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細やかな家庭保育の専門家!役立つ資格「チャイルドマインダー」

少人数保育への高まるニーズ!キャリアアップのために取得したい

子どもを保育するところといえば、真っ先に「保育園」を思い浮かべることでしょう。多くの子どもに囲まれながら、保育士が集団保育を行うことが広く浸透しています。保育士になるためには、主に「集団保育の専門家」としての教育を受けます。

一方で多様化する保護者のニーズもあり、最近では少人数で家庭的な保育を求める声が大きくなってきました。それに合わせて、少人数クラスを編成する保育園なども増えつつあります。

少ない人数の子どもを保育するために、専門的な知識や技術を身につけることは、保育士としてのキャリアアップを考えるうえでも重要です。それを持っていることを認定する資格に、「チャイルドマインダー」という資格があります。

今回は、保育現場のなかでも少人数保育をする場面で役立つ「チャイルドマインダー」を紹介します。

チャイルドマインダーってどういう資格なの?

チャイルドマインダーは保育士と同じように子どもを預かり、深くかかわっていく仕事です。ただ保育園などで多くの子どもたちを預かる保育士とは異なり、チャイルドマインダーは、少人数での「家庭的な保育」を専門としています。

ちなみに少人数保育を専門とするチャイルドマインダーは、0歳児を2人まで、1歳児を3人まで、2~4歳児を4人まで保育できます。逆に、集団保育を専門とする保育士は、0歳児を3人、1~2歳児を6人、3歳児を20人、4歳児以上を30人まで保育できます。

その歴史は100年以上前のイギリスで始まりました。少ない人数の子どもたちを預かる専門家として、イギリスでは「国家職業資格」として認定されています。少人数保育に対する知識や技能を国が保証し、多くのチャイルドマインダーが活躍しています。しかし日本では、チャイルドマインダーは国家資格ではありません。

厚生労働省のガイドラインをもとに、民間団体が認定する講座を受講し、試験に合格すると「認定資格」として取得することができます。

チャイルドマインダーが保育現場で役立つ場面は?

チャイルドマインダーの資格取得をとおして、少人数で家庭的な保育にかんする知識や技術を学び、自らの保育スキルの幅を大きく広げることができます。集団保育を学ぶだけでは気付けない視点で、子どもたちと接することができるようになります。

とくにチャイルドマインダーは、少ない子どもたちと緊密にかかわることを専門にしているため、子どもたちの「個」を重視して、じっくりと向き合っていきます。一人ひとりに合わせたきめ細かなかかわり方によって、家庭に近い保育をすることができます。そのためチャイルドマインダーの資格を持っていると、数ある保育園のなかでも小規模の保育施設などで重用されます。

少人数保育の専門家として、より質の高い保育を展開するために深い知識や高い技術を活かしていきましょう。

チャイルドマインダーは保育現場以外でも役立つの?

チャイルドマインダーは、家庭的に少ない人数の子どもを保育する専門家ですから、保育現場以外にも活躍の場があります。むしろ、集団保育の「保育園」でない方が、チャイルドマインダーとしての知識や技術を活かせるかもしれません。

最近では小さな子どもをもつ従業員のために、企業内に「託児ルーム」がある企業が増えてきました。そこでは少人数保育が行われているケースが多く、チャイルドマインダーが活躍しています。さらに大きな病院などでは、小さな子どもをもつ医師や看護師などのために、病院内に「院内保育所」を設置していることがあります。こちらも少人数保育となるケースが多く、活躍の場のびとつとなっています。

また元々少人数で家庭的な保育を専門とするチャイルドマインダーは、保育園などの「施設型保育」で勤務する以外の働き方ができます。それは保護者や地方自治体などと直に保育契約を結んで行う「家庭的保育」です。

家庭保育のメリット

家庭的保育には、自宅を保育ルームとして活用して保育を行う「在宅型」、保育が必要な家庭に出向いて保育を行う「訪問型」、この2つを曜日や時間帯によって組み合わせて保育を行う「在宅+訪問型」があります。

チャイルドマインダーとして家庭的保育を行うメリットは、保育園などに雇用されて勤務時間が定められている働き方とは異なり、自分が働きたい曜日や時間に働けることです。ワークライフバランスの観点からも、このような働き方に注目が集まっています。

さらに他業種と比較しても保育業界は「独立」が難しいと言われていますが、チャイルドマインダーを取得していれば、家庭的保育によって「独立」が可能となります。園の方針などにとらわれることなく、自らが目指す保育を主体的に実践できるチャンスにもなります。

  
国もまた、2015年4月から始まった「子ども・子育て支援新制度」によって、家庭的保育の事業強化に動き出しています。保護者ニーズの多様化に加え、国の施策としてチャイルドマインダーに求められる期待と役割は、今後さらに高まっていくことでしょう。

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チャイルドマインダーを取得するためには?

チャイルドマインダーの資格を取得するためには、それを認定する団体の講座を受講し、試験に合格する必要があります。合格率は、70~90%といわれ、平均合格率約20%の保育士と比較しても、取得しやすい資格といえます。

講座には認定を行う団体の教室に通う「通学」と、自宅などでの勉強を中心に行う「通信」の形態があります。受講期間は団体によって異なりますが、通学であれば約1週間、通信では3~6か月の自宅学習と数回のスクーリング(実技などの勉強)があります。

講座を受講するために必要な資格は、基本的に誰でも受講することができます。ただしチャイルドマインダーを取得するための受験資格は、年齢などによって制限されることがあります。未成年で受験される方は、各団体の受験資格を確認しておきましょう。

試験内容と試験対策のコツとは?

試験内容には、各団体の講座で学んだことが出題されます。保育士試験のように、一般的な出題傾向を示すことができません。ただ、0~12歳の子どもの保育すること、子どもたちの発達や特徴、コミュニケーションやビジネススキルなどが出題される傾向にあるようです。

試験方法としては、筆記で行われます。試験時間は団体によって異なりますが、多くの場合40~60分です。また筆記試験以外の試験(実技試験など)は、行われません。

試験対策について

試験対策のコツとしては、過去問などを入手することはできませんが、各講座のカリキュラムに従い、その範囲をしっかりと学習しておくことが、合格への近道になります。テキストを丸暗記するような勉強ではなく、保育で必要になる知識を理解するように勉強を進めましょう。

チャイルドマインダー認定団体の問い合わせ先は?

気になる方、取得を検討している方に向けて、チャイルドマインダーを認定している主な団体の問い合わせ先を紹介します。

NCMA,Japan

NCMA,Japanでは、英国チャイルドマインダー資格と、幼児や小児救急救護法国際ライセンスを取得できます。通学講座と通信講座があり、通学講座には一般向けの講座に加えて、保育士や幼稚園教諭、ベビーシッター、看護師などの資格者向けのコースがあります。

主な講座:英国チャイルドマインダー養成セミナー

受講期間 6~8日
受講費用 200,880円(税込)
受講条件 18歳以上で心身ともに健康である方

ヒューマンアカデミー

ヒューマンアカデミーでは、BTEC認定チャイルドマインダー資格と、幼児や小児救急救護法国際ライセンスを取得できます。「事例対応ワーク」やビジネスとしてのチャイルドマインディングを学ぶことができるため、即戦力が身につきやすいのが特徴的です。

主な講座:BTEC認定チャイルドマインダー養成講座

受講期間 約6か月
受講費用 357,860円(税込、別途入学金32,400円)
受講条件 特になし

チャイルドマインダージャパン

「チャイルドマインダージャパン」では、日本チャイルドマインダー認定委員会®認定チャイルドマインダー資格と、幼児や小児救急救護法国際ライセンスを取得できます。さらに、子どもや家族に対して、質の高いホスピタリティを学び、関連する資格も取得できます。

主な講座:チャイルドマインダー養成 通学コース

受講期間 6日間(講習時間36時間)
受講費用 151,200円(税込、別途認定試験料10,800円)
受講条件 保育に熱意と関心のある16歳以上の方

チャイルドマインダーを取得して「コ」を重視した保育を

チャイルドマインダーは、少ない人数の子どもを家庭的に保育するスペシャリストです。国や地方自治体からは「待機児童対策」として、保護者からは「多様化する保育ニーズの受け皿」として、保育士からは「ワークライフバランスの実現」として、高い注目を集めています。

とくに、一人ひとりの「子」どもに対してじっくりと向き合い、「個」性を重視した保育を求める保護者の増加に伴い、保育現場でもチャイルドマインダーの需要が高まっています。また、保育士や幼稚園教諭のスキルアップとしても、この資格の取得者が増えてきました。

資格取得にかかる期間が短くて約1週間、長くても半年程度であり、比較的短期間で取得できます。また、保育士として働きながら、通信教育を活用して取得することもできます。高い合格率とこの資格を活かせる場面の多さを考えると、ぜひ取得しておきたい資格といえます。