当サイトには広告・プロモーションが含まれています。

救急認定薬剤師とは?給料・年収や仕事内容、やりがいについて徹底解説

救急認定薬剤師という選択肢について、その仕事内容や給料、また目指し方などを分かりやすく説明

救命救急医学分野での薬剤師のニーズは、今後ますます膨らむことが予想されてます。

「薬剤師としてのノウハウやスキルを活かした転職を目指したい」

とお考えであれば、ぜひ救急認定薬剤師の取得を視野に入れてみてはいかがでしょうか?

ここでは、救急認定薬剤師という選択肢について、その仕事内容や給料、また目指し方などを分かりやすく説明します。

「救急認定薬剤師」とは?

救急医療の現場では、重症度や緊急度の高い患者さんに対して、スピーディーで高度な医療の提供が求められます。

そんな中、チーム医療が進む昨今では、

「患者さんの状態に応じた適切な薬物療法が求められる事」
「容態が変化した際には薬剤を迅速に変更しなくてはいけない事」
「緊急医療の現場ではリスクの高い薬剤の使用が多い事」

…などの理由から、医師や看護師などの医療従事者と連携をとりつつ、高度な知識をもって薬物療法を行える薬剤師の必要性が注目されるようになりました。

そのような関心の高まりを受け、日本臨床救急医学会は平成22年7月に「救急認定薬剤師制度」を創設。

救急に関する十分なスキルやノウハウを持ち、医療チームの一角を担う薬剤師の養成が期待されています。

救急認定薬剤師の給料・年収について

救急認定薬剤師の認定資格は平成22年(2011年)7月に実施・運用がスタートされたため、まだ新しく、ここで「年収の相場」を紹介できるだけのデータが存在していない状態です。

そこで救急認定薬剤師の年収を推測してみます。

薬剤師の平均年収が以下の表のように男性600万0,800円、女性547万1,400円となっています。

薬剤師(男性) 600万0,800円
 20 ~ 24歳 325万7,300円
 25 ~ 29歳 472万9,500円
 30 ~ 34歳 513万6,900円
 35 ~ 39歳 627万5,500円
 40 ~ 44歳 633万1,300円
 45 ~ 49歳 785万4,800円
 50 ~ 54歳 689万9,400円
 55 ~ 59歳 689万6,200円
 60 ~ 64歳 616万3,100円
 65 ~ 69歳 502万4,500円
 70歳~ 322万6,800円
薬剤師(女性) 547万1,400円
 20 ~ 24歳 335万5,200円
 25 ~ 29歳 429万7,600円
 30 ~ 34歳 467万9,900円
 35 ~ 39歳 502万7,700円
 40 ~ 44歳 569万4,400円
 45 ~ 49歳 634万9,800円
 50 ~ 54歳 627万2,400円
 55 ~ 59歳 651万8,200円
 60 ~ 64歳 507万1,700円
 65 ~ 69歳 533万8,900円
 70歳~ 416万1,100円

※「令和2年賃金構造基本統計調査-厚生労働省」を基に計算

救急医療現場での需要が高まっている現状や、「認定薬剤師」という高度な資格と経験を要する職業であるポイントなどから、一般的な病院薬剤師よりも高収入であることが予想されています。

救急認定薬剤師の年収上表の年収額の1~2割増しを想定するとよいでしょう。

事実、救急認定薬剤師としての認定資格に資格手当が適応されるケースも珍しくはありません。

興味をお持ちであれば、一度現段階で公開されている薬剤師求人を確認してみてはいかがでしょうか。

救急認定薬剤師の仕事内容について

救急医療現場の薬剤師は、刻一刻と変化する患者さんの病態から、医師や看護師などと連携を取りつつ薬学的な管理を行い、チーム医療に貢献するという役割を担っています。

具体的には、以下のような業務が挙げられます。

  • 感染管理
  • 栄養管理
  • 中毒や外傷患者の管理
  • バイタル管理
などなど…

また搬入された患者さんをベットへ移したり、輸液交換や点滴用ポンプの装着をしたり…、本来であれば看護師が行う仕事を、ケースバイケースで薬剤師が手伝うことも。

一刻を争う現場だからこそ、それぞれが受け持つ業務以外にも携わることで、スムーズなチーム医療を遂行させるシーンもある様子です。

救急医療とは…

突発的な怪我や病気、中毒などの患者さんへ対して、医師や看護師などの医療従事者らが行う、診察や看護、緊急処置などの医療サービスのこと。

搬入される患者さんの状態は様々で、外傷や熱傷、急性疼痛以外にも、脳梗塞や心筋梗塞、急性中毒など命に関わる疾患も。

したがってよりスピーディーで適切、かつ即効的なケアが求められます。

取り扱う患者さんの重症度に応じて、

  1. 一次救急(初期救急。外来のみで入院を要さない軽症患者)
  2. 二次救急(入院や手術を要する重症患者)
  3. 三次救急(二次救急では対処できない重篤な救急患者)

と三段階に分かれていて、各々は以下の医療圏ごとに整備することになっています。

  • 一次救急…市町村ごとに
  • 二次救急…広域市町村ごとに
  • 三次救急…都道府県ごとに(北海道を除く)

また救急認定薬剤師は、病院へ搬入される患者さん以外にも、勤めている病院内をはじめ、その他の医療機関や施設で感染症などが発生したシーンで、スピーディーかつ適切な感染管理、薬学的処置、薬剤投与、処方提案などを行います。

救急認定薬剤師の主な職場は?

救急認定薬剤師としてのスキルや知識を発揮できる転職先には、救急救命センターや、総合病院内のICU(集中治療室)などの集中医療分野が挙げられます。

これらは、ハローワークや転職エージェントに掲載される薬剤師求人のなかで、調剤薬局やドラッグストアーほど多く見られるものではありません。

事実、救急医療の現場に薬剤師がいない病院も数多く存在している様子。

とはいえ、救急医療現場での薬剤師の需要は今後さらに高まり、その必要性はますます注目されることが予想されています。

「求人が少ない=需要がない」と早合点してしまうのは、もったいないカモしれません。

救急認定薬剤師を目指す方法

救急認定薬剤師の認定を受けるためには、以下の条件をすべて満たす必要があります。

救急認定薬剤師の資格を取得する条件

  • 薬剤師として優れた人物で、救急医療における薬物療法に関する見識を備えている
  • 薬剤師として5年以上の実務経験があり、かつ2年以上のあいだ救急治療における薬物療法に従事している
  • 申請の際に、日本臨床救急医学会の正会員歴が2年以上ある
  • 救急治療に関する薬物療法の症例報告が25症例以上ある
  • 日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師、日本医療薬学会認定薬剤師、薬剤師認定制度認証機構により認証された認定薬剤師、または日本臨床薬理学会認定薬剤師の資格を有している
  • 認定委員会が指定・承認した学術集会や研究発表などで、所定の単位を取得する
  • 認定委員会が開催する講習会を受講している
  • 日本臨床救急医学会評議員または所属施設長の推薦がある

上記の条件を満たし、認定薬剤師認定委員会から受験資格を認められた薬剤師は、認定試験の受験に挑むことが可能になります。

くわえて、救急認定薬剤師の認定資格は5年毎の更新が必須で、認定日から更新時期までに以下の条件をクリアしておかなければいけません。

・認定薬剤師認定委員会の指定する学術集会や研究発表などで、所定の単位を取得する
・更新審査を受ける
など

高度な薬学的スキル・ノウハウが問われる職業であるだけに、資格取得までの難易度は高めです。

とはいえ、「誰でも簡単に目指せます!」と言えるほど低いハードルではありませんが、そのぶん希少価値の高い薬剤師としてハイレベルな転職を目指す頼もしい武器となってくれるはずです。

参照:JSEM | 救急認定薬剤師

救急認定薬剤師に求められるスキルや資格について…

以下では、救急認定薬剤師の認定資格以外に、必要とされる資質・スキルについてを紹介します。

高い道徳心、モラル

医療チームの一員として、薬剤にまつわる知識やスキルを発揮する救急医療現場での薬剤師は、ほかの立場(医師や看護師など)からも頼られ必要とされる存在。

また人命に関わる現場でもあるので、大きな責任が伴う職業だと言えるでしょう。

そのため高い倫理観を持った人材であることが求められます。

救急医療現場で活躍する他職種への理解

救急医療現場の薬剤師は、医師や看護師など医療従事者と関わりを持ちながら業務を行うことになります。

スムーズな業務のために、時には手伝うシーンもしばしば…。

迅速で適切な救急医療を行うためには、他職種が担う役割への理解を欠かすことはできません。

薬剤師だけでなく、現場に携わる人たちの役割や業務にも精通しておく必要があるでしょう。

多角的に状況を観察し適切な判断ができるスキル

救急医療の現場では、ケースバイケースで実に多様な患者さん・病状に直面します。したがって、あらゆるアングルから状況を観察し、冷静で適切な判断ができるスキルが求められるでしょう。

救急認定薬剤師はどのような人が向いてる?

ここまででお話しした内容から、救急認定薬剤師は以下のようなタイプに向いていると言えそうです。

  • 「キャリアアップを目指したい!」
  • 「やりがいや達成感が得られる仕事に出会いたい!」
  • 「チーム医療に携わりたい!」
  • 「常に学び続ける、自己研鑽を継続して行いたい!」

逆に、

「大きな負担がかかる職場は遠慮したい…」
「プライベートを確保できる転職を目指したい…」

と言ったタイプにはオススメできません。

その場合、別の転職先を検討したほうが賢明でしょう。

転職先に自分が何を求めていりのか?また、何を重要視しているのか?をしっかりと明確にして、ぜひ後悔のない転職につなげて下さい。

救急認定薬剤師のやりがい

救急医療の現場では、実に多様な病態・症状に携わります。

したがって医療従事者としての経験値を向上させる事ができるカモ。

くわえて人命に携わる事になる職場なので、自分が持つ薬剤師としてのスキルやノウハウによって「人を助ける事ができた!」という掛け替えのないやりがいや達成感を得る事ができるでしょう。

「救急認定薬剤師になりたい」という方は情報収集のツールとして、転職エージェントを利用するべき

もしも「今は別の職種で働いているけど救急医療に興味がある」とお考えであれば、転職エージェントで薬剤師の職探しをサポートしているコンサルタントの情報網をうまく活用してみてはいかがでしょうか。

一馬力での情報収集には、どうしても限界があります。

ただでさえ忙しい薬剤師が、自力で仕事と転職活動とを両立させようと考えれば、なおさら困難な職探しになってしまうでしょう。

転職エージェントを利用する際には、これまで数多くの薬剤師転職に携わってきたコンサルタントへ、ぜひ「救急認定薬剤師になりたい」旨を相談してください。

忙しいあなたに代わって、経験豊かなコンサルタントがあなたにぴったりな求人案件だけをピックアップして紹介してくれるはず。

このような無料サービスをかしこく活用して、より優位な転職活動を成功させてみてはいかがでしょうか。

まとめ

以上、救急認定薬剤師の給料・年収情報や仕事内容、やりがい等について紹介してきましたがいかがでしたか?

ここでお話しした内容をまとめると、以下のポイントが重要になるとわかりました。

  1. 「救急認定薬剤師」は平成22年7月にスタートした新しい認定制度
  2. 医師や看護師などの医療従事者らと連携を取り、薬剤のプロとしてチーム医療の一端を担う
  3. 活躍の場は救急救命センターや、総合病院内のICU(集中治療室)など
  4. 認定や更新を受けるための条件はハードルが高く薬剤師としての希少価値が高い職種

「どのように救急認定薬剤師を目指せばいいの?」
「経験を積んで資格取得できたので救急認定薬剤師になりたい」

という方は、この記事の内容を参考にして、ぜひ有意義な転職活動につなげてみてくださいね。