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総合病院の血液内科から介護療養型、回復期リハビリなどを行う病院へ転職

転職時のプロフィールと転職内容


北海道在住、女性、24歳、独身
札幌市内の総合病院の血液内科から、同じく市内にある介護療養型、回復期リハビリなどを行う病院へ転職。


転職前と転職後

転職前
月収28万5000円(賞与4.5か月分)
勤務時間[日勤]8:30~17:30[準夜]16:30~1:30[深夜]0:30~9:30
ほぼ毎日残業あり 4週8休、年末年始、夏季休暇、旅行休暇制度あり


転職後
月収26万7000円(賞与5か月分)
勤務時間[日勤]8:45~17:15[遅出]13:00~21:15[夜勤]21:00~9:00
残業はほとんどなし 年間休日121日(年末年始などあるが夏季休暇なし)



転職前の仕事はどんなでしたか?

看護学科の大学を卒業し、初めて就職したのは大きめの総合病院。配属されたのは血液内科でした。

そこは地域でも有名な骨髄移植センターがあり、最先端の医療技術を行う急性期の病棟で、毎日が目まぐるしく新卒の私には覚えなくてはならないこともたくさんありました。

患者さんの多くは白血病、または血液に関連した疾病を抱えていて、積極的な治療を臨んで遠方から受診される方もたくさんいらっしゃいました。私の病棟では毎日のように入院患者が訪れては、治療が一段落して退院される方もいれば、骨髄移植という身体的にも精神的にも多大な侵襲を伴う治療を受けて、命がけで闘病を続ける方も長く入院されている場所でした。治療の経緯で、免疫力が通常よりも著しく低下する患者が多いので、無菌室や準無菌室といった部屋があり、感染媒体とならないために慎重に対応しなければならず、ケアを行ういろいろな場面では神経を使い、滅菌水での手洗いや消毒を徹底していたことで自分を含め、どのスタッフもひどい手荒れに悩まされていました。

仕事内容は主に患者さんへの投薬(点滴、注射、輸血)、バイタルサインチェック、身の回りの介護、入院の受け入れや退院の見送り、他の患者さんからのナースコールに対応する、医師から出された指示や検査を次から次へと時間も分刻みでのスケジュールでこなして、患者さんを検査まで移送する、そういった流れで日々の業務量はとてつもなく多かったので、休憩時間になっても手が離せなくて残り10分しかなく昼食が食べれなかったり、他にやらなければならない看護記録の記載や看護計画の立案・見直しまで業務時間内に終えることができず、毎日が残業の日々。それが当たり前な風潮で、先輩方もとてもピリピリしており、たとえ自分の仕事が先に終わっていようとも、「何かやることはありませんか?」と声をかけて「特にない」と言われようとも、とても新人が先に帰るなんてできるような雰囲気ではありませんでした。また、デリケートな疾病の方が多かったので不安を抱える患者や家族が多く、ゆっくり話を聞いてあげたり、落ち込んで不安定な患者さんには付き添ってなだめたり、時にはイライラして八つ当たりしてくる患者さんもいたりして嫌な思いをしたり、精神的にも本当に辛い職場でした。給与面では新卒でも高額で、夏季休暇も1週間もらえたりと、待遇面での不満はあまりなかったです。



転職理由・動機は?

仕事内容はハードでしたが、看護師として働くにはとても自分の勉強にもなったし、先輩方も厳しかったけど早く一人前になれるようにと一生懸命指導もしてくれました。教育体制はとても充実していて、キャリアアップのために当院へ転職してくる看護師もいるほど、学ぶという面では恵まれた環境にあったと思います。

しかし、積み重なる業務と残業の日々が続き、帰宅時間も毎日日勤では9時や10時が当たり前。晩御飯を食べる気力もなく眠りにつくこともありました。あるとき、日勤を終えて先輩方と帰宅する際に、日勤の終わり頃に急変された方のご家族が遠方から駆け付けたところに渡り廊下で会ってしまい、先輩方が「戻って対応しよう」と言い出して新人の自分だけが帰るわけにはいかない状況になりました。準夜勤のスタッフも通常の業務でバタバタしていたので、結局、日勤の私たちが家族に対応し、患者さんを看取り、すべてのお手伝いをし、お見送りまですることに。帰る頃にふと時計を見たら、日付を超えていました。帰宅するための終電まで逃してしまうことになり、本当に疲労困憊な思いでした。

日勤だけでなく、準夜勤でも勤務の合間に急変があった場合は残って手伝わなければならないといった風潮があり、帰る頃に朝陽を浴びたことも数えきれません。その頃によく会っていた同じ大学を卒業した友人からは、「最近表情が暗いよね」と言われることもあり、上手く笑うことができなくなっている自分に気づかされました。

仕事も2年目になり、学生時代からお付き合いしていた人と同棲を始めて、結婚も意識するようになりました。新人の頃よりは仕事にも慣れましたが、それでも残業ばかりの毎日を変わらず過ごしていました。

同棲していた方とも、生活時間のすれ違いが多く、家事もおろそかになってしまいがちでいろいろと負担をかけてしまっていたと思います。このままでは、自分の身体も壊しかねないし、重症度の高い患者ばかりの病棟では精神的にも負担が大きい。結婚して、子供ができたとして、この職場では家庭と仕事を両立していくことは無理だと感じるようになりました。実際、同じ病棟内には結婚されている先輩はいましたが、子供を育てながら働いている人は一人もいなく、子持ちの看護師は外来へ異動するのが当たり前となっていました。

それなら、いっそこのままここで働き続けるよりも、自分に合った職場を探して働いたほうが今後の将来のためになるのではないかと思い、転職することに決めました。



転職活動の様子を教えて下さい

社会人になって初めての転職活動だったので、まずどこへ行けばよいのかまったく知識がありませんでした。その当時はインターネットでの転職活動も主流ではなかったのと、求人情報が集まるハローワークという存在があることすら知りませんでした。同じ大学を卒業した友人へいろいろと聞いてまわり、みんなそれぞれの職場は大変だし条件もよくないし、といった話ばかり聞かされた中、一人だけ「ゆったり働けるし、結婚や出産を考えるなら託児所もあるからいいと思うよ」と教えてくれた職場がありました。

その友人が働く職場では、高齢者が入院する介護療養型、回復期リハビリテーションを担う大きめの病院でした。そこは自分も学生時代に看護実習で通っていたこともあり、どんな場所であるかはとても覚えていました。そこで体験した看護実習はとても楽しく、高齢者と関わる看護の尊さや、高齢者の心理、介護の実際まで、学びがたくさんあったので印象に残っていました。高校生の頃に介護福祉士が取得できる高校へ通い、大学生の頃は老年看護を専攻していて、看護師になろうと思ったきっかけも高齢者看護に繋がるものだったので、そのような病院で働くことは自分の理想でもありました。

まずは自分で直接病院へ連絡し、看護部長につないでもらいました。病院内の見学と、詳しいお話を聞かせていただけるとのことで、日程を調整して出向きました。当時の看護部長はとても優しい方で、こちらの病院での詳しい福利厚生から給与、仕事内容にいたるまで、聞きにくいことも包み隠さず親切丁寧に説明していただけたので、不安や疑問に思っていたことも見学へ行き解消されました。24時間保育を行う託児所が院内に併設されていたので、お子さんを預けて働くママナースもたくさんいると聞きました。将来的に考えると環境面も整っているし、改めて友人の話には相違がないことを確信し、この病院に転職しようと思いました。



転職後の様子を教えて下さい

転職した先では14個の病棟に分かれていて、療養、介護、回復期リハビリなど患者層に違いがあり、それぞれに特色がありました。私が配属されたのは、その中でも一番重症度の高い患者さんが集まる病棟でした。それでも、前職に比べれば高齢者ばかりでしたので、症状も緩やか、看護師に暴言を吐いたり暴力を振るったりするような方もほぼいない、ほとんどの患者さんが家族の意思や自分の意思で延命措置を望まない選択をされていました。ベッド数も重症度が高い患者さんが集まる病棟だったので、30床ほどと少なく、スタッフも看護師だけでなく、看護助手や介護福祉士が在籍していて、日々の日常的なお世話は助手や介護士が行っていました。

入院している患者さんは半数以上が寝たきりで、車いすで生活できる人は1~2割。ほとんどが認知症を患っていて、会話という会話はできない方ばかりでした。家族の面会も少なく、人の出入りは滅多になかったです。

主な業務内容は、患者さんの身の回りのケア(おむつ交換や排泄介助、食事介助、入浴介助)、経管栄養、バイタルサインの観察、点眼や傷などの処置、吸引・点滴といった医療的なケアがメインでした。時々、検査などがあれば送迎しますが、入院があった場合以外ではほとんどありませんでした。中でも身体的に大変だったのは入浴介助で、週に2回、車いすに乗れる方を対象に行い、洗い場係と脱衣場で処置や衣服の着脱をする係に分かれて行います。患者の人数もそれなりにいたので、時間と戦いながらの流れ作業。週に1度、寝たきり患者の入浴介助は機械浴なのですが、他病棟と共同作業でたくさんの患者を入れなくてはならないので、その間半日ほど浴室から出られませんでした。他は、少し動ける方を対象にしたレクリエーションを看護助手と共に定期的に実施といった日々です。休憩時間も先輩方に声をかけて代わってもらい、しっかり1時間休むことができたし、先輩方と昼食をとりながらコミュニケーションをとったりして楽しい時間を過ごすことができていました。夜勤も変則三交代という変わった勤務時間を導入されていて、遅勤が午後1時からスタートします。日勤業務のサポートを夕方まで行い、申し送りを受けて勤務交代してからは夜間の食事介助、与薬など、就寝前の準備をして夜勤に交代。夜勤は21時から次の日の朝9時までで、夜間の点滴の交換、次の日の内服薬の準備、定期的な体位交換やおむつ交換を行い、時々鳴るナースコールへ対応する程度。朝方はバイタルサインの観察、朝の身支度やケア、食事介助や与薬などを行い日勤へバトンタッチです。遅勤、夜勤ともに看護師2名、介護士2名の4名体制で人手も十分でした。



転職して良かったと思うことは?

転職してからは、まず身体的にとても楽になったことが一番良かったと思いました。休憩時間もきちんと取らせてもらえるし、残業がほとんどない職場で、師長が率先して早く帰ろうという姿勢を見せ、日々の業務でも人手の必要なときは手伝ってくれたり、自分のやるべき業務が終わりそうにないスタッフがいれば声をかけたりして、とても親身になって接してくれていたので、職場の雰囲気も良く、帰りやすい環境にありました。また、先輩方も一人だけ言葉のきつい年配の人がいたくらいで、あとは皆さんとても気さくで頼りになって、優しい人ばかりだったので一緒に仕事をしていても相談しやすいし、無駄にストレスを感じることなく安心して仕事に集中できたことも良かったことの一つです。前職では考えられないほどの快適な環境でしたので、もっと早くに来ていればよかったと思うほどでした。また、患者層も高齢者ばかりで、前職では患者さんからは文句を言われたり八つ当たりされたりといったストレスもありましたが、ここにきてからはほとんどそういうこともなく過ごせました。前職でこなしていた緊迫するような処置や検査もなく、業務量ははるかに減り、ゆったりと患者さんに関わることができたのも良かったと思います。給料面では、基本給は少し下がりましたが、年度末の3月にもボーナスがもらえ、5か月分という利率も多く、トータルすれば前職よりも良い点ばかりでした。



逆に転職して悪かったと思うこと

夏季休暇がなく、まとまった休みがとれなかったことです。看護師の人数配備が少な目だったので、休みは希望通りに取りにくかったです。旅行へ行くことが趣味でもあったので長い休みがとれないのは不満でした。他は、介護福祉士や看護助手と共同で仕事をする際に、自分が新人だからなのか、なかなか依頼を聞き入れてもらえなかったことがとても不快でした。看護師は日々の医療行為をメインに仕事を行いますが、他の日常的な生活の援助(排泄介助や食事介助など)や身支度や患者周囲の整理整頓などの業務は主に介護福祉士や看護助手が行います。大体1日の中で担当する部屋やチームを分けられ、その中で介護福祉士と看護助手と共同して業務をこなしていくのですが、朝の打ち合わせの際にやって欲しいことをあらかじめ指示すると「看護師さんでもできることはやってよね」とか「私たちも忙しいからそれはできない」などと拒否されることも多くありました。ほとんどの介護福祉士や看護助手は40代~50代の方ばかりで、決められた規則やルールを無視して自分たちのやりたいように仕事をするような人たちだったので、それがすごく目についたし注意したくても聞き入れてもらえないしで、とても仕事しにくかったです。



最後に今回の転職を振り返ってみてどうでしたか?

自分のライフスタイルや将来を考えて転職にいたりましたが、結果的には身体的にも精神的にも負担がはるかに減ったので良かったと思っています。看護師としてキャリアを積むには、始めにいた職場のような場所で働くほうが向いているのかもしれませんが、自分の身に何か起こっては看護師自体を続けられないし、何のために働くのかを考えたときに、無理なく働ける場所を選択することが私の中での答えでした。

自分がこの職場に向いているかどうか、長く働きたい職場であるかを考えたときに、誰でも「YES」と即答できるわけではありません。いろんな職場を経験しているからこそ見えてくることもたくさんあります。私も現在は夫の転職で違う職場へ移り、また新しい経験を積んでいます。看護師は転職するには恵まれた職業で、最も自分に適した職場を探すのは難しいことですが、他職種に比べれば選択肢は数多く存在します。転職で成功するためには、いろいろなツールを賢く活用して情報を集め、事前の準備をきちんとすることが大切だと思います。


看護師カモから一言

なるほど。今回のケースでは看護師としてのキャリアを積むことだけでなく、自分のライフスタイルについてよく考えての決断のようですね。身体的に、また精神的に限界を感じた時が転職の契機となったようです。結果的に満足できる転職となったようでよかったですね。給与の高さだけでなく、ゆとりのある勤務状況で働ける場所に転職するのもいいカモしれませんね。