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認可保育園は時代とともに変わってきている!保育士は保育業界の現状を知り転職活動に活かそう!

保育士の就職先ナンバー1の認可保育園

待機児童問題に始まり、保育業界にはたくさんの課題が山積みになっています。認可保育園の在り方も大きな課題のひとつ!時代の流れとともにどんどん変化しています。保育士の転職も「保育業界の変化」を見据えながら、どこで働くかを考えていく必要がありそうです。

今回は、認可保育園である公立保育園・私立保育園・公設民営保育園の「特徴」と、それぞれの「メリット・デメリット」をふまえて、認可保育園の今後について考えてみました。

どんな保育園を「認可保育園」というのか?

認可保育園(保育所)とは、国の条件を満たし、地方自治体が認めた保育園のことを言います。国の条件とは「職員および保育士の人数」「保育園の内と外の設備」「保育を行う部屋の広さ」「保育を行う時間」「保育の内容」「防災の設備」などです。

国の条件を満たした認可保育園には下記のように3つのタイプがあります。

  • 認可保育園「公立保育園」
  • 認可保育園「私立保育園」
  • 認可保育園「公設民営保育園」

 
認可保育園は、設置者と運営者のちがいによって「公立」「私立」「公設民営」に分かれます。

認可保育園(保育所)にはどんな特徴がある?

認可保育園である「公立保育園」「私立保育園」「公設民営保育園」にはどんなちがいがあるのでしょうか?それぞれの特徴を挙げてみました。

公立保育園ってどんな保育園?

学校には「公立学校」があることはよく知られていますが、保育園の世界にも「公立保育園」というものがあるのです。どんな特徴がある保育園なのか、分かりやすく下記に挙げてみました。

各自治体が経営している

公立保育園は地方自治体が設置・運営を行っています。市では「市立保育園」、区では「区立保育園」、町村では「町立保育園」「村立保育園」と呼ばれています。

保育士は地方公務員である

公立保育園の保育士は、地方自治体が採用するので「地方公務員」になります。収入や福利厚生なども自治体の職員として保障されています。

保育方針は自治体によって定められている

地方自治体では「保育所保育指針」をもとに、公立保育園の保育方針を決定します。どの公立保育園にも保育方針は共通しており、特にちがいはありません。

私立保育園ってどんな保育園?

全国的に「私立保育園」の方が多いので、保育園といえば「私立保育園」というイメージがありますね。どの保育園も個性豊かですが、共通していることもいくつかあります。

経営者が園によってちがう

公立保育園の経営者が「地方自治体」であることに対して、私立保育園は「社会福祉法人」や「特定非営利法人」「会社」などが経営します。園長には「保育士」の資格は必要ないので、保育業界が初めての経営者もいます。

特色ある保育方針

私立保育園は「園児募集」にも力を入れるので、保護者にとって魅力的な英語教育や習い事などをとり入れる保育園もあります。イベントにもさまざまな特色をもたせるなど、保育園の個性を際立ったものにするために工夫をしています。また、習い事などは一切せずに自然の中で自由保育をする保育園もあり、経営者の保育観によって方針は大きく変わります。

保育士の異動はない

系列保育園が数か所ある保育園は別ですが、基本的に私立保育園では「保育士の異動」はありません。退職することがなければ、同じ園に長く勤めることも可能です。

公設民営保育園ってどんな保育園?

公立と私立のちがいは知っているけれど、「公設民営保育園」をよく知らないという保育士も多いのではないでしょうか?耳慣れない「公設民営」という言葉にはどんな意味があるのでしょうか?

設置者と運営者がちがう

公設民営保育園の「公設民営」とは、「公」が設置して「民」が運営しているという意味。「公」とは地方自治体のことで、「民」とは民間の保育園です。公設民営保育園の最大の特徴は、地方自治体が所有する保育園ではあるが、公立ではなくて「民間の保育園」という扱いになるということです。

もともとは公立保育園だった

公設民営保育園は最初から「公設民営」だったのではなく、もともと公立保育園だったものを、人件費などのコスト削減を理由に「民営化された保育園」なのです。

保育士は公務員ではない

公設民営保育園で働く保育士は「地方公務員」ではありません。私立保育園と同じように保育士は「運営者が採用」します。公立保育園が民営化する時に「公務員保育士」は園を去り、代わりに新しく採用された民間の保育士が入るのです。

認可保育園(保育所)のメリット・デメリットを知っておこう!

保育士が就職する職場として最も多い認可保育園!3つのタイプの保育園にはどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

公立保育園のメリットとデメリット

地方自治体が設置・運営をしている公立保育園には大きなメリットがありますが、働く保育士にとってデメリットがないわけではありません。

公務員保育士という安定した職業である

公立保育園で働くには、職員採用試験に合格することが必須!見事パスした人が「公務員保育士」になることができます。公務員は安定した職業なので、公立保育園の保育士はとても人気があります。

給与も福利厚生も地方公務員待遇である

公立保育園の保育士は、地方公務員としての待遇を受けられるのが大きなメリットです!産休や育休も遠慮なくとれるので、結婚や出産を理由に退職する保育士は少なく、定年まで長く勤められるのがいいですね。

公立保育園が少なく今後も減少傾向にある

私立保育園に比べて公立の保育園は数が少なく、保育士の需要も少ないのがデメリットです。公立保育園の「公設民営化」が進んでいるので、公務員保育士の募集をしていない地方自治体もあります。

異動がある

公立保育園の保育士として採用されたものの「市区町村の職員」でもあるので、保育園以外の職場に異動することがあります。子どもが好きで保育士になったのに、保育施設ではない職場で仕事をする人もたくさんいるのです。

意見が通りづらく新しいチャレンジができない

公立保育園では「現状を変えること」や「新しい試みをすること」について、園内だけで判断することが難しいこともあります。保育園とはいえ「公的」な場所なので、保育士の自由度は低くなります。

私立保育園のメリットとデメリット

園によって、まったく個性がちがう私立保育園。メリットやデメリットもそれぞれちがうのでしょうか?

子どもの成長を長く見られる

私立の保育園では「異動」がほとんどありません。赤ちゃんの頃から卒園まで、子どもが成長していく様子を見られることは「保育士の大きな喜び」です。特に事情がなければ、長く勤めることも可能なので、私立保育園の保育士は「子どもの成長を見守り続けること」が可能なのです。

求人が多い

ハローワークや転職エージェントには「私立保育園の求人」がたくさんあり、転職したい保育士に「選択の自由」があります。さまざまなタイプの私立保育園があるので、自分の条件に合った職場を探すことができます。

保育やイベントで新しいアイディアを試せる

保育士個人の意見が通りづらい公立保育園に比べて、私立保育園では「職員の意見」を大切にする園長も多く、比較的自由に保育をすることができます。イベントについても意見を出し合い、より良いものにしようと常に意識しています。

方針が合わない保育園もある

保育士自身の「保育観」と、園の方針が合わないことがあります。私立保育園で働く限り、園の考え方には嫌でも従わなければならないので、保育士はストレスがたまりやすくなります。

産休や育休がとりづらい保育園もある

私立保育園では「人手不足」または「園の方針」で、育休はもちろん産休すらも取りづらいことがあります。そんな園は「保育士の入れ替わりが激しい」というデメリットがあります。

園児数に左右されるので雇用が不安定

認可保育園には「保育士の配置基準」があります。園児数が少なくなると「保育士の雇用継続」に影響が出てくるのがデメリット!保育士の雇用については1年ごとに更新を行う私立保育園も多いので、来年度も雇用されるかどうか毎年やきもきしている保育士も少なくありません。

公設民営保育園のメリットとデメリット

公立保育園を民営化したのが公設民営保育園です。保育士にとってメリットとデメリットのどちらが多いのでしょうか?

公設民営保育園には「メリット」といえるものがあまりない

残念ながら、公設民営保育園には「メリット」といえるものがなかなか見つかりません。地方自治体にとっては「コスト削減」という大きなメリットがありますが、下記のデメリットを見ると、現場で働く保育士にプラスになることは少ないようです。

非正規雇用が多く収入が少ない

公立保育園が民営化されることで、保育士をどう雇用するかは運営者に委ねられます。そのため「非正規雇用かつ低賃金」で働く保育士が多くなるのも、残念なデメリットです。

園や自治体の都合で運営者が変わることもある

公設民営保育園は、地方自治体が民間の保育園に運営を委託しています。場合によっては自治体や運営者の都合で、別の保育園に委託する可能性もあるので、保育士がずっと働けるという保障はないのです。

これからの認可保育園は「私立保育園」が主流になる!

認可保育園には3つのタイプがありますが、公立保育園の民営化がますます進むと、保育園業界は「私立保育園」が中心になってきます。転職したい保育士は、自分の住む地域の保育園情報を把握し、園の将来を見極めながら仕事を探していくことが大切です。