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この剤型では飲めない!そんな患者さんにしてあげられること

医薬品には様々な薬の形、剤型があります。それぞれのメリットについて解説します。

突然ですが、皆さんはお薬というとどのような見た目を想像しますか?大人ならば錠剤、子供なら粉薬やシロップなど、自分がよく服用する薬の形状を思い浮かべる方が多いと思います。

実際に、薬の形状の種類はたくさんあります。それぞれが体内動態や飲みやすさを考えられて作られた科学の結晶とも言えるでしょう。

しかし、患者さんの年齢や嚥下能力でどうしても飲みにくい剤型は存在します。飲みにくい場合、薬剤師としてどのようにアドバイスをしたらいいのでしょうか。

今回は、薬剤師ならぜひ知っておきたい、剤型ごとの違いについて解説していきたいと思います。学生時代にみっちり勉強した方も、なんとなく不安な方も、少しおさらいしていきましょう。

錠剤・カプセル剤

大人の方は、お薬と言えばまずこの2つを想像するのではないでしょうか。錠剤・カプセル剤は水で一気に服用する剤型です。

消化管の中で崩壊して吸収されます。腸溶錠など、特定の部位で崩壊するものもあり、様々な工夫が施されています。

これらに似た剤型で、お子さんやお年寄りでも服用しやすいのがチュアブル錠・口腔内崩壊錠(OD錠)です。

チュアブル錠は一見普通の錠剤ですが、お菓子のラムネのようにポリポリ噛んで服用することが出来ます。錠剤に不慣れな小児向けの製剤に多く、噛んでみると甘く美味しいものがほとんどです。

口腔内崩壊錠は、口の中に含むと唾液で溶け、水なしで服用することが出来ます。普通の錠剤よりもやわらかく、スキマが多く作られており、水分を含むとふわりと溶け出します。

これらの製剤は、錠剤の中でも嚥下の難しい方に向けた優しい製剤です。

OD錠も甘く作られているものが多いカモ。イチゴ味なんかも見たことあるカモ。

散剤・ドライシロップ剤

粉薬はやはりお子さんの処方に多いです。最近の子供向けの散剤は、甘く作られていることが多いです。

抗生物質はだいぶ飲みにくい医薬品ですが、甘くコーティングしようと企業努力が感じられます。(それでもマクロライド系辺りはかなり飲みにくく思いますが、私が子供の頃に比べればかなり美味しくなった方だと思います。)

お子さんは成長に合わせて薬剤量を変える必要があるため、計量のできる散剤は便利な剤型です。

薬剤師もその体重に合わせてしっかり監査しなければなりませんが、適正な投与量を守るためには必要なことです。

もちろん散剤は高齢者の嚥下困難の方にも使用できます。更に、消化管にチューブを入れている方にも使用できますので、散剤は飲みにくい剤型でありながらも便利な剤型です。

簡易懸濁するときは、散剤の他にもOD錠を使ったりすることもあるカモ。

シロップ剤

シロップ剤は、散剤すらまだ服用できない小児が服用することが多い剤型です。計量が容易なのは散剤と同じですが、錠剤・カプセル剤・散剤よりも吸収が早いとされています。

内服薬の中で即効性がもっとも高いとされているのがシロップ剤です。小児が薬を飲む際にシロップを選択すると、ほとんどの子供たちが抵抗なく服用することが出来ます。

甘く作られていますので、お薬の苦手な子供たちには積極的に使ってあげたいお薬です。

しかし便利な反面、いくつかデメリットもあります。まず精製水などを加えて調製する場合があり日持ちしないこと、保管は冷蔵庫で行った方が良いなどの理由で携帯に向いていないことなどが挙げられます。

またシロップ剤は咳止め・たん切りなどの対症療法のお薬がほとんどで、抗生物質などの飲みにくいお薬はほとんど存在しません。

シロップ剤はお子さんが喜びやすい剤型ですが、散剤を服用できるように訓練することが必要です。

シロップが好きすぎて飲みすぎちゃう子がいたカモ。適正に投与できるように気を付けたほうがいいカモ。

お子さんやお年寄りの「飲みにくい!」「飲めない!」に対応できること

最近は錠剤が処方されても、服用できない方が多くいます。ほとんどはお子さんやお年寄りですが、成人の方でも「カプセルがうまく飲めない…」「漢方がどうしてもニガテ…」という方はいらっしゃいます。

そんな方におススメしたい方法として、ジェネリック医薬品を用いた剤型の変更です。

ジェネリック医薬品の類似剤型への変更は認められています。たとえば、先発普通錠から後発OD錠への変更、先発カプセル剤から後発錠剤などは医師へ変更確認しなくても変更可能です。

先発メーカーとジェネリックメーカーだと、剤型や使用感が異なり、多くの場合はジェネリック医薬品のほうが患者さんの使用しやすいように改善されています。

患者さんの希望に即した剤型がある場合、薬剤師のできる範囲で協力することが出来ます。最近は当たり前の認識になってきましたが、積極的に使用していきましょう。

また、服薬ゼリーやオブラートなどの服薬補助用品を提案することも薬剤師の役割でしょう。

今回は様々な剤型と、それらのメリット・デメリットについて解説しました。患者さんのコンプライアンスを少しでも上げるため、しっかり知識をつけておきましょう!