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2歳児をもっと知りたい!子どもの特徴を深く理解すると接し方がどんどんスキルアップする!

2歳児は自立とイヤイヤで揺れる時期!その時々の状態に寄り添うことが関わり方のコツ

2歳児の心模様にはいろんな感情が入り乱れています。ニコニコ、ドキドキ、イライラ、モヤモヤ、とにかく沢山の感情が小さな心の中に混在していて、子ども自身がそれを持て余してしまうのです。

保育士はその場で察してあげることができず、後になって「そんな気持ちが隠れていたのか」と反省させられることも!2歳児との関わりは「迷うこと」の連続ですね。

今回は2歳児にスポットをあて、年齢の特徴を通して「保育&接し方のヒント」をご紹介します。

2歳児ってどんな特徴があるの?何ができるようになる?

まず2歳になると、言葉、運動機能、生活習慣など、「できること」がますます増えていきます。周囲とのコミュニケーションや遊びの幅も広がり、様々な経験を通して心身共に成長していくのです。

大人の手を借りなくても、自分の力でできることが多くなるカモ!

好きなように体を動かせるようになる

歩行に不安定さがなくなり、長い距離を歩けるようになります。走ったり、跳んだり、くるくる回ったり、自由に体を動かすことが可能!すべり台やブランコなど園庭にある遊具でも活発に遊び、少し高い場所から跳ぶこともできます。じっとしていることなく一日中動き回りパワー全開!体を動かすことが大好きです。

手先の機能が発達する

手先・指先の機能が発達し、少しずつ細かい作業ができるようになってきます。粘土、ハサミ、クレヨンなどを使って作業をしたり、紙をちぎったり丸めたりすることができるようになります。何かを組み立てる力もアップして、ブロックや積み木などで遊ぶようになります。手あそびも得意になり、保育士と同じように指を動かして楽しそうに歌います。

ボキャブラリーが豊富になってくる

知っている言葉の数がぐーんと増えて、場面に合った簡単な会話ができるようになります。大人とのやりとりを喜び、自分の思いや欲求を伝えようとします。記憶力も発達するので「過去のこと」や「人から聞いたこと」を思い出して話すこともあります。

生活習慣が少しずつ自立する

食事・着脱・排泄など、ひとりでできるようになってきます。食事ではフォークやスプーンだけでなく、箸の使い方も少しずつ覚えます。着脱は介助なしでも可能!ボタンの掛け外しや衣服を簡単にたたむこともできるようになります。排泄の自立は個人差が大きいものの、保育者に見守られながらひとりでできるようになります。

自己主張か強くなる

「自分でやりたい」「自分はこうしたい」「言われた通りにしたくない」という気持ちはますます強まり、反抗期またはイヤイヤ期と呼ばれるお年頃!1歳児の時とは違って、心の中がますます複雑になり分かりづらくなってきます。大人の言っていることは分かっていても「言う通りにはしたくない」という気持ちがあり、自分のことを分かってもらえないイライラで号泣することもあります。

頭の中でイメージしたものを表現できるようになる

何かをイメージし、それを真似て表現することを楽しむようになります。たとえば、頭の中で「猫」をイメージし、猫の歩き方を真似しながら「ニャーニャー」と声を出して遊んだり。子どもは「猫になりきること」が楽しくて仕方ありません。
この頃から「ごっこ遊び」も盛んになり、大人のすることや、絵本やテレビの登場人物をイメージして遊ぶようになります。大好きなものに「なりきる」ことがとても嬉しいのです。

2歳児にはどんな配慮が必要?保育で気をつけるべきポイントは?

表面的には問題行動をしているように見えても、本人にしてみれば「そんなつもりじゃないのに」ってことも多い時期です。保育士の思いこみや決めつけで一方的に叱ることのないよう、しっかりと注意していきましょう。

活動範囲が広くなり目が離せない!危険の可能性に目を光らせて!

運動機能が発達してスピード感もアップ!いろんな動きができるので遊びの幅がますます広がります。それでもまだ自分をコントロールしきれていないこともあり、転んだり、ぶつかったり、落ちたりなどが多発!危険回避への意識もまだ育っていないので、ケガや事故につながりそうなことも沢山あります。

保育士は子どもの様子に目を光らせ、事前に危険物を取り除くなどの点検を怠らないようにします。

衛生管理に気を配る

生活習慣として手洗いができるよう、正しい手の洗い方を伝えます。また、子どもが触れるおもちゃや遊具、テーブルなどは消毒をして、感染症の予防にも努めます。2歳児は好奇心旺盛なので、いろんな場所に隠れたり潜ることも!床にゴロゴロと寝転がることも多いので、体にゴミがつくこともあります。細かな部分まで丁寧に清掃することを心がけましょう。

生活習慣は「主体的にやっている」という意識がもてるように工夫する

着替えの時に「どの靴下にする?」、食事では「どこで食べる?」など、本人に選択してもらうことで、生活習慣が「保育士主導」ではなくなります。どんなに小さな選択であっても、自分の意思で決めたという「主体性」があると子どもにも満足感が生まれます。怒ってかんしゃくを起こすことも少しだけ減るかもしれません。

好きなものは繰り返し取り入れてもいい

好奇心旺盛で新しいものに興味を持つことが多くなる一方で、「同じもの」「定番のもの」を繰り返し楽しみたいという傾向もあります。たとえば絵本では、毎日のように同じものを読んでほしいとリクエスト!登場人物やストーリーを知っているので、自分のイメージ通りに展開することをとても喜びます。お気に入りの登場人物が出てくることで安心し、同じ場面で笑ったりドキドキしたりすることがとても楽しいのです。

保育士は「もっといろんな絵本にふれてほしい」と思いますが、リクエストにはできる範囲で応えるようにしましょう。新しい絵本を取り入れる場合は、「今日はね、みんなと一緒に読みたい絵本があるんだ!」と期待をもたせるなど、いつもの定番絵本を読む時とは違う演出をしてみましょう。

子どもが「言葉につまっている時」は保育士がサポートする

ボキャブラリーは増えたものの、言いたいことに合った言葉が見つからず、「うーんとね・・・」と止まってしまうことが2歳児にはよくあります。そんな時は、言いたいことにつながる「きっかけ」を保育士が作るようにしましょう。たとえば下記のような会話です。

園児「昨日、水族館でイルカ見たんだよ」
保育士「えーいいなぁ、イルカ見てきたんだ」
園児「うん、イルカがね、うーんとね・・・うーんとね・・・」
保育士「イルカが何かしたの?」
園児「うん!ジャンプしたよ!ジャンプしてね、高い所にタッチしたんだよ!」

 
保育士が「何かしたの?」と聞くことで、本人が言いたかったことにスムーズにつながりますね。1歳児のように「代弁」するのではなく、「きっかけ」があれば話したい言葉を見つけることができるのが2歳児です。

2歳児にどう関わればいいの?接し方のポイントは?

自分の気持ちが通じなくて泣くことが多い時期です。保育士としては本人の話を聴くことはもちろん、本人が混乱している部分もしっかり見つめてフォローすることを心がけていきましょう。

ほめること、励ますこと、心が成長するということ
子どもにとって保育士の「優しい言葉」はエネルギーであり、栄養でもあり、心の育ちには欠かせないものです。特に、生活習慣の自立をしようとしている2歳児にとって、「ほめてもらった」「励ましてもらった」という経験は、今後のモチベーションに大きく影響します。

ほめられたり、励まされながら生活習慣を頑張った経験は、自分の達成感として心に残ります。そしてその後、「励ましてもらって頑張った自分」「頑張ってほめられた自分」をイメージすることで、大人がいなくても自らやろうとするのです。

また「ひとりでできたね!すごいなぁ!」とほめられることで、子どもは「自分を見てくれている」と安心します。「達成感」と「安心感」を糧として、2歳児は大きく成長していきます。

なぜ、泣かせてしまったのか?「なぜ」の中に本人の気持ちがある!
子どもたち同士のケンカでは「泣かせた方」「手を出した方」が悪いような印象を受けますが、実は意外な事情があって結果的に「泣かせてしまった」ということが多くあります。そこに気を留めず「乱暴するのは悪いこと」と一方的に諭したり、善悪というものを教えようとすると、子どもはますます意固地になり心を閉ざしていくでしょう。

「反省させること」「謝らせること」を目標にする大人は、2歳児の頑なな態度を軟化させようと説得を試みることがありますね。けれど、それがまた逆効果!子どもにしてみれば、自分の気持ちを分かってもらえないばかりか、くどくどお説教され意味が分かりません。「悪い」「ダメ」「いけない」という言葉ばかりが心に引っかかり、「あなたはすごく悪い子なの!」と言われているような気分になってきます。

なぜ乱暴しちゃったのでしょうか?「乱暴しちゃった」の前に、「なぜ」に注目することが大切です。本人なりの「なぜ」を丁寧に聴くことで、分かってもらった安心感で気持ちが柔らかく変化します。そうなると「乱暴はもうしないでね」という保育士のお願いをきくこともできるのです。

子どもの要求に対してすぐに応えられない時は?
「○○したいの」と子どもに要求されても、保育士にはしなければいけないことがあって、すぐには応えられない時がありますね。2歳児の場合、「今テーブル片づけなきゃいけないから○○できないの」と言っても、すんなり納得してくれません。何度も「○○したいの!」と語気が強くなり、いじけたり、最後は怒り出したり。自分の要求が通るまで泣いている子もいます。

保育士は自分の事情を言う前に、子どもの要求に対して「聞き入れたよ」ということを伝えるようにしましょう。「○○したいの」と言われたら、まず「うん、○○ね、いいよ!わかった!」と返します。そして「先生ね、テーブル片づけるお仕事があるの。急いでやるから少しだけ待っててね!」と言ってみましょう。要求をいったん受け入れることで、子どもは「聞き入れられた」と安心します。

2歳児とのスキンシップで大切なこと

ここでは2歳児の特徴に合わせた2つのパターンを紹介します。

【スキンシップ1・気持ちを聴く時は抱っこしながら】

本人の気持ちをじっくり聴く必要がある時は、しっかりと抱っこして聴くようにします。まずは保育士に抱きしめてもらうことで安心し、心を開くことができるようになります。思い通りにならなくて泣き出した子どもには、「○○ちゃんのお話聴きたいから抱っこしようか」と優しく誘い、まずは落ちつけるように心を配りましょう。

【スキンシップ2・遊びとして取り入れる】

手あそびや歌あそびを通してスキンシップを楽しみましょう。大きな声で歌いながら手を合わせたり、握手をします。運動遊びでも保育士の手にタッチする場面を作ると、子どもたちはテンションUP!ますます張り切ります。遊びの中にスキンシップを意図的に取り入れることで、普段あまりスキンシップを求めない子どもも保育士と触れ合う機会になりますよ。

2歳児・担任保育士の「お悩みあるある」って、どんなこと?

2歳児の担任になって困ってしまうことは何でしょうか。ここでは反抗期・イヤイヤ期にありがちな「お悩みあるある」に保育士カモが答えてみましたよ♪

【反抗期のお悩みあるある】

 
「甘えたり、怒ったり」が激しく変わるので、振り回されてしまう。

「自分でやりたい」「自分で決めたい」「自分を通したい」という気持ちが強くなる一方で、気持ちを切り替えることがまだ難しいので、拗ねたり怒ったり号泣するのは当然のこと。これは心の発達過程であり、2歳児はそういう時期なのだと保育士自身も腹をくくることが必要でしょう。子どもをを諭して納得させようとするのは逆効果になります。

泣いて大騒ぎした後に「ご機嫌」に急変することも!あれは何だったのかと言いたくなるほどケロリとしているのもまた2歳児の特徴です。「赤ちゃんじゃない!ひとりでやる!」と怒っていたかと思えば、保育士にピッタリくっついて「ひとりでできないの」と甘えたりすることもありますね。

2歳児の日常は目まぐるしく、ある意味とても面白いカモ~♪

心の天気が変わりやすいのが最大の特徴ですから、保育士もそれに合わせる必要があるカモ。なんとかしなければと焦れば焦るほど、どんどん振り回され疲れてしまいますよ。

常に「子どもの話に耳を傾ける」という意識を忘れずにいれば、回数を重ねるうちに「ベストな接し方」がわかってくるカモ!

「子どもたちの声を聴く」ことを心に留めておきましょう。

2歳児の保護者が気になることは?やっぱりトイレトレーニング?

排泄が自立していく時期ですが、トイレトレーニングがスムーズにいかないと保護者のストレスにつながることがあります。そんな保護者の気持ちをしっかりと受けとめ、落ちついて取り組んでいけるよう励ましの言葉をかけましょう。

保護者に伝えたいのはこんなこと

下記のポイントは、懇談会などで2歳児の保護者全員に伝えることが大切です。保護者の気持ちが少しでも楽になれるよう、保育士も「支えたい」という姿勢を伝えましょう。

もらしてしまっても本人を責めないこと

わざともらしたわけではないので、それを厳しく責めるのは子どもを苦しめます。保護者に怒られることが続くと、元気がなくなって遊ばなくなり、ごはんを食べなくなることもあります。

「失敗」という言葉を使わないこと

「失敗=悪い子」という意味に受けとり自分を否定するようになることも!もらしてしまったことを「失敗」と表現するのは、あくまでも大人の価値観!トイレトレーニングに適切な言葉ではありません。

本人の前で「まだオムツなの」など他者に愚痴を言わない

本人がいるのに「うちの子、まだオムツがとれないの」と他者に愚痴を言うのは絶対に避けてほしいことです。子どもは傷つき、不信感が生まれ、やる気がなくなってしまいます。

必ずひとりでできるようになるということ

誰でも必ずできるようになるということを伝えましょう。保育士の経験を踏まえて言うことで、ただの慰めではなく真実味があり心に響きます。

 

トイレトレーニングがうまくいかず、人知れず悩んでいる保護者は多いカモ!保育士は、登降園時の関わりや連絡ノートで家庭での状況を聞き、保護者がひとりで悩まないよう気を配りたいカモ!

2歳児クラスはスキルアップのチャンス!

保育士は、初めから子どもの声が聴けるわけではありません。いろんな子どもに接して、迷ったり反省したりを繰り返しながら成長する職業です。2歳児クラスの担任を経験することは、成長できるチャンスであり、ベテランは初心に戻る良い機会でもあります。手ごわい子どもたちとの出会いは、保育士である自分にとって一生の宝になるでしょう。