当サイトには広告・プロモーションが含まれています。

4歳児の特徴は人に関心をもつようになること!保育士の接し方次第で子どもの行動も変わる?

4歳児は周囲の人に影響を受けやすい時期!子どもは保育士の言葉や態度をよく見ている!

4歳児は人を意識する年齢です。友だちはもちろん、家族や保育士など身近な存在だけではなく、テレビの有名人や会ったことのない人にまで関心を持つようになります。ひとりの人間として自分を意識し、ひとりの人間として相手を見つめ、自ら関わるようになります。

人を意識し、人の話を理解できるようになった4歳児との接し方は、代弁や介入が必要だった2~3歳児の頃と違います。今までとは意識やスタンスを変えて接することが大切!保育士の言葉・態度・考え方が、子どもの行動に大きく影響すると言っても過言ではありません。

今回は4歳児にスポットをあて、年齢の特徴を通して「保育&接し方のヒント」をご紹介します。

4歳児ってどんな特徴があるの?何ができるようになる?

心身ともにたくましくなってくる4歳児!自分の周りにはいろんな人がいることに気づき、関わりを持つことが楽しくて仕方がありません。

人との関係を通して精神的に大きく成長する時期カモ

4歳児は力持ち?重いものを動かすようになる!

力が強くなってきて、重いものを運んだり、押したり引っ張ったりすることができます。大きな箱や遊具などをひとりで動かして保育士がビックリすることも!小さな子を抱っこしたり、友だちを背負ったりする力も出てきます。バランス感覚が発達し平均台を歩くことも可能!柔軟性も出てきて、しなやかな動きができるようになります。

周りの人が気になるお年頃!優しさが育ってくる!

自意識が芽生えてくるので、人に見られることを意識するようになります。泣いている時に、友だちに見られることを嫌がって別室に行きたがることも!人がどう思うかを気にするようになります。

人を意識するのと同時に感受性が豊かになり、身近にいる人の気持ちを察します。相手の立場になって考えることで「謝ること」もできるようになります。人をいたわったり、協力したり、親切にすることが可能になる時期!特に友だちとの関わりを通して、相手を思いやる気持ちや、自分を譲って我慢する心が育ってきます。

イメージする力、想像する力

感受性の豊かさは想像力にも発揮され、イメージしたことを言葉にして自由にストーリーを考えることができます。絵本やテレビ、DVDや映画にも影響され、模倣したりアレンジを加えて自分の遊びに取り込みます。特に「ごっこ遊び」では自分の考えたストーリーを活かすようになります。

植物や生き物、無機質なものにも「心」があると信じているのが4歳児!そしてその世界観を表現に発揮できるのも4歳児!この時期の子どもの絵や製作物はイマジネーションあふれるものが多く、見る者を楽しい気分にさせるような作品ばかりです。

友だちとの会話が楽しくてたまらない

友だちと遊ぶことが大好きで、愛情も深まっていくのが4歳児です。楽しいことや面白いことを分かち合い、大きな口を開けて笑う様子はほほえましいですね。会話に夢中になって時間を忘れてしまうこともいっぱい!保育士や親と遊ぶより、友だち同士で遊ぶ方が楽しくなるのもこの時期です。

また「自分が知っていること」を得意になって友だちに話す様子が見られます。テレビで見たことを共有することも大好き!話題を分かち合うことで、お互いの話をよく聞くことができるようになり、相手への理解も深まります。

ごっこ遊びはますます盛んになる

想像力が豊かになるので、これまで以上に「ごっこ遊び」を楽しむようになります。3歳児までは自分がやりたい役をやっていたので、同じ役が複数いることもありましたが、4歳児になると自分たちで役を分担するようになります。子どもたちは違う役をそれぞれのイメージを活かして演じています。「お店屋さんごっこ」と「保育園ごっこ」は大人気!保育士そっくりで苦笑することもあるかもしれませんね。

4歳児にはどんな配慮が必要?保育で気をつけるべきポイントは?

上記でご紹介したように心と体の発達が目まぐるしい4歳児は、大人から自立していく時期だからこそ、ひとりの人間として保育士を見つめ、言葉をよく聞いています。

自分の考え方や価値観が問われ、保育士としての自分を見直すことが必要になるカモ?

生活習慣をサボる子ども

この時期、生活習慣をサボったり手を抜くことが見られるようになります。手洗いやうがいをしていなくても「さっきやった」「汚くないよ」と話をごまかしたり、こっそり逃げる子もいます。4歳児になると「早く遊びたい」という気持ちが優先して、手洗いやうがいが面倒になることがあります。

「トイレの後は手を洗うこと」は本人も分かっているので、少し言い方を変えてみましょう。「みんなで使うおもちゃに、トイレのバイキン付けないようにしようね」など、別の視点で話すことで、遊びに戻る前に気づくようになります。

保育士の基準で評価しない

4歳児の豊かな感性は、絵や製作などで表現されます。子どもは、自分の想像力を存分に発揮して作品を完成させると、満足そうな表情を見せて達成感を味わいます。

ここで保育士が気をつけたいことは、子どもの作品を「自分の価値基準で評価しない」ということです。この場合の価値基準とは「どんなことに重点をおいて作品を見るか」ということ。作品の見方によって、子どもにかける言葉も違ってきますね。

たとえばバッタを捕まえた時の絵を描いたとします。バッタが画面いっぱいに描かれ、自分や他の人間はとても小さく描かれていたとします。みなさんはこの絵をどう見ますか?バッタと人間の大きさが逆になっていることが、真っ先に気になった人はいますか?

保育士が「こう描くべき」「こうあるべき」という頑なな価値基準をもっていると、その絵を描いた時の子どもの気持ちからどんどん遠ざかっていきます。そしてその考え方で評価を口にすると子どもは傷つき、表現することが嫌になります。

保育士は約束を守ろう!

4歳児は、見通しを持てることであれば「我慢すること」ができるようになります。子どもに大人気のブランコも「待っていれば順番は回ってくる」ということが分かっているので、我慢して待つことができます。

保育士と約束をして「守ってもらえた」という経験があれば、「ちょっと待ってね」「今日はできないから明日やろうね」という言葉に納得し「我慢すること」ができます。約束を守ってもらえないことが続くと、子どもは保育士を信用しなくなり「我慢」もしなくなります。保育士はできない約束はしないように気をつけたいものです。

ゲームに夢中になり夜更かしの影響が出てくる!

4歳児になると、ゲームなどに夢中になり夜遅くまで起きていることがあります。食事や睡眠を忘れてしまうほど、長い時間ずっと熱中している子どももいます。結果的に夜更かしをして睡眠不足になり、園生活にも影響が出ることも少なくありません。

ゲームは家庭で行うものなので、保育士が直接タイムリーに関わることはできません。但し、本人が居眠りをしていたり、元気がなかったり、トラブルが多かったり、何らかの支障がある場合はその様子を保護者に伝える必要があります。本人に合った対処法を保育士から助言し、家庭でも意識してもらうよう働きかけるようにします。

4歳児にどう関わればいいの?接し方のポイントは?

園生活や人間関係において、4歳児にはなるべく自分の力で行動するように声をかけることが大事になります。

「こうしてみたら」というヒントだけ伝えて、後は自分で動くよう背中を押すことが接し方の秘訣カモ!
ケンカにはどのように介入するか?
子どもたち同士のトラブルに「どう介入するか」「どんなことを言うか」は大事なポイント!泣いている方の訴えだけに左右されず、あくまでもフラットな立場で双方の気持ちを聴くようにします。
泣かせたことばかりを注意するのではなく、どんな思いがあったかを本人の口で語ってもらうことで、泣いた方も自分に落ち度があったことに気づきます。

保育士がいつも対等で双方の話を聴くという姿勢は子どもから信用され、自分の気持ちを話してくれるようになります。泣かせたという事実だけを取り上げていると、「ちゃんと注意しているのに、どうして?」という気持ちになって責めてしまうことも!子どもの方は「先生はいつも○○ちゃんの味方をする」「先生は自分の話を聴いてくれない」と心が離れていきます。

代弁者にならなくてもいい
友だち関係で困ったことがあると、保育士に何とかしてもらおうと訴えることが多くなるのが4歳児です。「仲間に入りたいのに○○ちゃんが入れてくれない」「○○ちゃんがおもちゃを貸してくれない」など、思うようにならない相手に対して「先生に何とかしてもらいたい」と訴えます。

また、「先生に言われれば相手も言うことをきくだろう」と確信をもって行動している子どももいます。
これは、自分たちにとって保育士の存在はどういうものか、保育士の立ち位置を子どもなりに理解していることがわかりますね。

子どもの訴えがあった時、保育士はすぐに代弁者になる必要はありません。本人の代わりに「仲間に入れてあげて」と言って解決するのではなく、「こんなふうに言ってみたら?」と助言だけして子どもを励ますようにします。大事なのは自分で働きかけること!きっと相手も真剣に受けとめてくれるでしょう。

ほめるときにも配慮が必要
子どもは、他の子がほめられている様子を意識します。保育士が何をほめているのか、その内容をしっかり聴いています。そして、同じことをすることで自分もほめてもらおうとします。

たとえば、動物園の絵を描いていたとします。みんなより早く描き上げた子どもの絵を、保育士が「ライオンすごいね!とっても上手に描けたね!」とほめました。すると、その様子を見ていた他の子もライオンを描き始めます。それは「ライオンを描けば先生がほめてくれる」と考えたからです。

ひとりの子どもをみんなの前でほめる時には配慮が必要です。「すごいね」「上手だね」など気になるワードを言ってしまうと、子どもはそちらに重点を置いてしまいます。声をかけるとしたら「がんばって描いたね」だけで充分ではないでしょうか。

4歳児・担任保育士の「お悩みあるある」ってどんなこと?

おしゃべりをすることが楽しくてたまらない4歳児。だけど、担任保育士にとっては頭を抱えてしまう問題もありそうです。保育士カモも一緒に考えてみました。

【お悩みあるある】「下品ことば」を言いたくてたまらない子どもたち

わざと下品な言葉を言ってふざけるのは4歳男児に多い行動です。「うんこ」「おしり」などから始まり、複数の子どもが次々と反応して「下品ことばまつり」になってしまいます。注意しても止めないし、女の子たちは「先生何とかして!」と激怒してしまうことも。

 
こうした場合、どう対応すればいいのか保育士は悩んでしまいますよね。そこで子どもが下品な言葉を言いたい気持ちには、下記のようなものがあるかもしれません。

  1. 言葉を言うことでみんなの注目を集めたい
  2. お互い同じ言葉を発することで仲間意識を高めている
  3. 仲間であることの証!合言葉!下品な言葉は自分たちだけの特権!

 
但しこれらは無意識であることも多く、本人たちに聞いても「面白いから」「言いたいから」という言葉が返ってくることもあります。誰かがきっかけを作るとすぐに興奮し、連鎖反応を起こします。愉快で楽しくて酔いしれているようにも見えるので、保育士の注意もなかなか響きません。

保育士は「下品ことばまつり」が始まったら、すぐに次の活動に移りましょう。何か新しい活動を始めれば意識がそれるでしょう。また食事の時は、始まりそうな気配を感じたら直ちに対処しましょう。そこで「気持ち悪くなるから、ごはんの時はやめてね」とキッパリ大きな声で言うことが大切です。

慌てず騒がず冷静に対処するのがコツなのカモ!そして下品な言葉ブームも、ある時期を過ぎると急速に沈静化するよ。4歳の頃にある「下品な言葉ばかり言う現象」は、一定の時期を過ぎると必ず終わるカモ!

4歳児の保護者は「我が子がウソをつくこと」がとても気になっている!

感受性が豊かになり、人の様子を見ながら発言することも増えてくる時期。時々、真実ではないことを言うことがあり、我が子が嘘をついたことに保護者はショックを受けてしまいます。どうしたら嘘を言わなくなるのか悩み、思い余って保育士に相談することがあります。

子どもの「嘘」と言われるものには大きく分けて2つあります。

【子どもの嘘?その1】空想と現実がミックスされている

イマジネーションが豊かになるので、空想の世界も広がります。心に浮かんだことが現実なのか、空想なのか、半分半分なのか、本人も分からずに思いつくまま話しています。空想は事実とは違いますが「嘘」ではないのです。

本人が空想で話していることを「嘘」と決めつけ、「それは本当のことじゃないでしょ!嘘つくのはもうやめて!」と叱られると、子どもはガッカリしてしまい話をしなくなります。
空想でも全てを受けとめてしっかり聴くことで子どもは満足し、ありのままを受け入れてもらったという安心感が生まれます。
現実との混同は少しずつ減っていくので、保護者にもしっかり伝えて安心してもらいましょう。

【子どもの嘘?その2】言い逃れ?ごまかし?

こちらは大人がつく「嘘」と似ています。「やった」のに「やってない」、「やっていない」のに「やった」と話すことがあります。事実を知られたくないので、嘘をついて言い逃れをしています。この場合の「嘘」は自分を守るための手段で、事実から逃げたいという気持ちが隠れています。

保護者が「それは嘘でしょ!嘘をつく子は悪い子なの!もう嘘つかないで!」など、一方的に叱るのは逆効果!嘘をついた事実よりも「自己防衛をしてしまう気持ち」に重点をおいて考えることが大事です。
こちらの「嘘」には、日頃の親子関係が大きく影響しています。いつも怒ってばかりいる親に対して、子どもは自己防衛をするのです。

 

大事なのは「嘘つきはダメ!」と反省させることではなく「嘘をついてしまった子どもの気持ち」カモ!そのことに親自身が気づけるよう、丁寧に伝えることが保育士の配慮カモ!

保育自身も自分を振り返るきっかけになる!

4歳児になると自分で考えて行動するようになるので、それぞれの言動にも個性が表れます。そんな大切な時期に、担任として子どもと向き合うためには、自分自身の在り方や考え方を見つめ直すことも必要になります。自分はひとりひとりにどう接しているか、苦手だと感じる子どもはいるか、自分を振り返ってみるのはとても大切なことです。「自分には何の問題もない」と思いこむことは危険!子どもを見る目が曇ってしまいます。