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必ず治る病気!老人性うつ病の原因と認知症との見分けるには?その対策法について

必ず治る病気と言われている老人性うつ病!間違われやすい認知症との違いを理解し正しい対策法や予防法をご紹介

老人性鬱

うつ病は子供から高齢者まで、どの年代でも発症する確率が高い病気です。しかし、高齢になるにつれて、うつ病になってしまう確率が高くなると言われています。これが、“老人性うつ病”と言われるものです。

高齢者のうつ病は周りの人が気づきにくく、知らないうちに症状が進行してしまう可能性があります。高齢者に関わるご家族や、介護の仕事に従事する人は、この病気について知っておくことが大切です。

ここでは、老人性うつ病の原因とは?認知症との違いや接し方の注意点などお伝えします。

老人性うつ病の原因は?

老人性うつ病の原因として考えられるのは、自身がおかれた立場、環境、心理的なものが影響していると言われています。
主にどのような出来事が引き金となっているのでしょうか?次にまとめてみました。

環境的原因

  • 会社を定年退職し、自分の立場ややりがいを失った
  • 仕事を失ってやるべきことが見つからない
  • 引っ越しで環境が変わった(子供と同居になる等)
  • 家族や友人と会う機会が減った
  • 子供が独立
  • 脳機能の低下

心理的原因

  • 配偶者や友人との死別
  • 病気が治らない
  • 重い病気になった
  • 家族や友人と関係が悪くなった
  • 夫婦間のコミュニケーションの減少

環境的原因・心理的原因を挙げても、高齢者にとって“避けられない出来事が多い”ことが多いカモ。見た目は軽症だとしても、一度発症すると回復するまでに時間がかかったり、回復しても再発する恐れがあるカモ!

老人性うつ病と遺伝との関係性は?

老人性うつ病は遺伝との関係はあるのでしょうか?
研究データでは、50歳以上で発症したうつ病と家族の病歴と関係性は薄かったことに対し、若いときに発症したうつ病と、家族との病歴との関係性はそれより2倍も高かったと言われています。

よって、高齢になった時のうつ病は遺伝との関係性が低く、環境や心理的な要因が大きいことが分かります。周りが気づき発見し、気にかけることで環境を整えれば、老人性うつ病の発症は防げるのです。

老人性うつ病と認知症との違いは?

老人性うつ病は遺伝ではなく、環境や心理的なことが原因で発症しやすいことが分かりました。そして、老人性うつ病と見分けがつきにくい病気とされるのが“認知症”です。
認知症とうつ病の違いを把握することが、正しい治療・回復に繋がります。では、どのような違いがあるのでしょうか?

脳細胞の違い

認知症患者の脳は、記憶を司る海馬の細胞が死滅してしまうことで症状が進行します。しかし老人性うつ病の段階では、細胞は死滅していません。

老人性うつ病は脳の機能は侵されていないのに、環境・心理的な出来事が原因でふさぎ込んでしまい、それによって、認知症を似たような症状を引き起こしてしまうのです。

記憶障害・判断力があるか?

認知症患者は、最初は軽度の物忘れから始まり、段々と進行していきます。例えば、認知症患者はご飯のメニューを忘れるのではなく、ご飯を食べたことを忘れてしまいます。進行していくと、忘れたことに対して焦燥感がなくなり、不安になることも無くなります。

老人性うつ病患者は、突然一部の記憶が無くなってしまうことがあり、そのことに対して過度不安になって自分を追い詰めてしまいます。

自分を責めるか?

認知症患者は、問題行動を起こしたとしても、そのことで自分を責め、卑下になったりすることがありません。

老人性うつ病は、自分のせいで周りに迷惑をかけているという“自責の念”が強くなります。最終的にエスカレートすると、自分なんていなくなったらいい、死にたいと自殺願望が出てくる危険があります。

進行速度は?

認知症の症状は徐々に進行していくため、気付きにくいという特徴がありますが、老人性うつ病は急に症状が起こったり、短期間に何度か症状が頻発することが特徴です。そのため、認知症の症状よりは周囲が気づきやすいと言われています。

病気の自覚があるか?

認知症患者は軽度の症状に対しては自覚が現れますが、病気が進行すると病気に対して自覚がなくなり無関心になります。

老人性うつ病は病気への自覚を感じると、またいつ同じ症状があるのか…と不安が大きくなりますので、病気への自覚がハッキリしていることが特徴です。

接し方の注意点や対策法を教えて

認知症と老人性うつ病の違いは見分けがつきにくいものから、特徴がハッキリわかれているものがありました。老人性うつ病患者の接し方やの注意点として、認知症と老人性うつ病の違いに気づくことが大切です。

一見似たような症状だと思われがちだけど、認知症と老人性うつ病はそれぞれ違う症状であることがわかるカモ。それぞれに合った適切なコミュニケーションをしないと、自尊心やプライドを傷つけてしまうことがあるカモ。

では、老人性うつ病だと診断された場合、どのような対策をすればいいのでしょうか?ポイントをまとめました。

環境を整える

まずは患者が安心して過ごせるように配慮することが大切です。ストレスを感じさせないようにくつろげる工夫をしましょう。

老人性うつ病は、責任力の強いことも特徴の一つです。家事などを積極的にして動こうとして、無理をしすぎるのも症状を悪化させる要因です。しかし全くさせないのも、本人の自尊心を傷つけたり、身体機能の低下を招くことになります。
身の回りのできることはしてもらいながら、外出をさせて適度に身体を動かすなど、気分転換をさせましょう。

社会支援を受ける

うつ病患者の心はデリケートです。過度な励ましは本人にとって負担となり、症状を悪化させてしまいます。その人に対するケア方法はその人の性格・病気の症状や期間によっても異なるため、まずは専門医に相談しましょう。症状によっては入院してケアする方法もあります。
また、周りのサポートする側も疲れてしまい、共倒れしてしまうことがあります。そのため、デイサービスなどサポートを受けて、家族と本人が離れる環境づくりも大切です。本人によってもいい刺激になりますので、このような社会的支援を活用しましょう。

予防するには?

老人性うつ病にならないために、私たちが日ごろから気を付けておくべきことはないのでしょうか?

社会との関わりを持たせよう

定年退職した後など大きな役割を終え、特に仕事以外で趣味活動をしていない場合、何をしていいのか分からなくなります。そして、“自分は社会で必要とされていないのか”とふさぎ込んでしまうのです。

何か新しく仕事を探したり、趣味を見つけてみたりなど、自発的に外出して社会と交流を持つことで、うつ病を予防できます。自分で見つけるのは難しい…という人には、周りの家族が気にかけるなどして、孤独にさせないようにしましょう。

バランスのいい食事を食べよう

老人性うつ病を改善したいときは、食事を見直してみましょう。タンパク質や糖質、ビタミン・ミネラルなどをバランスよく食べることが大切です。
特に効果的なものは“タンパク質”

老人性うつ病は、脳内ホルモンの減少が原因であると言われており、脳内ホルモンの生成に効果的なのがタンパク質なのです。

特にうつ症状が心配であるときは、正常の人よりもタンパク質をしっかり摂取するように意識して、手軽に補える納豆や豆腐などの植物性タンパク質と、肉や魚などの動物性タンパク質をバランスよく食べましょう。

また、脳内の神経伝達物質である“セロトニン”は、精神状態を安定させる効果があります。セロトニンの元となるトリプトファンが豊富に含まれている、牛乳、ヨーグルト、まぐろ、大豆、バナナ、卵黄を意識して食べるようにしましょう。

太陽の光を浴びよう

脳内の神経物質である“セロトニン”は、太陽の光を浴びると分泌が促進されると言われています。晴れた日に外に出て散歩したり、体操などで身体を動かすように促してみましょう。

老人性うつ病は早期発見で治る病気です

老人性うつ病は環境の変化、心の変化などで、誰でもかかる可能性のある病気です。老人性うつ病が進行してしまえば、活力が失われて自殺願望や認知症、寝たきりを招く可能性があるのです。そうならないためにも予防することが大切です。積極的に外に出て活動し、バランスの良い食事を食べるように心がけましょう。

適切な対応をとれば、必ず治る病気です。周りの人やサポート側が前向きに関わりを持ちながら、日ごろから気に掛けるようにしてあげると本人も気持ちが和らぎます。何か最近様子が変だと感じたら、すみやかに専門医に相談しましょう。