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情緒障害児短期治療施設は心理面が不安定な子どもの施設!保育士の経験とスキルを活かせる職場!

情緒障害児短期治療施設から「児童心理治療施設」へ!心理士と保育士が子どもをまるごと支援する!

情緒障害児短期治療施設

親の虐待やいじめによって傷ついた子どもは「自分が安心できる場所」を求めながら、それが得られない現実に絶望します。愛情に飢えているのに、求めることさえもあきらめてしまい、自分の中に閉じこもってしまいます。

児童心理治療施設(情緒障害児短期治療施設)には「生きる力」を失っている子どもが入所してきます。
彼らの「今の状態」をまるごと受けとめることから、保育士の支援は始まるのです。

今回は、情緒障害児短期治療施設の現状と「入所者の傾向」をお伝えし、どんなタイプの保育士に向いている職場なのかを考えます。

情緒障害児とはどんな子どものこと?

虐待やいじめ、発達障害による生きづらさなど、何らかの原因によって心理的に不安定になり、生活に問題が生じている子どもを「情緒障害児」といいます。問題の表れ方は子どもによってちがいますが、主なものとして不登校、引きこもり、パニック、自傷、かん黙、PTSD、暴力などがあります。

虐待やいじめが原因の場合は、極度の恐怖感や不安感、孤独感などが繰り返されたことで、心理的にひどく傷ついた状態になってしまいます。

発達障害をもつ子どもの場合は、障害の特性が影響して人間関係や社会になじめない状況から二次障害が出て、心理的なケアが必要になってきます。

情緒が不安定で問題行動を繰り返す子どもは、周囲に理解されず「問題児扱い」されることで更に傷つき、最後は心を閉ざしてしまうことも多いのです。

心を閉ざした子どもは自己否定し自暴自棄になるカモ!早急な支援が必要になります!

情緒障害児短期治療施設とは?

情緒障害のある子どもが入所または通所し、心理治療やスタッフの支援によって安心感をもち、共同生活を通して社会のルールを学びます。必要に応じて家族支援も行い、子どもが退所した後も継続的にサポートをしていきます。

初めに面接や見学を行い、入所または通所にするかなどを本人の意思を尊重しながら決めていきます。通所の場合の「曜日や時間」も話し合って決定します。

対象となるのは6歳から18歳までの子どもですが、事情によっては延長も可能です。入所または通所の期間については特に定めはなく、本人の状態と家庭の状況などを見極めながら判断します。

最近の利用者の傾向は「虐待によって心理的に不安定な子ども」や「発達障害があって学校生活に適応できない子ども」が増加傾向にあります。

情緒障害児短期治療施設はどんな名称に変わったのか?

情緒障害児短期治療施設という名称が誤解を与えやすいので、変更した方がいいという意見も多かったため、児童福祉法の一部改正に伴い「児童心理治療施設」という通称で呼ばれることになりました。

児童心理治療施設で行う支援とは?

児童心理治療施設が提供するサービスとはどんな支援でしょうか?主なものを下記に挙げてみました。

  • 子どもを保護し、安心できる生活環境を整えます。
  • 子どもとの信頼関係を築き、精神的な支えとなります。
  • 子どもの心理状態を医学的な判断のもと心理療法などで治療をします。
  • 生活習慣を整え、充実した生活ができるよう支援します。
  • 保護者をサポートし、子どもが家庭に戻れるよう支援します。

児童心理治療施設にはどんなスタッフがいて何を担当しているのか?

児童心理治療施設は、施設の規模によってスタッフの配置基準がちがいます。主なスタッフは、施設長、心理士、ケアワーカー、医師、看護師、栄養士、事務職員などで、このうち心理士とケアワーカーに必要な資格と担当業務は下記の通りです。

心理士は「心理療法やカウンセリング」などを行う

児童心理治療施設の心理士は、豊かな経験をもつ専門性の高い「臨床心理士」等の有資格者です。
入所または通所者のアセスメントを行い、本人に合った心理療法をしていきます。カウンセリングの対象は子どもだけではなく、必要に応じて家族に対して行うこともあります。

ケアワーカーは「生活支援」を担当する

児童心理治療施設のケアワーカーは「保育士」「社会福祉士」「教員」いずれかの資格をもっています。
ケアワーカーは、入所している子どもの日常生活全般の援助や指導を行い、本人の話をじっくり聴いて精神的な支えになることが大事な役目です。

ケアワーカーはアットホームな雰囲気をつくり、子どもが安心できる場所になるよう心を砕いているカモ!

児童心理治療施設の保育士について知りたいこと

保育士は児童心理治療施設のケアワーカーとして働いています。他のスタッフと連携をとりながら情報を共有し、日中も夜間も交替で子どもの支援をしています。

保育士(ケアワーカー)の仕事内容って?

ケアワーカーの仕事は「生活支援」が中心ですが、具体的には下記のような仕事をしています。

  • 子どもの話をじっくり聴く。
  • 日常生活に必要な知識やルールを伝え、時には指導する。
  • 子どもの体調について情報をスタッフと共有し、健康管理と疾病予防を行う。
  • 学習の時間を確保し、習慣として身につくよう支援する。
  • 遊びの様子を見守り、トラブル等があれば対処する。

児童心理治療施設の保育士になるには?

児童心理施設では保育士の資格をもっていれば「ケアワーカー」として働くことができます。ただし、子どもや保護者との信頼関係を作れるだけのキャリアが必要!10年以上の保育経験がある保育士が望まれます。

児童心理治療施設で働きたいと考えている保育士は、まず自分の通勤圏内に施設があるかどうかを調べてみることが必要です。全国には児童心理治療施設が設置されていない県もあり、現場のニーズはあっても求人数は非常に少ないのがデメリットです。

タイミングが合えば求人に応募できますので、常に情報をチェックすることが児童心理治療施設に転職するためのポイントです。ハローワークから情報を得るだけではなく、キャリアコンサルタントの力を借りることも大事!転職エージェントでは独自の情報をもっているので頼りになりますよ。

児童心理治療施設で求められている保育士とは?

児童心理治療施設で求められるのは「子どもに寄り添うこと」ができる保育士です。時には「親のようなスタンス」で接することが求められるので、相応の年齢や経験をもった保育士が適しています。

望まれる人材①「子どもの話を聴くことのできる保育士」

支援者が子どもの話を聴くのは当たり前のことですが、大事なのは「聴き方」です。子どもをありのままに受けとめ、尊重し、話してもいいのだという安心感を与えつつ聴くこと。大人は「聴いている」と言いつつも、つい自分の価値観をはさんでしまい子どもを諭そうとします。児童心理治療施設のケアワーカーは「傾聴」ができる人が求められます。

望まれる人材②「緊急時も落ちついて対処ができる保育士」

児童心理治療施設を利用する子どもは、精神的に落ちつかなくなるとパニックになったり、問題行動を起こすこともあります。ケアワーカーは突然の出来事にも動揺せず、落ちついてベストな対処をすることが求められます。ハプニングやトラブルに対して「覚悟」をもって仕事ができる人が向いています。

児童心理治療施設は6歳から18歳までの子どもを対象とするので、他の児童福祉施設で働いたことのある保育士は、職歴がセールスポイントになるカモ!

児童心理治療施設の今後について考える

社会的養護が必要な子どもや、心の支援を必要とする子どもは年々増加しています。この現状に対して児童心理治療施設の数は圧倒的に少なく、支援が行き届いていない状況です。

どの県にも児童心理施設が設置されることを目標に、新しい施設の新規開設が推進されていますが、達成するまではもう少し時間がかかりそうです。

今後も児童心理治療施設が増えていく可能性はあるので、転職をめざす保育士は「傾聴スキル」や「カウンセリングスキル」を身につけて、自分にできることを増やしておきましょう。あきらめずに待ち続けていれば、ベストなタイミングで児童心理治療施設の求人が出るかもしれませんよ。

子どもに寄り添えるケアワーカーめざして自分を磨いておけば、児童心理治療施設の即戦力になれるカモ!