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実務実習生を伴っていく在宅訪問はどんな教育が出来るのか?

学生を伴って在宅訪問を行う場合、実習生たちに教えてあげたほうが良いことを解説します。

皆さんは在宅の経験はありますか。最近は私たち薬剤師が患者さんのお宅に訪問して、薬の管理や服薬指導を実地で行う、いわゆる在宅業務が盛んに行われるようになりました。

現場でも「在宅」は耳なじみのある言葉となってきましたので、現在大学に通っている薬剤師の卵たちも在宅について実地で学ぶことがあるようです。

筆者も、長期実務実習の際に在宅訪問に同行し、患者さんと薬剤師のやり取りを見学させていただいたこともあります。

今回は、学生たちに在宅訪問を経験させるにあたって重要なこと、教えてあげた方が良いことなどについて紹介させていただきます。

基本的なこと

在宅医療と言えば、「薬剤師が患者さんの家や施設を訪問して、お薬カレンダーにお薬をセットして、コンプライアンスを向上させる」イメージが強いと思います。

それはもちろん在宅の現場で大切な作業です。

しかし、患者さんのもとへ訪問するという状況をもっと強調するといいかもしれません。通常私たち薬剤師が患者さんと関わることが出来るのは、病院や薬局などの医療機関です。

患者さんのお宅に訪問することで、患者さんがどんな生活をしていて、どんな問題があるのか薬剤師の目線で見ることが出来ます。

学生たちが現場に出てきて、在宅訪問を行うときにただお家を訪問してお薬をセットして、満足して帰るということにならないよう、事前に患者さんのお宅でチェックすべきことを話し合ってもいいでしょう。

さすがに患者さんを目の前に『この患者さんはコンプライアンスが悪いので』と会話するのは失礼カモ。事前に講義をしておくといいのカモ。

事務的なこと

在宅経験者の方がいちばん大変だと思うことは何でしょうか。それは患者さんとの会話などもそうですが、事前準備や事後の処理を挙げられる薬剤師の方も多いと思います。

在宅に携わる薬剤師のリアルな苦労ややりがいを伝えておくと、また可能な限り学生に体験させてあげると、自分が現場に出たとき何を注意すべきなのかイメージがしやすいと考えます。

在宅訪問するような患者さんはコンプライアンスに問題がある患者さんが多いです。そうでなくとも、自分や家族での薬の管理に不安があると医師に判断された方がほとんどです。

その場合は、内服薬は一包化される方が多いですし、一包化で対応できない薬(ツムラの漢方など)はどのようにまとめるかなどを検討する必要があります。

事前に患者さん自身やご家族、ヘルパーさんと緻密に話し合う必要があります。

また薬剤管理は誰がやるのか、飲みすぎた場合や飲み忘れた場合のフォローなどは外来の患者さんよりもしっかりケアする必要があります。

事後処理としてドクターへの報告書の作成や、他の医療従事者へのフィードバックなどがあります。

在宅医療をする上で他職種とのコミュニケーションは重要ですので、その点についてもしっかり学生に強調して伝えた方がベターです。

在宅って本当に色々やることがあるカモ。全部は無理でも、重要なところは実際に触って、経験させてあげたいカモ。

チーム医療の中で薬剤師ができること

これを伝えることができれば、在宅実習は成功と言えるでしょう。薬局実習では、どうしても薬剤師同士でのコミュニケーションを見せることが多くなります。

疑義紹介なども大きな病院ですと直接ドクターと会話することも少ないです。

そのため、在宅実習で薬剤師が看護師やヘルパー、往診同行ですと医師ともコミュニケーションを取って仕事をすることができるということを伝えるべきだと考えます。

患者さんの自宅でヘルパーさんと服薬状況の情報収集や、今後の打ち合わせをしながら仕事をすることも多いため、そのようなコミュニケーションが取れる案件の場合、積極的に学生を連れていくべきです。

往診同行が可能な施設なら、積極的に学生を連れていきましょう。処方提案や薬学的判断が即処方に活きてくる光景は、薬学生だけでなく私たち薬剤師もかなりモチベーションが上がりますよね。

学生たちの在宅同行は、大学で学べる範囲を大きく超えた体験をさせてあげることができるカモ。

以前在宅同行させた学生たちのその日の日報は、チーム医療についての展望でいっぱいだったカモ。

まとめ

6年制薬学部が発足して10年ほど経ちました。長期実務実習の内容も、時代背景を反映したものに変化してきています。

在宅実習も、現代のニーズを反映した実習です。

学生たちが2年後薬剤師免許を取得して、実際に在宅訪問を行い患者さんのケアを行う際に、実習で学んだことを思い出しより患者さんに寄り添ったケアをすることができるように、先輩である私たちでしっかり指導をしていきましょう。

最後に、実務実習中の学生たちは、今まで勉学で忙しくアルバイトすらしたことのない子もいます。毎日大変体力を使っていますので、指導薬剤師は心や体のケアも行ってあげてください。

皆さんの受け入れた実習生たちが、実りある時間を過ごせるようお祈りしております。

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