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薬剤師や医者に薬の質問を患者さんは増えているようです。

患者さんの医療への関心が高まってきているようです。これは薬剤師にとって大きな転換期だと思いませんか?

日本においては、政府機関も含めて非常に多くの機関や団体がアンケートや調査を実施しています。

製薬会社をはじめとして、医薬品に関連する会社や段階が加盟して形成している日本製薬工業協会(通称、製薬協と呼びます)が、「くすりと製薬産業に関する生活者意識調査」というものを実施しています。

東京などの首都圏、大阪などの京阪神圏の20歳以上を対象にインターネットで実施し、無作為に抽出した2000人の回答をまとめた。

 それによると、処方された薬をもらった時に、医師や薬剤師に「必ず質問していた」と答えた人の割合は4.2%、「質問したことが多い」を含めた「積極層」は25.0%で、3年連続で増えた。

 質問内容で最も多かった回答(複数回答)は、「薬の服用方法」(52.3%)。以下は「薬の効能・効果」「薬の副作用」(共に50.3%)、「薬の飲み合わせの注意」(42.4%)、「薬の種類・成分・特徴」(30.8%)などの順だった。

※参照 くすりと製薬産業に関する生活者意識調査

薬に対する質問が多くなったということは、患者さんが医療に関心を持っていることの証明であり、非常に良いことだと思います。
また、薬剤師にとっても転換期となるのではないでしょうか。

薬のことを質問することが多くなった背景とは?

まず、なぜ患者さんが薬に関する質問、医療全般に関する質問をすることが多くなったのでしょうか。

3つの要因があると思います。

1つ目は、インターネットの普及があります。一昔前であれば、専門的な情報を得る手段としては、専門書などの書籍しかありませんでした。

しかし、インターネットが普及したことによって、非常に詳細で専門的な情報を、誰でも無料で簡単に入手できるようになりました。

その結果、患者さんが多くの知識を有しているため、疑問に思うことが多くなったためだと思われます。知識を有していることで、その知識との整合性を摂るため、少しでも疑問があれば質問するということです。

2つ目は、テレビなどで流れる健康番組の多さです。
インターネットの普及を1つの要因としましたが、高齢者の場合インターネットになじみのない人も多いです。

しかし、近年になり特に健康番組が増えています。や教育テレビでの健康番組だけでなく、民放のいずれの局もほぼ健康番組を放映していると思います。

また、人気タレントやお笑い芸人などを出演者に迎えており、実際の検査内容や検査結果も放映するため、誰でも興味を持ってみることができるようになっています。

3つ目は、医療事故がクローズアップされるようになったことです。ニュースなどでクローズアップされる医療事故は、例えば大学病院で手術ミスがあった、点滴ミスがあって死亡につながったなどの大きなものです。

1つの薬局における調剤ミスが大きなクローズアップされることはほぼありません。

しかし、医療事故がクローズアップされると、次に思うことは、自分も本当に大丈夫なのかということではないでしょうか。

自分の病気はどんなものなのか、今飲んでいる薬は正しい治療薬なのか、正しく服用できているのか、その他の薬との飲み合わせはどうなのかなどのようなことが気になりだすのだと思います。

調剤ミスを防止する方法とは?ロラゼパムとロフラゼプなどについて

患者さんは本当によくご自身の病気のことを勉強しているのだカモ。

がん治療の分野では最新の臨床試験のことも知っており、医療関係のスタッフが知らないことも多々あるのだカモ。現在のそのような時代であることを認識しないといけないのだカモ。

薬剤師に求められることとは?

もし、ご自身が患者さんから、いろいろな質問を受けた場合、適切に回答することができるでしょうか。

薬剤師さんであるため「正しく」回答することはできると思います。しかし、「適切に」回答することはできるでしょうか。

「適切に回答」とは、患者さんが知りたい情報をもれなく伝えることができる、患者さんが納得することができる、患者さんが十分納得しそれ以上疑問がない状態になる、ここまでできて「適切に回答」だと思います。

筆者が薬局でお薬を受け取る際にいつも感じることですが、服薬指導をする薬剤師さんの多くは、患者さんを見ていないです。

多くの場合、一方的です。薬の効果、服用・使用方法、注意点、副作用などを一気に説明されて、何かあればご連絡くださいという形で終わることが多いです。

質問をしたとしても、「こういうことだと思いますが、詳細は医師に確認してください」といって、強制的に終了されることも多いです。

すべての薬剤師さんがこのような応対をされるわけではないですが、薬に関する質問を薬剤師にすることが多くなっているという風潮を考えると、このような応対方法は改めるべきだと思います。


薬剤師に求められているスキル
は、近年多く変化しているのだカモ。

時代に取り残されないように、日々精進してほしいと切に願うのだカモ。

転換期と考えて、より良い薬剤師となりましょう

薬剤師のことを批判しておりますが、筆者である私自身も薬剤師ですので、気持ちがわからないわけではありません。なぜなら、これまではそのような指導方法で問題がありませんでしたから。

また、そのような指導方法が一律に悪いといているわけではありません。患者さんによってはそのような指導を好む人もいます。

大事なことは、TPOに応じて、患者さんに応じて、いつでも適切に対応することができるように準備をしておく、そのようなことができる薬剤師になっていることではないでしょうか。

患者さんの対応はどのよう行っていますか?ちゃんと質問していますか?