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調剤薬局でOTC薬を売る必要はあるのでしょうか?

OTC薬はドラッグストアが中心となって販売していますが、今後は調剤薬局でも積極的に販売するようになるようです。この流れは本当に必要なのでしょうか。

OTC(Over The Counter)薬はどこで購入するかと聞かれて、すぐにイメージするのはドラッグストアだと思います。実際、ドラッグストアには第1類医薬品以外のOTC薬を販売することができるように、登録販売士がいます。

調剤薬局はどうかというと、登録販売士はいません。もちろん、薬剤師の資格を持っていれば、すべてのOTC薬を販売することができるので、不要といえば不要です。

その理由の前の大前提として、調剤薬局でOTC薬の販売数はごくごくわずかであるため、薬剤師だけで十分対応することができます。

しかし、今後の流れとしては、調剤薬局でも積極的にOTC薬の販売をしていくようになるようです。

実際、Switch OTCの流れは加速しており、2017年からはセルフメディケーション税制が導入され多事から考えても、薬剤師による医薬品適正使用のための指導が非常に重要になります。

ここでは、すでにこのような流れが出来上がっていますが、調剤薬局においてOTC薬を販売することが本当に必要なのかを考えてみたいと思います。

調剤薬局でOTC薬を(ほとんど)販売していない理由とは?

個人経営の調剤薬局では、OTC薬を同時に販売している店舗もありますが、複数店舗を持つ調剤薬局、特に全国展開しているチェーンの調剤薬局では、OTC薬を販売している調剤薬局はほぼありません。

絆創膏やサージカルテープなどの外用薬については、多少店頭に並んでいます。

なぜ調剤薬局ではOTC薬を販売していないのでしょうか。理由は非常にシンプルです。

OTC薬を販売しても、ほとんど利益がないためです。

例えば、処方箋を1枚受け付けた場合、調剤基本料、調剤料、各種加算が算定でき、わずかですが薬価差益もありますので、かなりの売り上げ(利益)を上げることができます。

一方、OTC薬の場合、販売した場合の利益は、販売価格から仕入値を差し引いたものだけが利益となります。OTC薬を販売する際には、服薬指導を行います。

OTC薬の中でも第一類医薬品に分類されるもの(ガスター10など)は、薬剤師が必ず服薬指導を行い、販売しなければなりません。

しかし、服薬指導が義務付けられているにもかかわらず、保険点数を請求できるわけではありません。一言で表すと「タダ働き」ということになります。

以上のことから、調剤報酬で十分な売り上げがあるわけで、わざわざ利益のほとんどないOTC薬を販売する必要がありません。

これこそが、調剤薬局がOTC薬を販売しない大きな理由です。

OTC薬は、多量に仕入れることで、仕入値を抑えることができる。だから、特にチェーン展開しているドラッグストアが中心となり販売されているのだカモ。

しかし、OTC薬も医薬品なのだからこのようなシステムは変えないといけないと思うのだカモ。

OTC薬を調剤薬局で購入することのメリットとは?

政府が2017年骨太の方針で示したとおり、「かかりつけ薬局」が推進されています。

かかりつけ薬局とは、「ご自身がいつも利用する薬局」のことです。かかりつけ薬局のメリットは、もしご自身が複数の医療機関からの処方を受けていた場合、すべてかかりつけ薬局に持ち込むことで、併用注意や併用禁忌などの相互作用、重複投与を省くことができるなどのメリットがあります。

かかりつけ薬局を持たなくても、お薬手帳で管理できるよと思われる方もいらっしゃると思います。もちろん、その通りです。

しかし、お薬手帳に記載された薬剤と現在受け付けた処方箋に記載された医薬品について、相互作用をチェックしなければなりませんが、時間を要することはありませんでしょうか。

昔からある医薬品や、薬局内にある医薬品であれば、相互作用などは簡単にチェックできると思います。しかし、近年医薬品の開発が盛んになったことで、どんどん新しい医薬品が世に出てきています。

作用機序がすでにわかっているようなものであれば、特に問題ありませんが、まったく新しい作用機序の場合、添付文書やインタビューフォームを確認して、併用に問題ないか確認しなければなりません。

かかりつけ薬局を持つことで、処方箋の情報が適切に管理され、システムで相互作用などをチェックでき、確認漏れということがなくなります。これがかかりつけ薬局のメリットです。

さらにこのようなかかりつけ薬局で、OTC薬を購入することで、処方医薬品との相互作用をチェックすることが可能になります。つまり、より安全にOTC薬を服用することができるというわけです。

今後の展望

OTC薬を保健薬局で購入することのメリットをご紹介しましたが、これは購入者である患者さん側のメリットです。保健薬局にはメリットはないのでしょうか。

売り上げや収入というという面においては、今後OTC薬を販売した場合に何らかの加算をつけることができる可能性はあります。

ただし、現時点では、このような加算はあくまでも健康保険などの健康保険を使用した場合に限られています。今後保険薬局側にもメリットがあるように制度の整備を期待したいです。

もう1つの展望としては、薬剤師の地位向上です。

今後はOTC薬として販売される医薬品も多くなると予想しています。軽度な疾患であれば病院に受診しなくてもOTC薬で対応できる時代がくるはずです。

誇張な部分もありますが、保険薬局が病院や診療所の代わりになるのではないでしょうか。そのようになれば、薬剤師の地位が非常に高くなります。

海外においては、保険薬局で予防接種を受けることができる国もあります。日本の保険薬局・保険薬剤師の地位を高めることで、新たな医療行為が許可される可能性もあり、医療に貢献できるのではないかと思います。

薬剤師は、医師や歯科医師と同じくらい勉強して、やっと取得することができる資格だ。でも、その地位は医師や歯科医師にはまったく及んでいない、地位が低いといわざるをえないカモ。

OTC薬を積極的に販売するといことは、薬剤師の地位向上のために必要なことだと思うカモ。薬剤師が一丸となることが重要だカモ。

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