当サイトには広告・プロモーションが含まれています。

うつ病になるケアマネが多い!?その原因とうつ病にならないための対策をアドバイス

ケアマネはその仕事の特性上、うつ病になりやすいと言われています。原因とストレス解消・予防法

ケアマネになるには、医療・福祉関係の国家資格と5年以上の実務経験が必要です。

そのため、ケアマネになる人は介護現場を熟知している人ですよね。

ケアマネになることを目標に日々勉強をしてきて、志を高く掲げている人も多いでしょう。

しかし、いざケアマネの現場に入ってみるとどうでしょう。

大量の書類の山や手続き、他職種との関わり、利用者や家族への説明…多忙な仕事と、理想と現実のギャップに疲れていませんか?

無理をして仕事を続けてしまい、うつ病などの精神疾患を患って退職せざるを得なくなったケアマネが多いのです。

せっかく取得したケアマネの資格です。

上手に仕事と向き合うことで、充実した気持ちで過ごしたいですよね。

今回は、ケアマネがうつ病など心を病んでしまう原因をピックアップ。

心も体も元気で仕事を続けるためのアドバイスをご紹介します。

うつ病になるまで悩んでしまう6つの原因

ケアマネが心と体を病んでしまうのには、どのような原因があるのでしょうか。

まずは主な原因をピックアップしてみました。

1.上下関係や職場環境に悩む

ケアマネとして最初に業務をスタートさせると、何もかも初めてのことだらけです。

必然的に先輩ケアマネに教えてもらわなければなりません。

仕事に慣れてしまえば問題ないのですが、最初の時期はどうしても先輩・後輩の上下関係がはっきり分かれてしまいます。

先輩も担当ケースを持っていて、常に忙しくしている人ばかり。

そんな環境の中で、自分の力でケアプランを計画しなければならないプレッシャーに悩んでしまいます。

また、職場は必然的に女性が多い傾向にあります。

女性が多い職場は人間関係が複雑であることが多く、職場環境に悩む人も多いのです。

2.現場と利用者の板挟みに悩む

ケアマネはその名の通り、利用者とサービスの橋渡しをマネジメントするお仕事です。

利用者が普段サービス事業所に言えないことを代弁し、またその逆もあります。

ケアマネは利用者を取り巻く環境すべてを理解する必要があります。

報告やトラブルなどが起きたときはまずケアマネに連絡があります。

その仕事の特性がゆえに、時には理不尽なクレームを突き付けられ、利用者と事業所からの板挟みに悩んでしまうケアマネが多いのです。

3.計画したケアプランと現場とのギャップ

ケアプランは利用者のニーズに合うように作り上げたもの。

ケアマネとして大切な仕事の一つです。

介護現場では、ケアマネが計画したケアプランを実行します。

しかし介護現場は人手不足。

なかなか計画通りに実施できることが難しく、無理難題を押し付ければ反発されます。

そのため、“介護現場に合わせたケアプラン”を計画してしまう理不尽さに悩む人が多いのです。

4.制度改定へ対応をしなければならない

ケアマネジャーは以下のような最新情報を入手し、常に対応しなければならない側面があります。

  • 介護保険制度の改定
  • 「介護保険最新情報」等の通知による事実上の改定
  • ローカルルール等への対応
  • 圏域内の社会資源等の情報収集

これだけでも相当な負担がケアマネにかかります。

また、「地域包括ケアシステム」の推奨によって、さらに役割・負担が増えています。

「地域包括ケアシステム」とは、要介護者でも住み慣れた地域で自分らしい暮らしをできるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的となったシステムのことです。

これによってケアマネジャーに求められるスキルや知識が増えるため、疲弊してしまう原因になりがちです。

▼参考サイト
地域包括ケアシステム:厚生労働省
地域包括ケアシステムを支えるケアマネジャーたち|福ナビ

5.プライベートがない

ケアマネの仕事は利用者の生活をマネジメントすると言っても過言ではありません。

そのため、休日でも対応しなければならないケースが多く、仕事とプライベートを区別することが難しい仕事です。

「ケアマネの仕事を全身全霊で取り組みたい!」

という人にとっては良いですが、それ以外の人にとっては休日は仕事のことを少し忘れてリフレッシュしたい日です。

プライベートでも仕事のことが頭から離れなくなり、精神を病んでしまう人が多くいます。

私もうつ気味になった経験があります。

その時は職場から連絡用の携帯電話を持たされていました。

そうなると、身体は拘束されていなくても24時間365日電話や仕事に関するメール等がくる状態です。

精神的な拘束感を感じてしまいます。

実際は鳴っていないにも関わらず、ポケットに入れた電話がバイブレーションしているように感じたことがある人は、私だけではないはずです。

6.営業活動をしなければならない

ケアマネの仕事は利用者あってこそ成り立つ仕事です。

直接居宅介護支援事業所などに相談にくる利用者や家族以外、ほとんどの仕事は誰かから利用者を紹介されることが多いです。

そのため、常に顔を広くもって、地域包括支援センターや市役所、病院の地域連携室などに自分の顔を売り込む必要もあります。

担当ケースに空きがないのなら問題ないのですが、常に営業を迫られる職場であれば、日々のケアマネ業務にプラスして負担が大きくなります。

職場環境、介護現場や利用者と家族、ケアマネはどんなところにも顔を出してとても大変な仕事です。

やりがいはあるけど、心を病んでしまわないようにしたいですね。

ケアマネで“うつ病”になる前の対策とアドバイス

ケアマネは多忙かつ大変な仕事であることが分かりました。

しかし、せっかく取得した資格です、もう少し頑張ってみたいですよね。

では、どのようなことをやってみるといいのでしょうか?

規則正しい生活を心がけよう

早寝、早起きをしてして朝ごはんをしっかりと食べるといった規則正しい生活習慣を送る事で、心身にも良い影響を与えられます。

十分な睡眠をとる

早い時間に就寝してしっかりと睡眠を取る事はとても大切です。

早寝、早起きをして正しい生活のリズムを取る事で、心と身体も充実します。

適度な運動を心がける

運動不足で塞ぎ込んでしまうと、精神的にも良くありません。

身体を動かして適度な運動をする事でストレスを発散出来、塞いでいるメンタル面も前向きになります。

程よい疲れを得ることで質の高い睡眠にも繋がります。

バランスの良い食事を摂る

ファーストフードや栄養のバランスが取れていないと、健康に影響が出てきます。

野菜や果物など栄養バランスの良い食生活を送る事が大切です。

休日の過ごし方を工夫する

休日も家に引きこもってしまうと、ストレスなど心身のバランスが崩れてしまいます。

身体を動かすスポーツなどを行い、休日の過ごし方を見直す事で、充実した休日となり心身にも良い影響となります。

過度な飲酒や喫煙、暴飲暴食を避ける

飲酒や喫煙、暴飲暴食などは不規則な生活習慣の要因となります。

身体の健康バランスが崩れてしまい、心身ともに悪い状態が続きます。

過度な喫煙や飲酒などは避けて、規則的な生活リズムを取り戻す事は大切です。

趣味に没頭する時間をつくる

スポーツや読書などインドア、アウトドア様々な趣味があります。

休日などに没頭する事が出来る趣味を見つけて取り組む事はとても大切です。

旅行やお出かけする時間をつくる

一人旅や友人、家族との旅行や出かける時間を作る事も大切です。

旅行やお出かけなど計画する事で、日々の生活や仕事にも張り合いが出てきます。

自分の性格を見つめ直す

自分自身で自分の性格を見つめ直す事は大切です。

自分の性格や生活リズムを見直して、意識し改善していく事で心身のバランスも良好となります。

思い通りに物事が進まなくてもポジティブに捉える

上手く物事が進まずイライラしたり、不安になるとネガティブな気持ちが強くなりがちです。

その様な場合でも物事をポジティブに捉えて、進む事がとても重要です。

「完璧主義」や「責任感が強い」人は“鈍感力”を身につける

完璧を求めすぎると、物事が完璧に出来ない時に挫折したり焦り、不安などが出てしまいます。

良い意味で鈍感になれる思考やメンタルを持つ事が大切です。

ケアマネ初心者は“経験不問”の事業所に就職する

初心者さんは、まず“求人”にポイントを置きましょう。

初めてケアマネをするときは、 “未経験者可”、“経験不問”と記載してある求人を選ぶようにしましょう。

最初の仕事は誰でも先輩に教えてもらわなければなりません。

特にケアマネの仕事は教育者がいると安心です。

求人はどうしても給与に目が行ってしまいますが、他のものより一段と高く金額が設定してあるものは“即戦力”として求められ、新人教育する余裕がない環境かもしれません。

そうなれば周りも自分も余裕がなくなり、辛くなって辞めたくなる可能性があるからです。

そのため、まずは給与より教育面をサポートしてくれる事業所を探すことをおすすめします。

自身の成長計画を作ってみよう

仕事でのミスは、のちに精神的なダメージに繋がってしまうことが多いです。

そこで仕事を覚えるため、そして能力向上のために、仕事に慣れるまでケアプランに見立てた成長計画をご自身で作ってみてはいかがでしょうか。

自身を見つめなおし、

  • 現状抱えている課題を抽出する
  • 長期計画・短期計画・課題解決の具体的な方法

などについて居宅(施設)サービス計画書の様式に具体的に落とし込んでみるとよいでしょう。

参照:居宅サービス計画書標準様式及び記載要領 -厚生労働省

そうすることで、自分自身や仕事の理解に繋がり、ケアプランの理解にもつながります。

頼りになる人、指導を請える人などの人的資源についても気づくことができます。

肩の力を抜いて聞き上手に徹しよう

利用者にとっても、現場にとっても、最善のケアプランを立てなければ…!

そんなことが続いて“がんじがらめ”になっていませんか?

まずは肩の力を抜いて、聞き上手になりましょう。

そうすることで、意外と新たな名案が浮かんでくるものです。

提案しようしようとすると、自分の意見の押し通しになってしまい、うまくいかないことがあります。

利用者との関係だけでなく、他機関や職場内の関係も少しずつ変化がみられてくるはずです。

最初は何事も慣れるまで時間がかかるもの!続けていくたびに状況や環境になじんでいくことができます。

その速度は人それぞれ。

無理はいけないけど、3ヶ月、半年、1年…って頑張りたいですね。

ケアマネが向いてないということはない。自信を持とう!

ケアマネを続けてみて、人間関係に疲れてしまうことありますよね。

ケアマネの仕事はポジティブ思考でどんなことがあっても耐える力がある人しか続けられないのではないか!?と思うでしょう。

しかし周りの方を見てください。

とことん優しい人、きつい人、ちょっと変わった人、大人しい人…いろんな人がいますよね。

誰もが自分の理想である“ポジティブな人”でしょうか?

人と会話をすることがすごく苦手であれば、今の仕事はとても苦痛かもしれません。

しかしケアマネの試験は介護職として利用者とコミュニケーションを図ってきた経験がある人です。

そうなれば、根本的に会話をすることが苦手ではないと思います。

まずは自分にとってストレスを感じる言葉や中傷を真に受けず、“あなたに相談してよかった”と言ってくれる人たちの言葉を受け入れ、少しずつ積み重ねてみてください。

あなたを必要としてくれる人は必ずいますので、自信をもちましょう。

決して向いていないということはないのです。

まとめ:心を病む前にきっぱりと決断しましょう

ケアマネの仕事は人対人の仕事。

大量の担当ケースを抱え、人間関係に疲れたり、プライベートまで切り離せない…なんてことがあれば、うつ病になってしまう可能性もありますよね。

ケアマネの仕事で精神を病んでしまう人は、とても心の優しい人・真面目な人ではないかと思います。

そのような人を利用者は一番求めていますし、本当はもっともっと活躍してほしい。

しかし精神的に追い詰められ、退職してしまうということは、そのような状態になるまで放置していた事業所にも問題があるでしょう。

続けるのはどうしても無理だと思えば、“ケアマネは向いてなかった”ときっぱりと辞めるのも手です。

頑張りすぎてうつ病になってしまう前に、この記事で紹介した「うつ病の原因」を一つ一つ絶って、対策をとってみましょう。