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デキる介護士はみんなやってる!薬の正しい知識と誤薬を防ぐポイント、服薬拒否対策を知ろう

この記事の監修者 池田 正樹(介護支援専門員 介護福祉士 社会福祉主事)
池田 正樹 山形県出身。大学卒業後、約14年間福祉の最前線で活動している。介護支援専門員、通所介護・有料老人ホームの生活相談員、認知症対応型共同生活介護の介護員、福祉用具専門相談員、訪問介護管理者等を経て、現在は在宅の要介護者を支援する介護支援専門員として勤務。障がい者・児の資格もあり、福祉全般に幅広く経験・知識を持つ。 続きを読む
介護施設などで、介護士が関わる“利用者の薬”
※テーマを検索ニーズを意識して一部変更しました。

薬 施設の事故の一つとして、誤薬などの服薬管理のミスが報告されています。

飲み忘れ一つでも、利用者の命に関わる危険な行為です。

“あ、忘れてしまった”では絶対に済まさずに、医療職に報告し、施設職員と一緒に再発防止に努めなければなりません。

ここでは薬についての基本的な知識、服薬するとき職員が気を付けておきたいことを解説します。

服薬ミスが起きないようにするにはどうしたらいいのかを一緒に考えていきましょう。

服薬についてこれは知っておきたい!

なぜ薬の正しい服用が必要か?を知ろう

薬は正しい服用によって効果を発揮します。

医師がその効果と副作用を考えながら服薬の量を調整します。

適切な服薬をするには、医師の指示の下、正しい服用をすることが大切です。

そのため、本人の都合だけで服薬を中止することは厳禁です。

薬は継続することで効果を発揮するものが多く、治療をするには継続して服用することが大切です。

医師に相談なく中止することは、その後の治療ができなくなることがあります。

看護師・介護士が正しい服薬をする意味を理解し、利用者に伝えましょう。

この薬は飲んでも効かない…などという理由で一方的に服用をやめてしまう利用者がいます。その場合は必ず医師や薬剤師に相談する必要があるから、勝手に服用しなかったら命に関わる危険性もあります。身近にいる介護士や看護師の説明が大切ですね

服薬管理は看護師。利用者へ配薬は介護士にお願いすることも

処方された服薬を管理するのは看護師の仕事です。

介護施設では医務室などで厳重に保管されています。

介護施設利用者は50~100人を越えるため、配薬の管理には十分に気を付けなければなりません。

服薬管理の仕事として、手元の服薬が残り少なくなる前に、利用者の家族に薬を取りに行ってもらい、病院受診の予約や受診の付き添いを生活相談員にお願いします。

利用者への配薬は介護士がする場合が多いです。

多忙な業務の中、少ない施設看護師の人数だけでは仕事が回らないことがあるからです。

しかし配りミスがあると、利用者が他の利用者の薬を服薬し、誤薬をしてしまう危険があります。

配りミスが無いように職員同士で2重・3重のチェックをしましょう。

業務にロスがない程度に、やりすぎだろっ!て思うくらいチェックを徹底するくらいがちょうどいい!ミスを防ぐための手順に“やりすぎだ”ってことはないんです

利用者の服薬の種類を知っておこう

利用者には薬を飲まない人や、1日に何十種類も服用する人まで様々です。

入所時に本人や家族に、既往歴、現病歴、どのような服薬を飲んでいるかなどを情報収集します。

一人一人にかかりつけ医がおり、指示薬があります。

介護士は服薬に関わる立場として情報ファイルに目を通すなどして理解しておきましょう。

服薬の基本知識

服薬は水で!お茶も可です。

服薬するとき基本的な飲み物はです。

服薬は水を飲むことで効果を発揮できるように作られているため、ジュースやコーヒーなどは避けましょう。

薬によっては副作用が出る危険があります。

ではお茶はどうなのかという意見があると思います。

介護施設では水を好まない利用者や、利用者一人一人に水を用意する大変さが懸念されます。

お茶で服用しても可であり、薬の効果への影響は少ないとされています。

食直前・食前は違う!服用時間は守ろう

薬は決められた時間に服用しなければなりません。間違えた服用の仕方をすると効果が出ず、副作用の危険があります。

特に分かりづらいのが『食直前』と『食前』の違い

食直前 食事を始めるときに服用すること 食前 食事の30分前に服用すること

次に分かりにくいのが『食間』と明記されているもの

食間 食後2時間くらい(食事をしている間ではありません) この2つの違いは分かりづらいので注意しましょう。

僕も現場にいたとき、食前と食直前の意味が分からなくて先輩に聞いたことがあります。薬について分からないことは、命に係わることもあるので恥ずかしがらずに確認しましょう

上記以外の服薬時間

食直後 食事のすぐ後 食後 食事の30分後

食事の時間とは関係なく服薬するもの

頓服 症状が現れたときに医師の指示で 時間ごとに 食事に関係なく一定の間隔で 起床時 起きたらすぐに 就寝時 就寝する30分前 起床時・就寝時の服薬は、夜勤業務で疲れていて注意散漫になっている時に配薬するため、服薬漏れがないように気を付けましょう。

食べ物に混ぜたり砕かない

食べ物に混ぜたり砕いて服薬させることはやめましょう。

薬を砕くと、本来の効果を失わせる可能性があります。

また、食べ物に混ぜると本来の食事の風味を失わせてしまい、せっかくの食事が美味しく食べられなくなりますのでやめましょう。

ただし、認知症の方や服薬を拒否する利用者に対しては対応に苦しみます。

薬を本能的に口から出したり、嫌がったりするからです。

お茶や汁物などに使用するとろみ剤を使って上手く薬を服用していただくか、服薬をしやすくするゼリーなどを使用(医師・看護師に相談)し、工夫することが大切です。

砕く・ご飯に混ぜる…してはいけないのはわかっているけど、利用者さんの服薬ってすごくむずかしいのも事実。現場の人はすごく努力していますよね

安心・安全な薬管理方法とは

かかりつけ医ならぬ“かかりつけ薬局”を

一包化してもらうと楽

服薬管理グッズを活用しよう

管理を手伝ってもらう

(参考サイト内に薬の管理をヘルパーから手伝ってもらう旨の記載がありますが、これは訪問介護の守備範囲外なので書かないでください)

https://www.azumien.jp/contents/industry/00039.htmlを参考に作成してください。

服薬で注意したいこと

誤薬に注意しよう!

薬を配るときに最も気を付けなければならないのが『誤薬』です。

誤薬を防止するポイントはつあります。

  • 利用者同士の薬の保管場所を隣接させない
  • 服薬させる直前に2名で名前を読んでダブルチェックする
  • その後当該利用者に間違えずに渡すか目で追って確認する

※文章を一部変更し、私の事業所で行っている誤薬予防策を追加しました。

利用者同士の薬の保管場所を近くに置いておくと、知らないうちに違う利用者の薬が混ざっているという危険があります。

また、棚などに放置するのも忘れてしまう可能性があるため、服薬の時間になったら日勤の当番が直接服薬させるなどの徹底が必要です。

ただし、それも一人の負担が大きいため、担当職員に手渡して周り、担当職員が確実に服薬させる、それを再度当番職員が確認し、チェック表に記入するなどの2重・3重チェックが必要です。

万が一誤薬があった場合は速やかに看護師に報告し、医師の指示を仰ぎ対応します

また、朝食後に服用する薬を昼食後に飲ませてしまったなど、服薬時間のミスも誤薬の一つです。

服薬忘れがあった場合も、速やかに看護師に報告して指示を仰ぎましょう。

飲み忘れは次の服用時間を確認し、次の服用が近い場合は飲み忘れた薬は服用せず、次の服用から服薬します。

ただし、薬の種類によって違いがあるため、医師・薬剤師にあらかじめ相談することが大切です。

薬を飲みこんだかまでしっかり見守る!

利用者に薬を配り、薬を飲んでいただく場合に気を付けることは、

  • 目の前で封を開けるのを確認するもしくはこちらが封を開けて渡す
  • 口の中に入ったことを確認する
  • 薬を飲み込んだか最後までしっかり確認する

です。

介護施設の利用者の中には疾患がありうまく飲み込めない人や、認知症があるなどで薬の服用が難しい人、薬を服用することに拒否的な人など様々な人がいます。

利用者本人に手渡し、ポケットの中に隠してそのまま飲まなかったり、口の中に入れて吐き出す人もいます。

そのようなことにならないよう、薬の袋を開封する・口の中に入れる・飲み込むまでを見守り・介助しましょう。

食事介助をする担当者や、薬を配薬する職員が責任を持って確認しましょう。

服薬介助を行う際の注意点

飲み込みやすくなる工夫をし、誤嚥を防ごう

片麻痺の場合は飲み込めていないことに気付かないことも

https://www.min-iren.gr.jp/?p=33413を参考に作成してください。

認知症患者の服薬拒否対策

なぜ拒否するのか考えてみよう

原因と対策① 薬を飲む理由が分からない

原因と対策② 薬を飲みこむのが大変

原因と対策③ 薬が嫌い

原因と対策④ 薬を飲む気分にならない

原因と対策⑤ 介助者と波長が合わない・相性が悪い

原因と対策⑥ 副作用の自覚症状があり、本当に飲みたくない

https://kaigo.homes.co.jp/manual/dementia/reject/medicine/を参考に作成してください。

服薬について知識をもって確認を徹底しよう

薬は利用者にとって大事な生命線となる大切なものです。

間違った飲み方や管理をしてしまうと命に関わり大変危険です。

日頃から職員が正しい知識を持ち、責任をもって服薬管理をしましょう。

介護施設は100人の入所者を管理する大変多忙な職場です。

中にはたくさんの薬を服薬する利用者もいるため介助に戸惑いますし、慌てて介助をしがちです。

そのようなことのないように、しっかり飲み込んだか?を確認し、他の職員と連携をしながら2重・3重チェックを行いましょう。

利用者が施設で安心・健康に過ごせるように、正しい薬の管理を心がけましょう

↓医療従事者と介護士についても知っておこう↓

介護士は当てはまる?医療従事者について