1. ホーム
  2. 薬剤師の職種
  3. ≫データ入力だけじゃない!DM(データマネジャー)の仕事とは?

データ入力だけじゃない!DM(データマネジャー)の仕事とは?

データマネジャーの仕事は症例報告書のチェックと統計解析できるカタチにすることです

a6169e0bf8f536108f82b8cf1f29cd1b_s

DM(データマネジャー)とは文字通り臨床データのマネジメントを行う人です。

具体的には、臨床試験報告書で必要なデータがすべて集めることができるかのチェック、入力用データベースの設計と作成、CRAが回収してきたデータのチェックとデータベースへの入力、症例報告書の回収が終了したら、データベースの固定(最終チェック後、データベースを変更することができなくなるようなこと)を行い、データベースを統計部門に提出して仕事は終了します。

データマネジャーの位置づけと将来性

第三者的に症例報告書内での完結性のチェックすることと、症例報告書データのデータベースへの入力、データベースにおけるデータの整合性をチェック(治験薬の投与数と治験薬の消費量が一致しているか等)することが主な業務となっています。

治験におけるデータマネジャーの仕事量は単純に治験の目標例数に比例します。そのためデータマネジャーの入力の部分はデータの回収量が多ければ、入力の仕事は増大します。しかもその仕事は一定時間で処理する形ではなく、CRAが回収してくるタイミングで処理をする必要があるので試験期間中に波があります。

試験の規模が大きくなればなるほど、仕事量の底と山の差は大きくなることから、入力者だけを外注する場合があります。

EDC

EDC(Electronic Data Capture)とは電子的に臨床試験データを収集するシステムのことです。電子カルテシステムの広がりと共に、臨床データの収集の電子化であるEDCが広まりつつあります。

依頼会社の方には入力業務を省略することができるという大きなメリットがあり、病院側では電子カルテと連携ができていれば、血液検査などの検査値の転記が必要なくなるというメリットがあります。

アメリカではEDCを利用した臨床試験は50%を超えています。日本では残念ながら、電子カルテとの連携が進んでおらず、転記作業が軽減というメリットがあまりないことから、EDCはアメリカよりも遅れています。

EDCとデータマネジャーの関係

EDCシステムは病院と製薬会社を結ぶ中核システムは試験にかかわらず共通で市販品を使うことが多くなっています。しかし、各試験によって収集するデータが異なるので試験ごとにデータベースを作成する必要があります。入力作業はなくなりますが、症例報告書内での整合性とデータベース内の整合性のチェックは必要となります。

症例報告書を確認して問い合わせする必要が生じた場合にはモニターを通じて問い合わせをし、文書にて回答を受け取り、EDCのデータを直す作業も生じます(データベースの変更は病院側が行うことになります)。

従って、EDCが導入された場合には、症例報告書データのデータベースへの入力という単純作業はへり、EDCデータベースの作成、データのチェック、テータの固定と統計解析への引き渡しになります。

言い換えるとEDCが導入されるとデータマネジャー部門の人員削減が可能となります。しかし、入力は前日ぐらいにならないと、翌日の仕事が分からないことから、時間管理をすることが難しい職種となります。そのため、社外から必要に応じて人を入れている場合が多いのでデータマネジャーの仕事が平準化されることになります。

EDCはデータマネジャーの仕事を奪うものではなく、データマネジャーの専門性を高めることになります。

MedDRA(メドラー)

MedDRAは国際的に英語で合意されている医学用語集です。それを日本語にしたのがMedDRA/Jです。

医師はMedDRAにとらわれず有害事象名などを記載します。これをMedDRAに読み替えすることはデータマネジャーの重要な仕事です。

MedDRA/JはLLT(下層語)、PT(基本語)、HLT(高位語)、HLGT(高位グループ用語)、SOC(器官別大分類)の5階層構造を有しています。医師の記載した語をLLTに読み替えることで副作用の器官別大分類の解析が可能になります。

ここで気をつける必要があるのがめまいのように異なる基本語をもつ用語を適切に読み替えることです。中枢性のめまいと血圧性のめまいでは器官別大分類は異なります。そのため、区別して読み替える必要があります。

データマネジャーの二つの仕事

データベースを作るITに近い職種と試験結果報告書のデータをチェック、読み替えを行ってデータベースに入力するの二つの異なる仕事があります。

臨床試験全体を考えるとどちらもできる人が一番求められます。しかし、IT出身の人がデータマネジャー的なことを学ぶことはかなりハードルが高く、データマネジャー出身の人がIT技術を学ぶことは、データベースそのものは市販の商品を用いて、試験ごとのカスタマイズに留まるならば比較的簡単です。

データマネジャーの待遇

データ入力だけしかできない場合は、外注も可能なのでそれほど高くはありません。症例データのチェックを行い、モニターを通して文書に問い合わせができるようになれば比較的高給となります。EDCを使っていないところでは、いつ、どれだけの入力要員を集めるかの仕事も要求されます。

チェック業務に関しては、A病院では問い合わせて、B病院では問い合わせないという問題は決して生じてはならないので、システム的に問い合わせ書類を発生する様にして上記のようなことが起こる確率をへすことができますが、問い合わせ文書は共有しておく必要があります。

このあたりの管理業務ができるようになってくると、製薬会社では男女の給与は同じであることが多いので年収が1000万円を超えてきます。

まとめ

締切時間がかなり厳しく決まっているので、残業が続く場合があります。やりがいは患者さんの病気を治す仕事に携わっているということと、比較的高給であるということです。