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給料が安いと言われる美容業界。人気職種別の平均給料を調査

美容師、エステティシャン、美容部員、ネイリスト…その収入の実態は!

美容師の年収

超激安!?「美容師」の平均年収

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、理容師・美容師を合わせた推定平均年収は約288万円と見ることが可能です。ただしこの数字は、事業所規模10人以上の事業所のデータを集めた統計となっているため、さらに小さな9人以下の事業所においての数字が反映されていません。とはいえ、おおむね参考にはなる数字でしょう。

ただ注意したいことは、この数字が「理容師・美容師を合わせた」ものであることです。理容師を除き、美容師のみに限ると、数字はどうなるのでしょうか。

そこで手がかりとなるのが、同調査に挙げられている男女別の数字です。理容師・美容師における男性の平均年収は約308万円女性の平均年収は約276万円であると計算できます。

つまりこのうち、女性の平均年収の方に、比較的女性の数が多い美容師の実態が反映されていると読み取ることが可能です。美容師の平均年収は、おおむね200万円台後半から、300万円には満たない程度と推測してよいでしょう。

決して平均年収が高い業界とは言えません。見た目は華やかに見える職業かもしれませんが、案外美容師さんは色んな悩みを抱えているようです。

「お店が終わっても夜遅くまで練習の毎日…。もうクタクタ。」
「シャンプーにブローで手がボロボロ…」
「何年もキャリアを重ねているのに月給が上がらない…」
「ひょっとして美容師に向いていないんじゃ…?」

働いている中で、自分に合わないと思うことも多々あるようです。

美容師だった友達も仕事結構ハードだって言ってたなあ。結局もっと良い環境と待遇で働きたいと考えて別業界への転職しちゃったけど。

転職エージェント業界に長いこと身を置いていますが、そういう美容師さんは結構多いですよ。転職エージェントを利用して結果的に別業界に転職し、そこでキャリアも積み重ねて年収をアップした人もたくさんいます。

悩みを抱えながらネガティブに働くより、前向きな転職を検討するというのも、ものすごく大切なことです。

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美容学校

ちなみに、比較的女性の数が多い美容師、という上記前提の根拠ですが、そちらは文部科学省の「学校基本調査」に求めることができます。

平成28年度の同調査によれば、美容学校への入学者の男女比は、おおむね男性1に対し女性2.6となっています。約72%が女性です。なお、1999年前後の「美容師ブーム」といわれた時代でも、両者の割合はこれと同程度だったといわれています。

※参照:政府統計の総合窓口/学科別入学状況

これに加えて、現役美容師による現場での実感を勘案した上でも、1:2.6の男女比は、実際の美容室においての男女比におおむね反映されていると見ることが可能でしょう。ただし、店長・経営者レベルになると、女性の比率は下がり、男性比が上がってくる傾向はあるようです。

以上、数字を見ての如くです。美容師は、2年以上をみっちりと学校に通い(通信課程の場合3年以上)、試験を受けるなどして、苦労の末免許を取得しなければ就業できない仕事である割には、平均して収入に乏しい仕事です。

とはいえ、実際には、「とても成功して、裕福な美容師さんもいるよ」ということで、身近な友人などを例に挙げられる方も多いはずです。その理由は、ひとえに格差です。同じ職業内・職場内での格差が、美容師の場合はとても大きいのです。

そしてこの格差こそが、まさに美容師を目指す人の「」でもあるわけです。そのことについては、またあとで触れましょう。

→美容師の独立

激安!?「エステティシャン」の平均年収

エステティシャンの年収

さきほどの厚生労働省の統計に、エステティシャンは出てきませんが、エステティシャンの月給については、おおむね20万円前後、との数字がよく聞かれます。

つまり、ボーナスやインセンティブがなければ、年収はそのまま20×12=240万円くらいということになってしまいますが、実際にはそこに留まらず、年収としては300万円~400万円程度を得ている人が多いようです。

公式な統計をとれば、おそらく美容師を1~2割ほど上回るくらいの平均額が出てくるのではないでしょうか。

もっとも、こうした数字は働く環境によって大きく変わります。エステティシャンが主に勤務するエステサロンには、小さな個人サロンから、フランチャイズ店舗、高級ホテル内に豪華なお店を構えるところまで、さまざまな規模やかたちがあります。

また、小規模だから従業員の収入が少ない、そうでなければその逆といったわけでもありません。いわゆる経営効率や生産性が、ここでは大きくものを言ってきます。

エステティシャン

加えて、苦しい経営を強いられている事業者が多いことも、エステサロンについてはよく指摘されるところです。当然ですが、サロンが儲からなければ、従業員の給料は上がりません。つまり、こうした職場環境や経営状況と、給料との絡み合いが、エステサロンにおいては大変多様で複雑です。

とはいえ、平均して言えることとして、エステティシャンの年収に関しては、上記300~400万円程度が、いわゆる「頭打ち」になる傾向が見られます。

その理由として大きいのは、エステティシャンの場合、20代や30代前半辺りで退職してしまう人が多いからだといわれています。キャリアとスキルを積み重ね、ベテランとなって高額の収入を手にしていく、というケースが少ないのです。それはなぜなのでしょうか?

多くのエステティシャンが自らの仕事を指して、「とにかく体力勝負」などというあたりに、その大きな理由がありそうです。

→年収に不満…転職という選択肢も

格安!?「美容部員」の平均年収

美容部員

美容部員といえば、百貨店の化粧品売場で活躍している姿がすぐに思い浮かびます。ビューティカウンセラー、ビューティアドバイザーなどと呼ばれることもあります。

活躍の場は百貨店のほかにも、専門店やドラッグストア、駅ビル内の化粧品コーナーなど、さまざまあるのですが、やはり花形ステージともいえる有名百貨店での勤務に憧れる人は多いようです。

美容部員は、雇用のかたちがさまざまで、さらにはそのことによって収入に格差が生じる傾向が強い職業といえるでしょう。

化粧品メーカーに雇用されているケース、百貨店などの店舗に雇用されているケース。

正社員か契約社員か、あるいは、派遣かアルバイトか。

さまざまな立場の人が、さまざまな待遇のもと、同じ美容部員といわれるポジションで働いています。

そうしたうち、たとえばメーカー勤務の正社員の場合、おおむね月給は20万円程度といわれています。ボーナスやインセンティブなどを含めた年収は300万円から350万円くらいが一般的といえるようです。

ただし、美容部員は、そもそも正社員としての採用が少ない仕事であるともいわれています。美容師のように免許が必要なわけでなく、また、全身美容を行うエステティシャンのように、多様な技術の習得や、体力もさほど要しません。

そのため雇用する側としては、正社員から派遣、アルバイトまで、さまざまな選択肢の中から人材を選びやすいという現実があるわけです。

美容部員

もちろん、美容部員の中には、メイクアップアーティストを目指すための専門学校などに通い、高度な知識を身につけてから、仕事に臨んでいる人も少なくありません。そうした人は、当然それなりのレベルを踏まえた高度なサービスをお客様に提供しています。

ですが、一方では、まったくの未経験者が、短い研修を受けたのち、比較的楽に美容部員としてお店で一応の接客ができるレベルに達してしまえることも事実です。

ゆえに、正社員の狭き門をくぐり、スキルを身につけ、活躍し、収入を伸ばしていくといった道を美容部員が歩むためには、技術や販売成績だけでは今ひとつです。店舗のマネジメントや人材教育も任せられるなど、雇用主にとって高い価値を有した、他に代え難い人材となることが求められるでしょう。

やっぱり安い!?「ネイリスト」の平均年収

ネイリスト

ネイリストについても、平均して大きな収入が期待できる仕事ではないことは、紹介してきた他の美容業界の仕事と同じです。およそ280万円から350万円程度が平均年収だろうといわれています。

また、ネイリストになるために必要な資格はなく、未経験者が技術を身に付けるのも比較的容易なため、美容部員同様、雇用する側が人材を選びやすくなっています。そのことすなわち、コストの低い雇用形態を選択しやすいということになり、ネイリストの収入が低く抑えられやすい原因を形づくっています。

ただし現在、免許や資格ではないものの、ネイリストを採用するにあたって、JNEC(公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター)が認証を行う「ネイリスト技能検定試験」など、いくつかの検定を重視するネイルサロンも増えてきています。

ネイリスト技能検定試験

国際的に通用するネイリストの育成を目指すJNECが主催する、正しい技術と知識の向上を目的とした実践に役立つ検定試験です。実施19年目を迎え、約722,000人の受験者実績があります。

※参照:公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター

待遇の基準にしたり、採用条件そのものにするなどしているのです。そのため、今後の動向によっては、これら検定が、ネイリストの収入やそれを目指すための手順といったあたりに大きく影響してくる可能性もありそうです。

ネイリスト

ところで、ネイリストは、資金面においても、制度面においても、独立開業がしやすい仕事です。「主婦の方が自宅で開業」などといった、手軽なかたちでの事業形態を選ぶことも容易です。美容師やエステティシャンが独立する場合のような大きな投資は、それを望まない限り、ネイリストの場合は必要がありません。あるいはかなりの程度抑えることが可能です。

むしろ、そうした開業の手軽さに注目することこそが、ネイリストという仕事と技能を人生に活かすためのヒントといえるのかもしれません。

→美容業界の高い離職率

残念!?収入が少ない仕事の「特徴」を体現している美容業界

平均年収

東洋経済新報社の「会社四季報業界地図2017年版」をひもとくと、業界別の40歳時点での平均年収ランキングのトップ5は、このようになっています。

  • コンサルティング 1263万円
  • 総合商社 1135万円
  • 放送 910万円
  • 海運 818万円
  • 投資事業、投資ファンド 756万円

特徴は一目瞭然です。これらの業界に見られる多くの企業は、いずれも、企業や組織を主な顧客としているか、主な収益源としています。個人個人のお客さんに物を売ったり、サービスを提供することを主たる業務・収益源としているわけではない会社です。

下位を見てみましょう。

  • 家電量販店 486万円
  • ホームセンター、ディスカウントストア 473万円
  • 眼鏡、靴、宝飾品、時計 443万円
  • 百貨店 443万円
  • 介護 361万円(最下位です)

ご覧のとおりです。こちらは見事なほどに、個人個人のお客さんに物を売ったり、サービスを提供したりすることが事業の主体となっている業界です。ちなみに、ピックアップする対象を下位10位まで広げても、入ってくるのは、ホテル、スーパー、ウエディング、外食、繊維・アパレルと、見事なほど。個人を主な顧客とする業界であることの色分けはまったく変わりません。

すなわち、従業員の収入が低い業界にいえる特徴として、一番に「個人を主な顧客とする」ことが挙げられることについては、ほぼ100%間違いがないといえるでしょう。

そこで振り返ってみると、美容業界は、まさにこの個人を主な顧客とする業界です。そのため、やはり見事に、上記のケースに絡め取られてしまっています。

たとえば美容師は、免許が必要な独占業務であり、なおかつ就業後も実際に顧客に施術することができるまでにはかなりの修行を要する、ある種エリートな仕事です。でありながら、個人を主な顧客とするがゆえ、きわめて低い平均収入に甘んじていると言うことができそうです。

また、「体力勝負」のため、人材が若いうちに業界を去ってしまいやすいといわれるエステティシャンにおいても、やはり上記に当てはまるがゆえに、若者の頑張りに対する見返りが十分に与えられていないといえることに間違いはないでしょう。

→安定性?高収入?いや、やりたい仕事優先!

格差こそ「夢」の美容業界

美容業界年収

さて、以上のように、薄給であることばかりが印象的な美容業界ですが、初めに触れたとおり、「私の知っている美容師さんはそうではない」など、現実的な知見としては、これに違和感を感じざるをえない人も多いのではないでしょうか。

その理由は、格差です。

たとえば美容師を挙げてみると、その仕事のスタートは「アシスタント」から始まります。まだお客様の髪にハサミを入れることは許されない、免許こそ持っていても、実際上は美容師とはいえない立場です。(さらに、免許を持っていないアシスタントもいます。美容室で働きながら、通信制の学校で学んでいる皆さんです)

そんなアシスタントの月給といえば、15万円程度も「ザラ」です。にもかかわらず、美容師にはオシャレであることが要求されるため、洋服代がかかります。家賃が払えず、友人や兄弟の部屋に仕方なく転がり込んでいるというケースもたびたび見られます。

それでも夜、お店が終われば、アシスタントは遅くまで練習に打ち込みます。もちろん、そのことで残業代が出るといった話はまず聞かれません。逆に、個人的な練習のためにお店に照明代を払ってもらい、設備や機器を使わせてもらっているというのが、多くの場合、彼ら・彼女らの立場です。

しかも、お客様へのシャンプー・ブローで手はボロボロ。スタイリストから手際の悪さを叱られ心はズタズタ。それでも、夕食の間も惜しんで、アシスタントはときに真夜中になるまで、一人前になるための練習を続けます。

そんな修行を3年、4年と重ねた上で、なんとか店内試験に合格できると、アシスタントはやっとスタイリストに昇格します。お客様の髪にハサミを入れられる日がついにやって来るのです。それでも月給といえば、大抵はまだアシスタントに毛が生えた程度です。

つまり、5年みっちりとキャリアを重ねても、いまだ月給10万円台という人もいるのが、美容師という厳しい世界です。(美容師に要求される技術は大変高度で、美容学校を卒業しただけでは、実際の施術はほぼ不可能です)

ところが、その後、2年、3年と経つにつれ、状況はだんだんと変わってきます。スタイリストとして腕を上げ、お客様からの指名が入るようになると、多くの店はそれに報酬で応えます。いわゆる歩合です。さらに、指名がひきもきらない人気美容師ともなれば、その立場は、「お店に使ってもらっている」というものから、「お店を支えてやっている」に、劇的に変わります。月給も25万、35万と、ウナギのぼりに上がっていきます。

すると、もちろんお店自体の経営状況や会社の規模にもよりますが、やがてマネジャーや店長クラスのポジションに就く頃には、月給50万円を超える人も現れ始めます。中には年収800万、1000万といった野望を抱くツワモノも出てき始めます。

才能に優れ、努力も欠かさない人が、経営のしっかりした美容室に勤めると、そうしたプロセスを30歳くらいまでに一気に駆け上がったりもしますので、サラリーマンになった同級生が久しぶりに会い、そのリッチな様子にびっくり仰天してしまうといったことが、たびたび起きるようになるわけです。

これが、美容師によく見られる格差です。

そのため、冒頭に挙げた、美容師の驚くほど低い平均収入というのは、アシスタントのデータや、残念ながら才能や努力、あるいは運の足りなかった成績不振の美容師さんたちのデータが、大なり小なり影響した数字と見るべきでしょう。

さらに、美容師の例は典型的ですが、多かれ少なかれ、美容業界ではこうした格差が生じやすいのです。(ただし美容部員の場合は、就業形態などから、格差はあまり大きく顕在化しないでしょう)

その理由は、端的には「指名」にあると考えていいでしょう。お客様は、美容師であれ、エステティシャンであれ、あるいはネイリストであれ、指名をするときは、もはやお店ではなく、その人個人を指名するわけです。そのとき、お店と従業員の立場は一気に逆転してしまうのです。

「どちらがどちらを支えてやっているのか」という点において、ある意味抜き差しならない関係が、ここに生まれることとなるわけです。

そのため、たくさんの指名を受け、多くの売り上げをお店に提供する従業員は、要は、お店や会社を背負っているスターです。スターに出て行かれないよう、お店の側が報酬で引きとめようとするのは、当然の流れとなるわけです。

そして、スターとなった何割かが、次に考えるのが「独立」という選択肢でしょう。

独立して成功すれば年収数千万にも!

美容業界独立

さて以上、雇用される立場においての美容業界、働く人の個人収入、というところでお話をしてきました。

ここで少し話を進めてみましょう。独立です。

特に、成功した美容師の場合、次には独立のステップを踏む人が珍しくはありません。とりわけ男性美容師では、そもそも独立を目標に美容師を目指す人が多いようです。

エステティシャンの場合、独立を現実目標としている人は、美容師ほど多くはないものと思われます。ですが、それでも被雇用者として仕事を続けた結果と実績を踏まえ、「次は自分のお店を」と、夢をふくらませる人も少なからずいるはずです。

ただし、もちろんのこと独立開業は一種の賭けです。失敗してしまうケースは多々あります。

また、独立はしたもののビジネスを大きくすることができず、お店のスターだった頃と収入が変わらないか、むしろ少なくなっているというケースも数多く見られます。

とはいえ、一方で美容業界は、独立を成功させた経営者への見返りが大きい業界であるとも一般的には見られています。

たとえば、ある沿線地域に複数店舗を展開している美容室経営者の年収が、数千万円にものぼっているといったような例は、少ないとはいえ、現実にあることです。

ちなみにそうした会社では、経営者自身がかつてそうであったような、稼げるスターがお店ごとに育っているはずです。すなわち、高度な「稼げるスキル」をもった技術者が、自分と同様のスキルを持つ「分身」をたくさんつくり、それらが同時に利益を生んでいけるような体制をととのえると、美容室やエステサロンの経営はおおむね成功に近づくでしょう。

ネイリストの独立

ネイリストの場合、事情がかなり異なります。設備を主として、初期の投資が大きくなりがちな美容院やエステサロンと違い、ネイリストは、事情さえ許せばさらに気軽に開業が可能です。

たとえば、「施術用品代として約20万円~40万円程度を初期投資するのみ。場所は自宅で簡単に開業」といったことも、その後の成功、非成功は別として、実際に出来てしまいます。

そのため、旦那さんはサラリーマン、奥様はパート勤務でのネイリストを卒業したのち自宅で開業、あるいは小さな店舗を借りてサロンをオープン、といったかたちで、ダブルインカムを成立させているようなケースも、ネイリストの場合はたびたび見られます。

ただし、そうしたある種ディフェンシブなものではなく、ビジネスをより拡大していくオフェンシブな方向での成功は、ネイリストの世界にももちろん用意されてはいます。

しかしながら、いわゆる「お試し開業」のような、リスクの少ないチャレンジが可能であるということも、ネイリストの特長といえば特長です。その際の成功のポイントは、技術が確かなことは前提として、集客をどれだけ確実に行えるかにかかってくるでしょう。

美容部員の独立

なお、美容部員については、美容部員という呼ばれ方が示すとおり、仕事そのものが被雇用のかたちを前提としています。そこで、美容部員の「独立形」をあえて示すとすれば、それはフリーのメイクアップアーティストということになるでしょう。すでに触れましたが、実際にメイクアップアーティストを目指すための学校に学び、卒業している美容部員も少なくありません。

ちなみに、もしも現在、百貨店の化粧品売場などで美容部員として働いている人が、メイクアップアーティストになることを本気で目指しているということであれば、次の「動き出し」をいつ、どのようにとるか、しっかりと計画を立てておく必要があります。

なぜなら、具体的なものではヘアメイク、具体的でないものでは自ら営業し、仕事を獲得する「売り込み」のスキル等々、フリーのメイクアップアーティストに必要なさまざまな能力の中には、化粧品売場では培われにくいものがいくつもあるからです。

以上、美容師、エステティシャン、美容部員、ネイリスト、4つの仕事を挙げて、美容業界の平均収入の話をしてみたよ。

でも、結論として言えるのは、美容部員を除けば、残り3つの仕事って、むしろ収入に「平均」を当てはめない方がいい仕事カモってことだよね。

特に美容師さんなんか、ある側面、人気商売でもあるわけだから、「独立する・しない」といった場面での微妙な駆け引きも絡んで、お店側との関係は、芸能事務所と芸能人の関係に近いっていう人もいるくらいだ。

なので、「芸能人に対して平均収入の概念ってどうなの?」なんて考えてみると、その辺りのことって、多少理解しやすいカモしれないね。

美容師はじめ、日本の美容業界全般のもつ高度なスキルやホスピタリティは、大いに世界に自慢できるものです。

ただ、いまこの業界が高い離職率や深刻な人材不足に悩んでいることの大きな原因のひとつに、そうした高度なスキルやホスピタリティを支え続けてきた古いシステムがあるということも事実でしょう。

カモさんの言うこともたしかに一面正しいのですが、美容師における長年にわたるアシスタント修行など、重労働なのにそれに見合う給料がもらえない昔ながらの下積みのスタイルが、若者にとっては特に受け容れづらくなっていることも確かです。業界全体が急いで克服していくべき喫緊の課題といえますね。