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薬剤師の役割である社会貢献とは一体なに?ポイントは「地域密着」!

社会的役割を果たす薬局は、薬剤師の精神衛生上にもメリット有り!?薬局の役割や、地域密着できている薬局の特徴など

多くの患者さんにとって、薬局は最も身近な医療提供の場であると言っても過言ではありません。そんな薬局で活躍する薬剤師には、患者さんたちの健康を支える重要な役割が期待されています。

とくに高齢化がテーマとなっている昨今では、薬局や薬剤師に期待されている役割も「高齢化」を根底とした問題やニーズへ沿うように変化している様子。

患者さん一人ひとりの健康やQOL向上を叶えるため、注目されているキーワードはズバリ「地域医療」です。

ここでは、地域医療における薬剤師の社会的役割と、地域密着型薬局の特徴についてを説明します。転職のヒントや、より時代にマッチした薬剤師を目指すための参考にご覧ください。

地域医療における薬剤師の社会的役割について…

地域医療とは、医療機関などが連携を取り、その地域で暮らす住民の健康サポートを行う…という考え方を指しています。薬局や薬剤師がその中で担っている役割や仕事は様々で、主に以下のようなものが挙げられるでしょう。

  • セルフメディケーションの相談窓口・サポート役
  • かかりつけ薬剤師・かかりつけ薬剤師
  • 在宅医療
  • など

以下では、それぞれについてをわかりやすく説明していきます。

セルフメディケーションのサポート役となること

近年の急速な高齢化や生活習慣病の増加などにより、これまで以上に健康へ強い関心を持った方々が増えています。

それに伴い、自らの工夫でコンディションを整えよう、また程度の軽い不調に対しては自分で手当てを行おう、という考え方(セルフメディケーション)も広まってきました。

医療従事者には様々な立場がありますが、セルフメディケーションにおいて、薬局や薬剤師は最も患者さんとの距離が近い存在だと言っても過言ではないでしょう。

OTC医薬品の使用や、薬の飲み合わせ、サプリメントなど健康食品の活用などなど、患者さんが個人レベルで行う健康法や、不調への手当てに、最も身近な専門家としてサポート役を担うことが求められています。

患者さんの「かかりつけ薬局」、「かかりつけ薬剤師」となること

厚生労働省は国民へ「かかりつけ薬局」を持つことを推奨するとともに、薬局側にはこれまで以上に地域に密着した医療提供施設であるべきだと提示しています。

「かかりつけ薬局」とはその患者さんがいつも使用する馴染みの薬局を指し、「かかりつけ薬剤師」は患者さんから指名を受けた専属の薬剤師のこと。

薬剤師は患者さんから指名を受けることで、その方専属の「かかりつけ薬剤師」となり、薬歴や薬の管理、体調の変化など多角的な目線から最適な指導やアドバイスを行います。

より多くの患者さんにとって顔なじみの薬剤師となることは、その薬局が地域の方に親しまれる「かかりつけ薬局」であることにもリンクするでしょう。

また薬に関する相談だけでなく、患者さん一人一人の健康相談へ応じたり、健康づくりに関わる情報などを提供することは、その地域に暮らす方々全体の健康意識アップにもつながるカモ。

薬局は地域の方々が気軽に相談できる健康の窓口として、また薬剤師は薬局を訪れる患者さんの相談役として、積極的に地域医療へ関わっていくことが求められています。

在宅医療

高齢化が進む昨今、薬局や薬剤師が担う地域での役割として注目されているのが、在宅医療での活躍です。

在宅医療での薬剤師の仕事に対して、「身体的な理由から薬局へ足を運べない患者さん宅へ、薬を宅配するだけなんじゃないの?」と思われる方は多いのではないでしょうか。

事実これまで在宅医療は、医師と看護師が中心となり行われてきました。しかし医師や看護師、高齢者のケアに関わる介護担当者やケアマネージャーなども、薬に関して専門的な知識を持ってはいません。

高齢になると複数の医療機関にかかるケースは多く、処方される薬も種類が多くなる傾向にあります。

そういった際の飲み合わせや副作用に関する相談への対応や、薬の管理を徹底することで飲み忘れ・飲み残しを予防すること、また錠剤が飲み辛いと訴える患者さんには、薬の変更や改善方法の検討などなど…

持病や薬物治療と関わりが深い高齢者への在宅ケアにおいて、また「様々な立場が連携を取り、その地域で暮らす住民の健康サポートを行う」という地域医療の観点から見ても、薬の専門家である薬剤師が医療チームに参加し、より質の高い医療の実現を目指すことが求められているのです。

在宅医療での薬剤師について…転職時のポイントなど

地域密着ができている薬局と、できていない店舗の違いは?

これまでお話しした内容から、地域密着型薬局には以下のような特徴があることが見えてきます。

  • 患者さんの健康相談窓口として機能している薬局=一人ひとりと向き合う時間が長く、処方箋の枚数が少ない
  • 患者さん一人ひとりの体調や薬歴などを理解している薬局=患者さんとの距離が近い

地域密着型の薬局は、セルフメディケーションに関する指導やアドバイスを行ったり、かかりつけ薬局・薬剤師とて患者さんの薬歴や健康状態と向き合っています。

必然的に患者さん一人ひとりと関わる時間は長くなり、同じ時間内で取り扱う事のできる処方箋の枚数は少なくなる傾向があるでしょう。

対して門前薬局や、地域密着ができていない薬局には、これと真逆(一人ひとりへの対応時間が短い、処方箋の枚数が多い、など)の特徴が見られると言われています。

薬剤師の担う社会的な役割=職場の雰囲気向上や、やりがいアップにもつながる!?

地域密着ができている薬局の特徴は、その職場で働く薬剤師たちの心に余裕をもたらし、職場の雰囲気が良くなるというメリットにもつながります。

また、患者さん一人ひとりとじっくり向き合ったり、顔なじみの薬剤師として患者さんと関わる働き方には、薬剤師としてのやりがいアップが期待できるでしょう。

高齢化が進む日本で、薬剤師や薬局が担う社会的役割を叶えることには、現場で働く薬剤師の精神衛生上にも多くの利点が存在している様子です。

薬局・薬剤師は、患者さんの身近な相談窓口になるべきカモ!

薬局や薬剤師は、その地域で暮らす人々の健康サポートを支える身近な相談窓口であることが求められています。

調剤や服薬指導はもちろん、健康維持に関わる情報を提供したり、ちょっとした相談に乗ったり…患者さん一人ひとりとの関わり合いの中で、その人に最適な改善・対処法を提供できる専門家であることがポイントなのではないでしょうか。

チーム医療を支える一員として、また患者さんにとっての最も身近な医療人として、地域密着型の頼れる薬局・薬剤師へのニーズは今後もますます高まると考えらます。