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優秀な介護職員のカギ!コミュニケーション能力を鍛えよう

この記事の監修者 池田 正樹(介護支援専門員 介護福祉士 社会福祉主事)
池田 正樹 山形県出身。大学卒業後、約14年間福祉の最前線で活動している。介護支援専門員、通所介護・有料老人ホームの生活相談員、認知症対応型共同生活介護の介護員、福祉用具専門相談員、訪問介護管理者等を経て、現在は在宅の要介護者を支援する介護支援専門員として勤務。障がい者・児の資格もあり、福祉全般に幅広く経験・知識を持つ。 続きを読む
介護職で必要なコミュニケーション能力とは一体どんなもの?

コミュニケーション能力

介護職に必要な能力は様々ありますが、その中でも特に重要なのが「コミュニケーション能力」です。

しかし、どのように利用者とのコミュニケーションを図ればよいでしょうか。

そこで今回は、介護現場で大切なコミュニケーション能力についてご紹介していきましょう。

そもそも、コミュニケーションとは?

コミュニケーションとは、感情や思考などといった情報の伝達をし合うということを言います。

どちらか一方だけが感情などを伝えるのでは、コミュニケーションとはいいません。

そこで、コミュニケーションの方法や伝え合う情報など、詳しくご紹介します。

伝達手段

コミュニケーションの取り方は主に

  • 言語
  • 非言語

の2種類を巧みに活用して行われます。

言語では、言葉を発したり文字で表現したりといった方法をとります。

また、非言語はジェスチャーや声のトーンなどで相手に感情などを伝える方法です。

言葉にジャスチャーなどを加えることによって、より相手に伝わりやすく、伝達手段として役立ちます。

やりとりすべき情報

介護現場においてコミュニケーションで、利用者とやりとりすべき情報とは、次のような3つになります。

  • 意見や意思、価値観など
  • 感情
  • 共感

例えば、利用者が望むことができない場合、ただ「今日はできない」と伝えると、どうしてできないのか全くわからず、利用者から見るとただ拒否されたとしか感じませんね。

しかし、「やらせてあげたいけど・・・」「○○だから今日は難しい・・・」といったように共感や理由を伝えることで、利用者は自分の意向を考慮してくれていると思えます。

そうしたことの積み重ねで、利用者ともコミュニケーションを上手にとることができるのです。

必要な情報

介護職は、ただ利用者と日常的なたわいもないコミュニケーションさえ取れてればいいというわけではありませんよね。

その日の体調や、利用者の考え方などといった情報を、コミュニケーションを利用して収集し、職員間でも共有しなくてはいけません。

1日の利用者の状態をよく観察しながらコミュニケーションを図れるようにするのが大事なことです。

数あるコミュニケーションの中から、必要な情報を聞き分ける力も必要ということなのですね!

コミュニケーションが取れないと起こるトラブルの例

では、上手に利用者とコミュニケーションが取れなかった場合、どんなトラブルが起こりやすいのでしょうか。

代表的な例を3つご紹介します。

思い込みが誤解を与えてしまう

上手にコミュニケーションがとれていない関係だと、思い込みで誤解が生じてしまうことがあります。

特に介護職は高齢者を相手にしているため、言語や聴覚能力が低下し、スムーズにコミュニケーションが取れないことも多いです。

そのため、正しく伝えたつもりが、思い込みによって誤解が生じるケースも少なくありません。

一言、言葉が足りなかっただけで、あらぬ誤解を招き関係性が悪化することもあります。

物事は正確に、そして相手の立場に立って説明の仕方や言葉の使い方を考えましょう。

利用者の声なき訴えに気付けない

コミュニケーションは、相手の状況や伝えたいことを推し量ることもできる行為です。

利用者の中には、言葉を上手に発することができない、意識は正常でも身体的理由で意思の疎通が難しいといった方もいます。

そういった方は、自分の意思や感情といったものを伝えることが難しいので、どうしても孤立しがちです。

そのため、癇癪を起したり周囲との調和がとれないなどといった、トラブルを起こすことがあります。

職員が積極的に観察し、声をかけ、気持ちを汲み取るといったコミュニケーション能力があれば、利用者の声に気づき寄り添うことができるでしょう。

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介護職に必要なコミュニケーション能力とは?

ここまでのお話しで、介護職にはコミュニケーション能力がとても重要だということが分かりますよね。

では、介護職に必要なコミュニケーション能力はどういったものなのでしょうか。

聞く力、待つ力

介護職には、備わっていてほしいコミュニケーション能力は多数ありますが、中でも必要になるのが

  • 相手に聞く力
  • 歩み寄り、待つ力

といった2つです。

介護職は、医療現場の中でも瞬時に判断が必要な場合と、時間をおいて判断しなくてはいけない場合の2通りが混在しています。

利用者の意見や希望を聞く力も大切ですし、利用者のペースなどを守って待つことも必要です。

時には、知らないことを看護師など他の職業の人や先輩に、確認しなくてはいけません。

利用者間だけではなく、他の職員間であっても聞く力と待つ力は、介護職にはなくてはならないコミュニケーション能力でしょう。

多職種連携

例えば施設内に、看護師や介護士などさまざまな職種の人が協力して、利用者のケアを行います。

そのため、それぞれ専門的知識が異なるので、カンファレンスなどを行い、利用者のケアの方向性を決めていく必要があります。

しかし、カンファレンスの場で、介護職の立場として意見を言えないようであれば、コミュニケーション不足です。

きちんと介護士として意見と言い、多職種連携をとって利用者に寄り添ったケア方針を作り上げるコミュニケーション能力が必要になります。

介護職のコミュニケーション能力アップのコツとは

介護職に大切なものは、もちろん「介護技術」ですが、その他にも必要とされているものがあります。

それは「コミュニケーション能力」です。

コミュニケーション能力を持つことで利用者が何を感じているのか、といった点をくみ取ることができます。

日頃の様子や表情から伺うこともありますが、実際に介護サービスを提供する際は、利用者の方との信頼関係が必要不可欠になります。

まずその信頼を築くためにも、相手と会話を行って、コミュニケーションを図ることが大切なのです。

コミュニケーション能力を上げるコツ

ではコミュニケーション能力を上げるコツとして、どういったものがあるのでしょうか。

以下でいくつか例をあげてみましょう。

  • まずは相手の話す事をしっかりと受け止める(聞く)
  • 利用者の好みなどを知る
  • どんな人とでも話せる話題を考える(季節の話題など)
  • 「笑顔」を忘れない
  • ちょっとした相手のしぐさや表情も相手の気持ちを汲み取る際の手掛かりとする

まず利用者と意思疎通を図るために、相手に不安を与えず素直に「あなたのことを知りたい」という気持ちを伝えることができるかが重要になります。

こちらの「教えてほしい」という気持ちを伝えるためには、あまり難しく考えすぎないことがコツでしょう。

コミュニケーション能力アップのために①言葉よりも伝わる?ボディランゲージとは

コミュニケーション能力をアップさせるためには、言葉ももちろん重要ですが、ボディランゲージも活躍します。

そこで、どんなボディランゲージが有効的なのかご紹介していきましょう。

声のトーン

利用者の中には、聴覚が衰えている方も多いため、伝わるよう大きな声で話かけている方も多いですよね。

しかし、声の大きさによっては、きつく言いつけているようにも聞こえますし、怒鳴っているようにも聞こえます。

また、早口だとまくし立てているようにも聞こえ、不快に感じている利用者も少なくないでしょう。

一般的には、年齢によって聴覚が衰えている方には、低くて通る声が聞こえやすいといわれています。

声の大きさも大切ですが、次の3つのポイントを考慮して話しかけることが大切です。

  • 低めの声
  • ゆっこりと話す
  • できるだけ短く

どうしても聞こえにくい場合は、筆談もおすすめできます。

視線や表情、身振り手振り

会話と言っても、それに伴う表情や視線などはとても重要です。

会話をしているのに相手を見ない、表情が硬く無表情といった場合は、ちゃんと話を聞いているのかわかりません。

中には不快に感じてしまう利用者もいるでしょう。

また、身振り手振りも言葉を表現するボディランゲージの一つですが、時には威嚇されていると思う方もいます。

話すときは相手の顔を見て、できるだけにこやかに、そして身振り手振りは必要範囲内で納めるようにしましょう。

服装や身だしなみ

たとえば、

  • とても汚れた服
  • ひげも沿っていない
  • 髪ものびっぱなし

といった人を見たときに、一般的にどう思うでしょうか。

介護職に関わらず、身だしなみは大切です。

介護内容によっては、入浴介助や体をふくといったこともあるため、「不潔そう」といった印象を持つ人に、「自分の体を触られたくない」など不快感を感じる方もいます。

中には、「ちゃんとケアしてくれるのかしら」と不信感を持つ方もいるでしょう。

また、訪問介護などで利用者宅に訪れる時に、汚い服や靴下、泥だらけの靴では相手に誤解させることがありますので注意しましょう。

人と接する仕事だからこそ、清潔な身だしなみが大切なんですね。

約束は守る

利用者:今日公園いけるかしら?
職員:今日は難しいので、明日行きましょう。など、利用者と約束をすることがあります。

しかし、他の仕事が長引いて時間に遅れる、今日はできないなどといったこともありますよね。

利用者の中には、

「私とは行きたくないのかしら」
「他のことばかり優先させて、私はいつも後回しだわ」

とあらぬ誤解をしてしまう方もいます。

利用者とした約束は、守るようにしましょう。
その約束を楽しみに待っている利用者もいますし、できなかった場合がっかりさせてしまうだけではなく悪い印象も与えてしまいます。

どうしても約束が守れないといった場合は、きちんと利用者にあやまってから、別の方法を提案するようにしてくださいね。

コミュニケーション能力のために②信頼関係を築くところから始めよう

利用者との信頼関係を築くことで、コミュニケーションをとりやすくなります。

そこで、利用者との信頼関係を築く方法についてお話ししましょう。

相手を観察する

利用者に関心を持つようにしてください。

特に苦手な利用者とは、何となく距離を置いてしまいがちですよね。

しかし、そういった相手こそ距離を縮めるために、観察をすることが大切です。

よく観察をしていると、

「あ、お菓子をよく食べているから甘いものが好きなのかな?」
「よく小説を読んでいるから、今度どんな本を読んでいるのか聞いてみよう」

など、会話の糸口にもなります。

関心を持つことで、苦手だと思っていた相手に親しみのある面を見つけることができるなど、コミュニケーションの糸口になります。

利用者との共通点を見つける

人と人の距離を縮めやすい方法として、共通点を見つけるというものがあります。

例えば、出身地が同じ、ツリが好きなどといった共通点を見つけることで、お互いに親近感が沸きやすいです。

好きな食べ物でもゲームでもかまいません。

共通点を見つけるだけで、話しかけやすくなりますよ。

受容する

利用者の気持ちを受けとめることはとても大切です。

つらいことをわかってくれる、どうしてほしいか理解してくれるなど、自分の感情を理解してくれるというのは心強く、信頼関係を築きやすくなります。

「ふざけるな!」など、利用者から暴言を吐かれたとしても、その言葉の背景には気持ちがあるはずです。

そのまま何も言わずに立ち去りたくなる気持ちもわかりますが、「どうしたんですか?」など、寄り添う気持ちを表現するだけで、違ったコミュニケーションの取り方ができるはずです。

まずは、相手の気持ちを受容することを優先しましょう。

意識して名前を呼ぼう

利用者がすべて社交的というわけではないですよね。

中にはひどく内向的な人や、人見知りの人など様々です。

そういった方には特に名前を呼ぶようにすると、「名前を憶えてくれている」「友好的に思ってくれている」と思い、うれしい気持ちになるものです。

「○○さん、おはようございます」
「○○さん、野球が好きなんですか?」

など会話の中に名前を入れるようにするだけで、コミュニケーションが取りやすくなります。

時には、「○○さん、お裁縫が得意でしたよね?今度子供のエプロンの作り方教えてください」など頼ってみるのもいいでしょう。

利用者の方との話題作りでコミュニケーション力がアップ

実際に施設や訪問介護の場面で、利用者の方とコミュニケーションを図る時に悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。

またコミュニケーションと言えば「積極的に話さなければいけない」と考えてしまうことが多いかもしれません。

しかし人によっては、一方的に話されることが負担と感じる人もいます。

そのため話をする前に、その人の表情やしぐさなどから察することも大切になります。

会話をするときの話題は、まずどんな人でも共通しやすいお題をいくつか自分の中で作っておくと、いざという時に焦らずにすむでしょう。

例えば季節の行事や花などを調べておき、それに関連した行楽地についてや、昔行った場所などを聞くことで会話が途切れることなく、相手の好みなども聞き取ることができます。

そして利用者に話をする時はゆっくりと大きな声で、少し声のトーンを低めで話すことにより、聞き取りやすくなるので、相手も会話をする楽しさが増すでしょう。

利用者との関わり以外で必要となるコミュニケーション能力とは?

介護職のコミュニケーションについては、利用者の方以外に同僚や関連部署に対してのコミュニケーションも必要となります。

介護職で仕事上のコミュニケーション能力が必要な理由は利用者によりよい介護を提供するためにも、他の関連部署や同僚に連絡や報告を密に行うことで、より質の高いケアを行えるのです。

そのためには、普段から同僚や部下としっかりとコミュニケーションを図ることが大切でしょう。

同僚においては仕事以外でも、日常的な会話を通じてコミュニケーションを取ることが重要となります。

普段から意思の疎通ができていないと大切な情報共有がさらに難しくなってしまうからです。

仕事の関連部署とのコミュニケーションは、ケアマネージャーや看護職との連携は欠かせないものとなります。

こちらも普段からの関係性が重要になると言えるでしょう。

相手の事を考えて行動する事がコミュニケーション能力アップの第一歩と言えますね

介護職のコミュニケーション能力についてのまとめ

介護職のコミュニケーション能力は、一方的にこちらから話をするのではなく、相手の立場を考えて行動することを忘れずに心掛けましょう。

こうすることで互いの信頼関係を築き、はじめてのコミュニケーションもスムーズに取れるきっかけとなります。

そこでコミュニケーション能力をアップさせるにも、まずは「相手を知る」事が重要です。

その上で「相手がどんな考えでどういったものを好むのか」を考えてみましょう。

相手の意見を聞きながら自分自身も話をすることで、互いの意思を確認いしながらより良く進んでいくのではないでしょうか。

普段の日常的な動作からも、コミュニケーションを深めることができます。

特別なことは必要とせず、その人に対して興味があることで自然とコミュニケーションが取れてきます。

以上のような言動の積み重ねることで、自然とコミュニケーション能力がアップしていくことが期待できるでしょう。

相手の事を考えて行動する事がコミュニケーション能力アップの第一歩と言えますね