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ケアクラークってどんな資格?同様の資格との違いも解説!

この記事の監修者 池田 正樹(介護支援専門員 介護福祉士 社会福祉主事)
池田 正樹 山形県出身。大学卒業後、約14年間福祉の最前線で活動している。介護支援専門員、通所介護・有料老人ホームの生活相談員、認知症対応型共同生活介護の介護員、福祉用具専門相談員、訪問介護管理者等を経て、現在は在宅の要介護者を支援する介護支援専門員として勤務。障がい者・児の資格もあり、福祉全般に幅広く経験・知識を持つ。 続きを読む
介護事務と同等の資格ですが、介護業界の知識とスキルがより沢山習得できます。類似する資格に、介護事務管理士があります。

ケアクラーク

介護業界の資格にケアクラークという資格があります。

あまり聞きなれない資格とは思いますが、この資格で出来る仕事は介護事務と同等の仕事です。

介護事務と一緒の仕事が出来るのに、名前が違うってどういうこと?事務以外にも何か特別なことが出来るのでしょうか

また、同じような介護事務の資格に、介護事務管理士という資格があります。同じ仕事が出来るのに、なぜ名前が違うのか疑問ですね。

そもそも事務職は資格がなくても出来る仕事ですし、介護事務管理士の資格があるのに、なぜ新しい資格が出来たのか不思議に思う人もいると思います。

ここではケアクラークの資格を取るための勉強内容、仕事場所、資格を取るメリットを詳しく説明しましょう。

そもそも、ケアクラークってどんな資格?

まずはケアクラークとはどのような資格なのか、どういった特色があるのかについて紹介していきます。

これらを理解することで、どのような仕事に結びつくのか、どういったシーンで必要とされるのかが分かるので、チェックしてみましょう。

資格の目的

ケアクラークは介護事務業務の従事者として十分な知識と技能レベルを所有していることを表す資格です。

資格内容の一例として次の4点の知識・技能レベルを評価、認定します。

  • 社会福祉制度の知識
  • 介護報酬請求事務
  • 窓口業務
  • 日常的な事務処理

これらに関する知識と技能レベルを持ち合わせていることをケアクラークによって証明することができれば、介護事務業務従事者としての職業能力向上、社会的地位の向上に役立つと考えられます。

資格の特色①:介護事務職の普及拡大

超高齢化社会に際し、老人、障がい者など介護分野への期待は大きくなる一方です。

一方で人手不足状態が慢性化しており、多くの人材を確保することが必要不可欠。

しかしスキル格差や、介護事務に関する必要な知識を有していない人ばかりだと施設の機能に支障をきたす可能性も出てきてしまいます。

そこでケアクラークという資格を作ることで、一定基準以上の介護事務のスキルを証明することができ、職業として認知されやすくなるでしょう。

実際に求人情報を見ても、ケアクラークを所持していることが条件となっている施設も増えてきています。

ケアクラークはデスクワークが中心となるため、ヘルパーとして活躍できるほど体力に自信のない方や、パート勤務を希望する方にとって働きやすい職種です。

需要が増えると予想される介護事務の仕事を検討している人にとって、ケアクラークは1つの注目資格として機能すると期待されています。

資格の特色②:介護事務に関する知識・技能の認定

介護事務の仕事は「正確さ」は当然のこと、福祉や介護に関する十分な知識が必要不可欠です。

もし知識や技能が不十分な人材が介護事務を行うと、施設を適切に運営できない可能性があるだけでなく、利用者に不利益を被らせてしまうケースも。

このような事態を避けるためには、介護事務に関する適切な知識・技能を持ち合わせている人材を登用することが不可欠です。

ケアクラーク所持者は介護事務の知識・技能を認定された人物であり、全国の施設や事業所で、ケアクラークとして活躍できる証明となります。

介護事務の仕事内容とは

ここからはケアクラークが担当する、介護事務の仕事内容について紹介していきましょう。

具体的には次の7つが挙げられます。

  1. 介護報酬請求
  2. 利用者向け請求書作成
  3. 来客対応
  4. 電話対応
  5. 備品管理
  6. 設備管理
  7. 勤怠管理

それでは各仕事の内容をみていきましょう。

介護報酬請求

介護事務の仕事の中でも重要な仕事です。

介護サービス費用は国が9割負担、利用者が1割負担となります。

この国が負担する文の金額を請求するための請求書を作成するのはケアクラークの仕事です。

利用者向け請求書作成

上述したとおり、サービス費用は利用者が1割負担します。

利用者への請求書を作成するのも介護事務の仕事です。

利用者が多い施設や事業所になれば、それだけ多くの請求書を作成しなくてはならず、ミスの無い正確な仕事が求められます。

来客対応

新規利用者や業者などが来たときに対応するのも介護事務の大事な仕事です。

特に初めての利用者にとって、第一印象は非常に重要となります。

いかに過ごしやすく、そして安心できるか気を配るようにしましょう。

電話対応

電話を受けるのは介護事務の担当となっていることがほとんどです。

利用者、市役所、業者など、様々な電話に応じられるスキルが求められます。

施設・事業所のサービス内容をある程度は自分で答えられるだけの知識が必要で、要件をきちんとヒアリングすることが大事。

自分で対応できない範囲はスムーズに担当者と取り次ぎましょう。

備品管理

おむつ、ゴム手袋、テープ、封筒など現場で必要な備品をチェックし、必要になれば発注するのも介護事務の大事な仕事です。

設備管理

設備に関するトラブルは介護事務が対応しなくてはなりません。

例えば次の3つ。

  • 冷暖房の不調
  • 電気がつかない
  • 水が流れない

状況によっては介護職に説明し、一緒に対策をするケースもあります。

勤怠管理

給与の計算といった勤怠管理は介護事務の仕事になります。

職員の給料、モチベーションに直結する大事な作業なのでミスが起こらないよう細心の注意を払いましょう。

夜勤手当の計算など複雑なものもあるため、知識と技術が求められます。

ケアクラークと介護事務管理士の違いは?

ケアクラークと同様、介護事務に関する資格に「介護事務管理士」があります。

どちらを取るべきなのか、どういった違いがあるのか、など疑問に思うこともあるでしょう。

そこでここからは、ケアクラークと介護事務管理士の違いについて、次の4つの観点から紹介していきます。

  • 特徴
  • 試験内容
  • 受験対象者
  • 難易度

それでは内容をチェックしていきましょう。

資格の特徴の違い

どちらも「介護事務」に関する資格で、担う仕事は「介護報酬請求業務」です。

しかしケアクラークと介護事務管理士は、試験内容の違いから、それぞれに次のような特徴があると判断されます。

項目 内容
ケアクラーク 介護事務だけでなく、コミュニケーション、福祉制度など幅広い知識を有する
介護事務管理士 介護報酬算定に関する確かな知識やスキルを証明する

どちらがより優れた資格…とは判断できませんが、より幅広い知識とスキルを身につけられるケアクラークが注目されているのは事実です。

試験内容の違い

どちらの試験内容も「学科+実技」で構成されています。

それぞれの試験内容の違いを挙げると次のとおりです。

項目 内容
ケアクラーク 介護報酬請求業務に加え、コミュニケーション力や社会福祉、医学なども問われる
介護事務管理士 関連法規、介護報酬計算など介護報酬請求に関する知識とスキルを問われる。

実技に関してはどちらもレセプト作成の問題が出題されています。

受験対象者の違い

両者とも受験資格は定められていないため、幅広い年代の人が受けられます。

どちらも専門学生や大学生に通い、就職を目指す人や、実際に現場で働いていて、スキルアップを目指すために受験する人がほとんどです。

難易度の違い

各試験のクリア基準は次のとおりです。

項目 合格基準
ケアクラーク 学科および実技の得点率が70%以上。合格率は60%ほど
介護事務管理士 学科70点以上、得点率50%で、実技は3問合計で70%以上。合格率は50%ほど

合格率で比較すると、介護事務管理士の方が難易度が高いと判断できます。

ケアクラークの資格を取るにはどんな勉強をするの?

試験内容は大きく分けて2つあります。

筆記試験と実技試験です。

まず筆記試験ですが、コミュニケーション能力・社会福祉・医療知識・介護概論・介護技術・介護保険・介護事務業務があり、とても幅広い出題範囲になっています。

これだけ範囲が広いのですが、問題は25問のみです。

事務の資格ですが、このように出題範囲が幅広いのがケアクラークの特徴です。

実はこの資格についての専門のテキスト・問題集は、ほとんど売っていないのです。

全く知らない状況から勉強するには、講座で学んだり、通信で学ぶ方法しかありません。

これは就業中で独学で目指したい人にはかなり厳しい状況ですね。そして実技試験は請求業務(レセプト)の作成を2問行います。

こちらは時間以内にいかに正確にレセプトをこなすかが一番大事なので、繰り返しレセプト問題を解くしか勉強方法がありません。

しかも、筆記と同様テキスト・問題集はありません。一つでも単位を間違えればその時点で全てがパーとなってしまうシビアな試験です。

以上の内容から、「難易度が高い資格なんじゃ?」とお思いの方も多いかもいしれませんが、実はそんなこともないんです。

何故なら、この試験には参考書の持ち込みが可能だからです。

持ち込み可能ならば暗記しなくていいし、簡単なの?と思いきや、筆記試験は50分・実技試験は60分ととても短いです。

すべての問題を参考書を見ながら解こうと思っても、半分すら解けない時間なのです。

あくまで参考書は確認の為、基本は憶えておいた方がスムーズに問題を解く事が出来るので、しっかり勉強はしておきたいですね。

テキスト持ち込み可能っていうのは珍しい試験ですよね。範囲が広いから全てを網羅するのは難しいです。どうしても苦手な範囲はテキストを使って勉強していくとよいでしょう

勉強方法は?

他の介護の資格は独学で出来るものばかりですが、この資格はテキスト・問題集がありませんので、経験者でなければ独学は非常に難しいです。

事務職経験者でレセプト問題は大丈夫!という人もいるかもしれませんが、出題範囲の広い筆記試験の壁もあります。

そう考えると、やはり通信やスクールを利用して勉強する方法が合格への近道です。

ご自身の現在の状況で通信にするかスクールに通って勉強するかを検討しましょう。

独学が難しいので、働きながら勉強する人にはちょっとハードルが高いです。でも折角受けるなら一発合格にむけて、しっかりと自分に合った勉強方法を選びましょう

この資格があるメリットは?

さわりでもお話しましたが、この介護事務の仕事は資格がなくても出来ます。

ですが、やはり就職しようと思うと、資格を持っていない人よりは資格を持っている人の方が、内定をもらいやすいです。

資格は「より専門的な知識を持っている証」ですので、所持していて損は全くありません。

そして、ケアクラークを取得している場合「事務も出来て介護業界の勉強もしています」という証拠になるので、介護事務単体の資格よりは有利であるといえます。

また、介護事業所以外にも、介護保険を扱う場所であれば就職先は意外と沢山あります。

基本は事務作業が主な仕事です。こだわりがなければ行う仕事は殆ど一緒なので、就職先を探すのは難しくないでしょう。

介護業界の中でも人気のある資格

利用者と関わるのは基本介護職の役割ですが、事務がしっかりと請求業務を行わなければ事業所は成り立ちません。

事務は施設の縁の下の力持ちの仕事です。

介護業界に興味があるけれど体力には自信がない人も、長年の現場業務で体がもたなくなってきたという人も、事務の資格があれば体を使わずに介護業界に関わる仕事が出来ます。

長く働ける、需要があるケアクラークの仕事ですので、人気は高まってきています。試験合格率も70%という今、この資格を取得するチャンスでもあるのです。