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アパレル業界の採用担当者が教える、一緒に働きたくない人材像とは?

憧れのアパレル業界での求人を見つけ、さっそく応募して面接までしたのに、不採用になってしまった…なんて経験をされたことがある方も、もしかするといらっしゃるのではないでしょうか。実はアパレル業界での転職活動では、通常の転職活動にはないような、業界特有の査定ポイントがあるのです。

アパレル業界への転職活動。業界特有の査定ポイントとは?

ファッションセンス、接客対応スキル、そして華やかだけではなく、多少の力仕事や体力勝負な場面もあるので、それらに対応できるという強い想いが求められる業界です。面接では、面接官はそれとなく様々な角度から質問をしていき、向上心があるか、忍耐力はあるか、自社に適した人材なのか、という部分を査定していきます。

当然、現状それら全てを持っていることが望ましいですが、アパレル業界未経験で転職する方であれば、それらを事前に全て持ち合わせておくのは、簡単なことではありません。そしてそれは、面接官も十分理解していることではあります。

では、なぜ不採用になってしまうのでしょうか?

今回は、実際にアパレル業界で採用担当をされていた方に、一緒に働きたくない人材像のお話を伺いました!

敬語が使えない(または、敬語がおかしい)

アパレル業界での販売職は、大事なお客様を接客することがお仕事のメイン業務になるため、その大事なお客様に敬語が使えないとなると、それは致命傷になります。

確かに、フレンドリーに親しみやすく接する販売員がいるショップもありますが、それはそのお店のコンセプトや、そのお客様が常連客で、すでに関係性ができているかの、どちらかのパターンだからこそだと予想できます。しかし、最初から下手な敬語を使っている販売員は少なく、どんなショップであっても、お客様とのファーストアプローチや最初にとるコンタクトでは、丁寧な接客が求められます。

販売員とは、そのお店やブランドの看板を背負う職業です。販売員の質は、そのお店やブランドの質に比例するといっても、過言ではありません。

自社ブランドの評判を下げるような人材ではないか。それを、面接の返答で話される会話のなかで読み取っているのです。

意思疎通が取れない

面接では、志望動機や自己PR、強みや弱みなど、様々な質問をされます。しかしその中で、どうしても質問に対する答えを伝えられない方がおられます。

例えば、「応募先の会社への志望動機」を聞かれているのに、「その会社が展開するどのブランドを希望するのか」の説明をしてしまっていたり、「今日のコーディネートのテーマ」を聞かれているのに、「このブランドが好きな理由」を答えてしまう方が、実際にいるのです。

もしかすると、他人事に思ってしまうかもしれませんが、面接中は緊張してしまい、頭の中が真っ白になって、こういった意思疎通ができなくなってしまう方も、少なくはありません。

「敬語が使えない」の部分でもお伝えしましたが、販売員のお仕事は、お客様との接客、つまりコミュニケーションが中心になってくるのです。お客様が、「この服の違う色の在庫はありますか?」と聞いているのに、「いえ、その色がお似合いですよ」なんて言われると、お客様のストレスになってしまうことは、もちろん想像の範囲内です。

面接では、うまく話すことが求められているのではありません。キチンと質問に対ししっかり答えられているかどうかを見られているので、うまく話そうとせず、ゆっくりでも適切な答えを伝えられるよう、注意しましょう。

好みが1つのブランドだけに集中し過ぎている

一見これは、プラスに聞こえるかもしれませんが、実は案外そうではありません。

アパレル会社というのは、基本的にひとつのブランドだけを展開している会社は少なく、いくつかのコンセプトが違うブランドを同時に展開しているパターンが多く見られます。もちろん、それに応じてショップの数も増えてくるので、ある程度キャリアが築かれてきたと判断した段階で、昇進とともに異動もつきものになってきます。

そのとき、もちろん最初に希望を出していたブランドだけではなく、全く違うブランドへの異動になる可能性もあるため、1つのブランドだけで働きたい!という意思のある方は、異動をお願いした時に応えてくれないのではないだろうかと、懸念されがちです。

また通常、販売員は自分自身がブランドの服を着て、マネキンとして宣伝することが一般的なため、社員割引でお得にブランドの服を購入することができます。なかには、それが目当てで入社し、ある程度買った時点で満足し、何かと理由をつけて退職を希望するスタッフもいるそうです。

そうした方を採用してしまわないよう、幅広いコンセプトが好きなことを伝えつつも、自分がいま希望するブランドと異動は対応できるので構わないという旨を伝えることが大切です。

あまりにもブランドや会社のコンセプトと好みの服装が違う。

上記3のポイントと少し反対のお話になるので、もしかすると混同してしまうかもしれませんが、ここも大切なポイントです。例えば、その会社が展開しているブランドのコンセプトが、共通してカジュアル感を大切にしているのに対し、面接でハードなロック系の服装や、少しギャルっぽい服装などで臨んでしまうと、「元々会社のコンセプトと会わない」と判断され、選考漏れになってしまいます。

応募先の会社が展開する全てのブランドの、ちょうど間をとったファッションにしなくても構わないのですが、どこかのブランドのコンセプトと似た服装をしていくことは大切です。

また、実際に服をよく購入するブランドがあるのであれば、その服を着て面接に挑むことをおすすめします。その時は、そのブランドが好きでよく買っていることをアピールしつつ、3のポイントでもお話した通り、他のブランドにも興味があること、異動が必要な場合は応じられることをしっかり伝えましょう。

立ち姿・歩き姿が汚い人は不利!

これも、上記のポイントでもお伝えさせていただきましたが、販売員とはそのブランドのマネキンの役割もあり、販売員がそのブランドのイメージや看板になるということは、忘れてはいけません。

コミュニケーションももちろんそうなのですが、立ち姿や歩き姿などの所作に関わる部分も、販売員には求められるのです。自社のブランドの看板として、店頭に立っていただく販売員が、猫背やずり足、ガニ股などが目立つ販売員は、いい印象を持たれることは難しいのです。

面接では、実際に席に着くまでの歩き方、席前での立ち姿、座ったときの姿勢などが見られます。そこで、立ち姿や歩き方などが汚いと、当然マイナスポイントになります。

販売員は、常に見られている意識を持ちながら仕事をすることが求められています。如何なる時でも自分は見られていると考え、美しい所作を心掛けましょう。

ブランドのイメージや質を支える大切な人材だからこそ

いかがでしたでしょうか。

アパレル業界で働く上で求められるポイントはたくさんありますが、特に敬語やコミュニケーションの部分は、どんな業界やお仕事に就く場合でも必要になってくるものです。

販売員とは、常にお客様から見られる対象であり、そしてお客様の憧れになる必要があります。それには、どうしてもコミュニケーションやセンス、所作といった要素が必要になってきます。

最初から全て完璧にしておく必要はありません。ただ、全てがブランドのイメージや質を落とさない程度の一定レベルに達しておくことが必要なのです。

もし、自分はこのままで大丈夫だろうかと不安に思うのであれば、転職エージェントに相談してみるのも、ひとつの手です。転職エージェントは、そういった面接の指導や、実際に面接の現場に入ることもあるため、どのような人が採用されやすいかなどのアドバイスも、的確にいただけます。

ぜひ、採用担当者に「あなたと一緒に働きたい!」と思われるような、魅力的な人材になって、憧れのアパレル業界で活躍してくださいね。