新卒看護師、病院以外に就職できる?
看護師の就職先と言えば?多くの方が一番に思いつくのは”病院”でしょう。
しかし、看護師を目指しながらも、病院では働けそうにない・働きたくないと思っている看護学生さんもいます。加えて、病院に就職したものの、すぐに辞めたくなってしまった新人看護師さんもいることでしょう。
本記事ではそんな方々のため、新卒看護師の病院以外の就職先や、病院以外を選択するメリット・デメリットをまとめみました。
病院は無理!?看護学生・新卒看護師の本音
看護師免許を取得後、初めての就職先に適しているのは”病院”だとよく言われますよね(暗に総合病院を示していると考えられますので、ここでは”病院=総合病院”として話を進めます)。
その理由は、学生時代に学んできたことをフルに発揮でき、臨床でさらなる教育を受け、経験を積み、看護師としての基礎を築くことができるからです。将来的に病院以外で働きたいと考えていても、「最初は病院から」と考える方も少なくないでしょう。
ところが、病院で働くことに不安があったり、拒否反応を示してしまう看護学生さん・新卒看護師さんの声も聞こえてきます。
病院で働くことへの不安の声
- 看護師にはなりたいけど、体力的についていけるか心配
- 看護実習を通して、自分は看護師に不向きだと感じてしまったが、今更退学してすべてやり直すのも…
- ここまで看護の勉強をしてきたけど、病院では働きたくない
- 病院で働くのは嫌だけど、看護師が嫌なわけではない
- 病院に就職してみたものの、やっぱり合わなかった
人間誰しも、向き・不向きはあるもの。看護師の就職先だってそうです。どうにも病院が合わない人もいるでしょう。そんな場合は、どこに就職したらよいのでしょうか?
病院以外の就職先候補
”看護師経験年数○年以上””新卒はお断り”
このような応募条件がない限り、基本的にはどこへでも就職可能です。具体的な勤務先として、次のような場所が挙げられます。
- クリニックや診療所
- 介護施設や介護サービス関係の事業所
- 健康診断関連の病院及び施設
- 自治体や健康関連の団体
- 企業(産業看護師)
- 保育園(保育園看護師)
看護師免許取得後すぐに就職できるわけではありませんが、さらに高度なの専門教育を受け、看護学校教師や看護研究者を目指すこともできるでしょう(看護師としての臨床経験が必要な場合があるので確認が必要です)。
病院以外の就職先を選ぶメリット・デメリット
では、病院以外の就職先を選んだ場合、どんなメリット・デメリットが考えられるでしょうか?
メリット
病院勤務と比較して、身体的・精神的な負担が少ない職場がある
前項目で挙げた”病院以外の就職先”は、夜勤なしで日勤のみ・平日勤務のみ・残業が少ない職場が多いです。主な業務がデスクワークであるところも、直接人命に関わることがないところもあります。
看護師免許が無駄にならない
学校に通って、辛い実習を乗り越えて、国家試験をパスしてせっかく取得した資格です。活かせるところで働けると良いですよね。
デメリット
将来、転職の選択肢が少なくなる
転職しようと思ったときに、困る可能性があります。
病院勤務から病院以外に転職することは、さほど難しいことではないと考えられています。しかし、その逆は困難です。やはり最初に病院勤務をしておくと、看護師としての基礎が作られるのでしょう。さらに、臨床経験が必須となる求人もあるかもしれません。
なお、ずっと最初の職場(病院以外)で働き続ける場合や、看護に関係ない職場へ転職する場合は問題になりません。
同期が少なく、教育制度も整っていない可能性
総合病院のように看護師数が多く、毎年複数の新人看護師を迎え入れる職場は、教育制度が整っているところが多いです。しかし小規模の職場では、そうはいかない可能性があります。
悩みを打ち明けられる同期がいないと、心細いかもしれません。
学んできた看護技術を活かせないかもしれない
技術は使わないと忘れます。転職するときに苦労するかもしれません。
病院勤務の看護師と比べると、給与が少ないかも
病院勤務は夜勤手当や残業手当がもらえますが、病院以外では夜勤・残業がないところが多いです。手当の分、給与に差が出ます。
新卒看護師、病院以外に就職まとめ
新卒看護師の就職先は、病院に限らないということがわかりました。病院以外の看護職を極めるのも良いですね!収入面や将来の転職のことまで考えたうえで、自分のライフスタイルに合った就職先を選んでくださいね。
著者:看護師ユミ
看護師として数年勤務後、結婚を機に引退。転職経験も数回あります。現在は海外を拠点に生活しています。