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男がどんどん侵食中?美容業界における男性従業員の仕事内容と役割

女性の肌に触れるエステティシャンにも男性が進出

美容系の仕事に男性が就くことに関して、

「女性が多い印象があるけど男でも働けるの?」
「男性が働いている美容系の仕事にはどんなものがあるの?」

と色々気になっている方も多いでしょう。

今回は、男性でも働ける美容系のお仕事や、それらの仕事の現状や実態、問題点について解説していきます。

この記事を読むことで、男性が美容関係の職に就くことのメリット・デメリットがわかるようになるので、ぜひご参照ください。

美容業界には、いま、オトコがどんどん進出中

美容業界といえば女性が働くところ。

そんな常識が急速に覆されつつあります。

たとえば、遠い昔は男性の就業が珍しかった美容師の1/4以上は、すでに男性に置き換わっています。

店長やマネジャークラスになると、逆に数で男性が勝っている職場も少なくありません。

百貨店の化粧品売り場などで働く美容部員にも、最近はちらほらと男性を見かけるようになりました。

プロのメイクアップアーティストの世界では、もうかなり以前から、男性もトップアーティストとして活躍しています。

ネイリストにも男性が増えてきています。

美容師に男性が増え、美容室の顧客にもいまや男性が大勢いるように、ネイルサロンもやがてそうなっていくのではと、予想する人もいます。

エステティシャンはどうでしょうか。

フェイシャル(顔への施術)はよいとして、エステにはボディータッチが行われるメニューがあります。

とても男性は入っていけない世界かとも思われがちですが、実はすでに、立派に活躍している男性エステティシャンもいます。

このように、美容系のお仕事に男性がどんどん進出している現状があります。

【男性でもなれる】美容関係のお仕事7選

一般的に美容と言うと、女性のイメージを抱く人も多いかもしれません。

ですが職業としての美容の現場では男性の働き手も多く、中には第一線で働くのは男性の方が多いといった職業もあります。

この記事ではそうした、男性でもなれる美容関係のお仕事を紹介します。

1.美容師

主に来店されたお客様のヘアカット・セット・カラーリング・パーマなど髪全般のケアを行うのが美容師の仕事です。

最も多いのはヘアカットとスタイリングですが、お客様の持つイメージを的確に把握し、適切に再現する技術も大切です。

美容師になるには国家資格が必要で、厚生労働大臣が指定する美容学校などの養成施設を卒業し、国家試験に合格することが必須となります。

2.メイクアップアーティスト

メイクは特に女性のイメージが強い世界ですが、現在ではメイクアップアーティストを目指す男性も多く、需要も増えてきています。

男性であることがメリットとなる点として、女性に比べて体力もあるので重たい機材を運べることや、女性にはない新たな感性を提供できるといったことが挙げられます。

また主に女性を相手とするため、近年ではイケメンブームの追い風もあって男性の魅力によって女性客を惹きつけられるといった需要もあります。

3.ヘアメイクアーティスト

ヘアアレンジやメイクを提供するプロフェッショナルがヘアメイクアーティストです。

以前はテレビや舞台、ショーといった場が主な活躍の場でしたが、近年の傾向としてWEBメディアから多くの人が発信をするようになったため、単純に職業としての需要は増加する傾向にあります。

男性がこの職業に就く強みとして、男性目線から女性に対して提案ができるという点があります。

男性の好みが気になる女性にとって、よきアドバイザーとなれるでしょう。

4.ネイリスト

最近では男性によるネイリストも少しずつ増えてきています。

女性同様、男性でもビジネスシーンの身だしなみに気を配る一環として爪のお手入れをする方が増えており、ネイルサロンでも男性客に向けたコースを提供しているところがあります。

今後さらに増すであろう男性のネイルサロンへの関心と比例して、男性ネイリストの需要も高まるでしょう。

5.アイリスト

まつげエクステ等のまつ毛の美容をするアイリストですが、一般的には圧倒的に女性が多い職業です。

ただ、最近では男性アイリストも増えてきており、その背景には男性でもまつげエクステを行う人が増えているという事があります。

また、女性の利用客としても男性目線でのアドバイスが欲しいという需要もあり、男性アイリストの需要は高いと言えます。

6.エステティシャン

日本においてエステティシャンは圧倒的に女性が多いというのが現状です。

ただ、男性の美容マーケットは年々拡大傾向にあり、メンズエステの需要も高まってきております。

また、メンズエステを利用する男性客のみならず、男性目線でのアドバイスを求める女性客からの需要もあり、男性エステティシャンの数は増える傾向にあると言えるでしょう。

7.ブライダルプランナー

結婚式のプランニングをするブライダルプランナーですが、一般的に女性が圧倒的に多い職業です。

ただ、男性で活躍されているブライダルプランナーの方もいます。

特に、ブライダルの現場では力仕事が要求される場面もあるので、そういった所で強みを発揮する事ができます。

また、プレゼンテーション等の能力もブライダルプランナーにおいて重要な部分なので、そのような営業力の強みを発揮して活躍するチャンスもあります。

【昔はあった】「この職業は男性(女性)の仕事」というステレオタイプ

この仕事を女がやるのはおかしい、男がするのは変だ、といった常識は、実は案外もろく、時代の移り変わりとともに崩れていきやすいものです。

かつて美容師は女性の仕事だった

典型的な例が、先ほど挙げた美容師です。

美容室がよく「パーマ屋さん」と呼ばれ、美容師がまだ「髪結いさん」などと呼ばれていた昭和の時代、その終盤が近づく頃まで、美容室は、施術する側としても、客としても、男性がそこにいるのは珍しい場所でした。

ところが今はどうでしょう。

男性従業員の姿が見当たらない美容室の方が、むしろ珍しいのではないでしょうか。

昔は男の仕事だったタクシードライバーの女性比率は上昇傾向

タクシーの運転手さんに、女性はいまも少ないことは事実ですが、その理由は主に拘束時間の長い勤務体制にあるといわれています。

かつてのように、女性が運転席にいることに客の方が馴染めず、乗車してもらえないといったようなことは、現在はまったく耳にしなくなりました。

こうした常識の曖昧さは、もっとデリケートな例でも示すことができます。

その昔、銭湯の番台には男性が座っていた

かつて銭湯の番台には、男性が堂々と座っていました。

その目の前で、どの女性も堂々と裸になっていました。

なぜならば、それが常識だったからです。

銭湯とはそういう場所であると、みんなが常識として思っていたからです。

ですが、いまはそんな話を聞いてびっくりしてしまう人も大勢いることでしょう。

銭湯が激減した結果、銭湯を皆が利用するという環境自体が、常識の範囲のものではなくなっているからです。

女性客から見て男性エステティシャンはあり?

仕事の中でボディータッチを行う男性エステティシャンに対しては、いまはやはり、女性からの拒絶反応が少なくないのは事実です。

しかしそれにも、常識の転換が徐々に及んでくる可能性は低くありません。

直接肌に触れるわけではないにしても、ボディータッチをするのであれば、すでに、女性客に人気の男性整体師さんといった例が世の中にはいくらでもあるわけです。

美容業界は、男性が活躍しにくい業界であるどころか、男性にとっては、今後さらに可能性が広がっていくであろうフロンティア、ともいえるのかもしれません。

(なお、男性美容師の存在が普通となった美容室でも、「男性に髪を触られたくない」として、女性の施術のみを希望する女性客はいまもわずかにいます。

ですがそれは、男性美容師特有のハンディとは、ほぼみなせない程度のごく少数の例となっています)

男性が美容業界で働くことは年齢が壁になりがち

以上のように、男性進出が進む美容業界ですが、この業界を目指す男性にとってむしろ深刻なのは、参入の壁よりも、年齢の壁なのかもしれません。

たとえば、もっとも男性の活躍が目立つ美容室の場合でも、40代、50代といった年齢の男性美容師さんは、通常あまり見かけません。

見かけるとすれば、それは多くの場合、店長、経営者といったクラスの人たちです。

男性は昇進といったポジションアップができなければ淘汰されやすい

つまり、男性美容師は、順調なポジションアップができなかった場合、淘汰の波に晒されやすいといった可能性が浮かび上がります。

「出世しないまま年齢を重ねると職場に居づらくなる」といった雰囲気が、いまのところは存在することが指摘される職業です。

もっとも、同じことは女性美容師の場合にも言えなくはありません。

ですが、女性美容師の場合、結婚や出産を機に家庭に収まる人も少なくありません。

一方、男性美容師にあっては、適当な逃げ道を持てない人が多いことも事実です。

美容師として生き残り、家族を養うための収入を確保するためには、上記に挙げた厳しい「雰囲気」のもと、多くの場合、ポジションアップしていくことが欠かせません。

男性は年齢を重ねるごとに厳しい環境下で働かなくてはならない

そのため美容室では、男性は極めて上昇志向が強く、女性は「負担が増える」として、ポジションアップを望まない人がむしろ多いともいわれています。

こうした、多くの美容室における男性の辛い立場は、今後男性就業者の割合が増加していくであろう、ほかの美容業界の現場にも引き継がれていく可能性が、おそらくは高いでしょう。

すなわち、美容部員にしても、ネイリストにしても、エステティシャンにしても、いまは世の中の常識などが壁となって、男性にとっては参入の扉をこじ開けることにまずはエネルギーが必要な段階ですが、今後は多分、そうでもなくなります。

年齢を重ねながら職業人として生き残るのための努力の方にこそ、力を注がなければならない時期が訪れるものと予想されます。

美容業界は男女問わず誰でも働ける業界になっていく理由

しかしながら他方、「美容業界からは、今後は男女問わず年齢の壁が取り払われていく可能性の方が高い」という意見もあります。

つまり、いま述べたばかりの予測に対する否定です。

あるいは、前述の予測はいわば過渡期を示すに留まるものであり、そうした状況は長く続かないはずだといった意見があったりもします。

すなわち、男性も女性も、出世する・しないにかかわらず、年齢を重ねても長く働ける業界に、美容業界はなっていくのではないか、という明るい未来予測です。

1.日本の労働力人口減少による慢性的な人手不足

その根拠として、一番に挙げられるのが、人手不足です。

現在すでに業界を深く覆っている厳しい現実です。

今後も、日本の労働力人口が増える可能性がない以上、あらゆる業界において人手不足の状況は続きます。

そうした中、美容業界のみがそれを免れる可能性は、現状の様子から見てもほぼゼロといって過言ではありません。

そのため否応なく、美容業界は、長年勤めてくれているベテランを手放さず、その力を活かすことの模索に迫られていくことになるはず、と、いうのが、上記予測の理由のひとつです。

たしかに人手不足は、「美容業界は若い人材を使う業界である」という常識が急速に崩されていく可能性を高める、もっとも切実な要因となるかもしれません。

2.ジェンダーレス(性差解消)の浸透

いまひとつは、ジェンダーレス(性差解消)の浸透です。

こちらは人手不足に比べると、今後どこまでのものになるのかについては、まだ予測が立ちません。

ともあれ、ジェンダーレスが正しく(?)浸透すると、美容業界を目指す男性にとっては、大変大きな追い風となることが予想されます。

それは、就業しやすくなるという意味においてばかりではありません。

むしろ、仕事を長く続けられるという部分においてこそ、より大きく影響が及ぶこととなるでしょう。

すなわち、経営者などリーダーの立場にあるならば年を重ねた男性が美容室で働いていてもいいが、ヒラであれば恥ずかしい、といった視点こそがおかしく、ジェンダーレスによって破壊されるべきことだと言えるでしょう。

言い換えれば男性への深刻な性差別であるとも言えるわけです。

将来、ジェンダーレスがこれを払拭してくれた場合、美容業界は、いわゆる空気に縛られないフラットな場所になる可能性が高まります。

男性美容師がポジションアップしなくても気兼ねなく働き続けられる環境が与えられたとき、女性にとっても真の意味で対等な立場で働けるようになるのではないでしょうか。

ジェンダーレスの浸透が、美容業界で働く男性にとってだけでなく、女性にとっても恩恵を受ける可能性は高いです。

仕事で取引先なんかの会社のオフィスを訪問したとき、男性社員がお茶を出してくれても今や違和感を感じません。

ひと昔前までは、制服を着た女性社員がお茶を出さないと、どこか雰囲気がおかしかったりしたそうです。

従来通用していた常識が無くなってみると、「なぜ昔はあんなことに縛られていたのだろう?」と不思議に感じることは多々あります。

私もかつて、私よりはるかにご年配と思われるファストフードの店員さんに初めて出会ったときには、驚いたものです。

でも今は全然おかしく感じません。

古い常識を幾度となく否定し、新たな常識を作り上げていくように、男性の美容業界への進出は着実に進んでいくことでしょう。

まとめ

男性でも働ける美容系の仕事や、働く際に気をつけるべきこと、今後の美容業界のジェンダーレスの行方などを紹介しました。

時を経るごとに職業適性に男女間の性差がなくなってきているのがわかりましたね。

ただし、美容系の仕事の特質上、「男性は年齢が美容系で働く際のネックになることが多い」という問題点も浮き彫りになりました。

こういった実態を踏まえた上で、

「やっぱり自分はどうしても美容系の仕事に就きたい」

という方は、この記事を参考にしてご自身の進むべき美容への道を模索してみてくださいね。