講することや、実際の研修会に出て受講することなど様々な選択肢があり、費用はその研修会により様々です。

③では、各都道府県の薬剤師研修協議会に必要書類・シールの貼付された研修手帳を送り、手数料の10286円(税込み)を振り込みます。

IDカードも欲しい場合は11726円を振り込みます。これは4年間の勉強を終えて、認定証の申請を行う手続きです。

単位取得のために便利なのはeラーニング!

研修認定薬剤師になるためには、上記の通り研修を受けてシールの交付を受ける必要があります。

新規に研修認定薬剤師の資格を取得するためには、40単位(1単位は研修内容により1.5時間~4時間で取得できることがほとんどです)が必要です。

この単位は、薬学に関する研修や自己学習で、一定の成果が得られるものであれば問題はありません。

しかし、シールの交付されない研修だと、自身で研修内容をまとめて日本薬剤師研修センターに提出して、単位を認めてもらわなければシールをもらえません。

シールをもらえる研修でも、普段の業務と両立するのは大変でしょう。そんな忙しい薬剤師のみなさんにおススメなのは、eラーニング研修です。

特におススメなのはMPラーニングとメディカルナレッジという2つの研修機関です。

どちらもウェブ上だけで、認定薬剤師になるための単位を取得できます。(集合研修扱いとなるので、取得単位数制限はありません。)

メディカルナレッジは多くの薬剤師が使用しているウェブ研修で、動画で分かりやすく講義を行い、最後に小テストがある形式です。

40単位取得可能なコースは、年額18000円です。また、受講履歴を印刷して薬剤師研修手帳の集合研修のページに貼ることで、研修の記録とすることが出来ます。

MPラーニングは、メディカルナレッジよりもすこし安価な、年額15580円で受講することが出来ます。安価で単位取得したい方はこちらを選択しましょう。

認定薬剤師は資格の更新が必要?

認定薬剤師は、3年ごとの更新のある資格です。更新要件は3年ごとに30単位、毎年5単位以上の単位取得と申請です。

単位の取り方は認定薬剤師の資格を取得したときと同じです。ちなみにメディカルナレッジでは年額13500円、MPラーニングでは年額8230円の認定薬剤師の資格更新向きのコースが用意されていますので、資格更新時の単位取得はこれらの機関がやはり便利です。

申請時の手数料は、新規申請の時と同じく10286円(税込み)です。IDカード発行の場合は11726円です。

認定薬剤師認定機関(プロバイダー)を活用しよう!

eラーニング研修の他にも、研修認定シールを発行できる機関は多くあります。

研修シールを発行されない研修であっても単位取得は可能ですが、研修について日本薬剤師研修センターに報告書を提出しなければシールを入手できませんので、研修シールを発行してくれる機関が行う研修に出席した方が、シールを入手する手間が少なくて済みます。

研修認定シールを発行できる機関のことを、認定薬剤師認定機関(プロバイダー)といいます。

eラーニング研修と併用してシールを入手することも出来ますので、もし認定薬剤師認定機関の行う研修の中で興味があるものがあるならば、積極的に受講してみるのもいいかもしれませんね。

薬剤師生涯研修とは?

薬剤師生涯研修とは、薬剤師の資格を取得した後も生涯にわたって研修を行うことを指します。

認定薬剤師を目指す際の単位取得も、薬剤師生涯研修の1つです。

薬剤師免許は一度取得すると、死ぬまで有効な資格です。更新がありませんので、資格を持っていることにあぐらをかかず、自分を律して日々勉強していきましょうという姿勢が大切です。

「シールをもらうため」ではなく、せっかく研修の機会があるのですから、興味のある分野や業務に即した分野について積極的に学んでいきたいものです。

薬剤師生涯研修の指標項目

日本薬剤師研修センターの提示している、薬剤師生涯研修に関する指標項目というものがあります。

これは学習者の薬剤師自身が、研修項目に関して「自分が何を学習したらよいのか」ということを選択するためのツールです。

薬剤師として勤務している施設ではどのようなスキルが必要なのか、更に自分はそのスキルに対してどのくらい満足しているのかを評価して、数字にします。

そこから自分が何を優先的に学習すべきなのかを視覚的に理解することが出来ます。

「生涯学習と言っても何からやっていいかわからない」という方は、この指標項目を参考にしてみてはいかがでしょうか。

認定薬剤師になるメリットとは?

以下のようなポイントが挙げられます。

最新の知識を学び続けることができる

まず第一に、学び続けることができるということ自体が大きなメリットとなるはずです。日進月歩で発展する最新の医学・薬学を学べるので、常に質の高い薬剤師であり続けることができるでしょう。

高い知識と専門性を持った薬剤師であると証明することができる

薬剤師の国家資格には有効期限はありませんが、認定薬剤師は違います。

認定薬剤師である、ということは、常に高い知識や専門性を身につけ自己研鑽に励んでいるという証明にもつながるでしょう。

優位な転職を成功させることができる

自己研鑽に励む質の高い人材(薬剤師)は当然、質の高い職場と出会える可能性も高まります。研修認定薬剤師制度は、優位な転職を目指すための有用な武器となってくれるはず。

また転職でなくても、認定を取得することで資格手当や昇給が施される職場もある様子です。

認定薬剤師の種類とは

医療関係のものが多いですが、一緒に見ていきましょう。

特定領域認定制度

生涯研修の中で、特定の分野にクローズアップした望ましい技術や知識を習得します。

  • がん薬物療法認定薬剤師
  • 感染制御認定薬剤師
  • 妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師
  • スポーツファーマシスト
  • 漢方薬・生薬認定薬剤師

などなど…

専門薬剤師認定制度

経験豊かで専門領域に精通した薬剤師を認定する事が目的。

  • がん専門薬剤師
  • 妊婦・授乳婦専門薬剤師
  • 日本禁煙学会認定専門指導者(専門薬剤師)
  • 栄養サポート(NST)専門薬剤師

などなど…

認定薬剤師と専門薬剤師の違いは?

認定薬剤師の他に「専門薬剤師」という資格があることをご存知でしょうか。主に病院薬剤師の方が専門薬剤師の認定を受けていることが多いです。

認定薬剤師と専門薬剤師は同じようなものに聞こえるかもしれませんが、取得要件や専門性に大きな違いがあります。

認定薬剤師は研修を受けて申請を行うことでその資格を得ることが出来ますが、専門薬剤師になるためには、認定薬剤師よりも高いハードルが待っています。

研修の他に、薬剤師経験年数、専門分野に関する薬学的介入の実績を提出していることなどが求められます。

研修も5年以上の継続受講が求められるなど、認定薬剤師と比較すると専門薬剤師は難しい資格です。

専門薬剤師は、がん専門薬剤師や緩和治療専門薬剤師など数種類用意されています。認定を行ってくれる機関は、「日本医療薬学会」や「日本病院薬剤師会」などがあります。

それぞれの専門により取得要件は異なりますが、どれも難しいものばかりです。

専門薬剤師を目指そうと思う方は、まず研修認定薬剤師の資格を取得して、興味のある分野や得意な分野について継続学習していくことが、専門薬剤師への第一歩です。

実務経験を積むことが大変重要になりますので、認定を取得しようと思う分野に強い医療機関への転職なども考えましょう。

認定薬剤師で、薬剤師の視野が広がる!

薬剤師の国家資格には有効期限がありません。つまり言い方は良くありませんが、一口に「薬剤師」と言っても、その中には高いスキルや知識を携えた方もいれば、逆に努力を続けていないタイプもいらっしゃいます。

認定薬剤師制度とは、その中で「常に知識を更新し続ける努力を継続していますよ」という証明を客観的に評価するシステム。研修で得た知識を活かしながら活躍できることはもちろん、周囲からの評価をアップさせることも期待できるでしょう。

認定薬剤師制度で、ワンランク上の薬剤師を目指してみてはいかがでしょうか。今よりも広い視野で、キャリア構築を進めることができるカモしれません。

「デメリット」でも紹介した通り、仕事が忙しすぎて認定取得が不可能な状況に陥るケースも少なくはありません。

そんな場合は、まず無理なく勉強ができる環境を整えるところからスタートすることをおすすめします。

近年では認定薬剤師の取得をサポートする薬局による求人も多く発生しています。そのため、認定取得を目指すための転職活動を始める薬剤師の方も珍しくはありません。