1. ホーム
  2. 薬剤師現場のコラム
  3. ≫後発性医薬品には経口剤以外に塗布剤やハップ剤などがあります。この同等性はどのように担保されているのか

後発性医薬品には経口剤以外に塗布剤やハップ剤などがあります。この同等性はどのように担保されているのか

経口剤の後発性医薬品は、ある一定の溶解剤に溶ける濃度と健康人の血中濃度で比較できますが、その他の製剤はどのようにして同等性を説明しているのでしょうか

2f8bdf71d73356dee3f8f6e958d38534_s

血中濃度が測定できない薬剤の例としては皮膚に塗る製剤があります。このような薬剤に関しては「局所皮膚適用製剤の後発医薬品のための生物学的同等性試験ガイドライン」というのが厚生労働省から出ています。

経口剤の後発性医薬品は有効成分の血中濃度が同等だと認められるのは知ってるけど、血中濃度が測れないような時はどのように同等性を保証するするのカモ?

どのような剤型が後発性医薬品と呼ぶのか

一般的な定義では同一の有効成分を有する同一剤型の製剤です。局所皮膚適用製剤では単位面積あたりの皮膚に適用される薬物が同一である製剤を後発医薬品と定義されています。

具体的にはどういうことカモ

例えばシート状の貼り薬では面積が同じ、液状や半固形以上の製剤では単位質量あたりの含量が同じ製剤のことです。軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、パップ剤、テープ剤、ローション剤、スプレー剤、散剤、リニメント剤は各々異なる剤型として扱います。

気管支拡張剤が飽和状態であったので売り方を考えた北陸製薬はホクナリンテープという新剤形を出して、大きな市場を築きました。この場合は新剤形として新薬扱いになっています。

生物学的同等試験の内容

経口剤と同じように試験管内での溶解速度をはかる場合が一つ。特徴的なのは皮膚を糖化することが必要な場合があるので、試験薬と溶剤を隔てる膜を使う場合があります。

このときに膜を透過する時間が、その先の溶解剤での拡散よりも時間が係る場合には不適当な膜を使用したと見なされます。特殊な薬剤では、きちんと説明をつけて適当な物理化学的試験を行うこともできます。

実験に使う試験製剤は実生産ロットと同じスケールで用いられることが最適です。しかし、最低1割のスケールで作ってもよいとされています。

ただし、有効成分が均一に溶解しているような製剤では1割以下でも構わいません。また、規格(実際に入っている有効成分の量)は表示量の5%以内であることが望まれています。

なぜそんなことまで決めるカモ

試験管の中で混ぜたときはうまく混ざるけど、実際に10キログラムの釜で薬剤を作ったときには有効成分と溶解剤がうまく混合しない、軟膏では濃度が一定にならないことがあるからです。

生物学的同等性試験

軟膏剤などは血中に出てくると思わぬ副作用が出る可能性があるため軟膏にしている薬剤はたくさんあります。また、皮膚や上皮層だけに広がれば、薬理効果が望める薬剤があります。従って、以下のような生物学的同等性試験があります。

  1. 皮膚薬物動態学試験
  2. 薬理学的試験
  3. 残存量試験
  4. 薬物動態学的試験
  5. 臨床試験
  6. 試験管内の効力試験
  7. 動物実験

どれを選択するかは製薬会社に任されますが、申請時にこの方法の方が適切であるがなぜこの試験を選択したのかというきつい質問が行われ、会社の回答とともに公開されます。(ただ、新規医薬品の場合とは異なり、情報開示法により、請求しないとその資料を見ることはできません。)

ようするに貼ったところの濃度をはかるということカモ

その代わり実際に使う皮膚の状態に対しては厳しい制限があります。その部分を引用すると以下の通りになります。

  • 湿疹、皮膚炎、色素異常等の皮膚疾患がないこと
  • 傷、傷跡がないこと
  • アトピー性皮膚炎等の既往歴がないこと
  • 薬物過敏症の既往歴がないこと
  • 適用予定部位に何ら異常が認められないこと

引用元:局所皮膚適用製剤の後発医薬品のための生物学的同等性試験ガイドライン

実際に実験を行うのは、背中、胸、前腕部などが選ばれます。

試験開始前に、皮膚に傷をつけたり、界面活性剤(セッケン)や薬品(アルコールを含む)などの化学的刺激をしたりすることは避ける、セッケンを使って洗った場合には通常2時間空けると言うことが示されています。

一般的に密封して用いる以外は、薬物塗布面を密閉してはダメですが、使用上で多い場合は同じように使うことは許されています。

濃度は皮膚での濃度をはかる皮膚薬物動態学試験と一定時間後に塗布部分を粘着テープではぎ取り、その粘着テープに残っている薬剤の濃度を測定することによって測定する残像量試験が用いられます。

経口薬剤に比べて、角層の回収率が粘着テープの質、粘着テープでのはぎ取り回数など、検出力を低下させる大きな要因になるので、補正するために粘着テープで回収した角質の量を測定することもあります。またひとによって経表皮水分喪失量は異なります。エアコンなど室内環境により大きな影響を受けます。

そのため、あらかじめ確認しておく(予試験)が重要となります。

結構難しい試験が要求されるのに、後発性医薬品の方が人気の薬物はなぜカモ

局所皮膚適用製剤の場合には、皮膚に適用したときの感触が問題になります。そのため、局所皮膚製剤専門の後発性医薬品の会社が作ったモノは添加物の最適化が行われるため、ほとんど皮膚製剤を作ったことのない製薬会社が作ったモノよりも、皮膚との感触がよく、添加物による副作用が少ない場合があるからです。