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早期発見が大切!軽度認知障害の症状や認知症にならないための正しい対応

軽度認知障害は早期発見・対応がカギ。日頃からの観察を通し、周りの家族や介護士ができることをまとめました。
軽度認知障害

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認知症と診断されたわけではないけど、近頃認知症のような症状があるような気がする…それは軽度認知障害かもしれません。

軽度認知障害は、65歳以上の人の4人に1人が罹患していると言われていて、とても身近な病気です。軽度認知障害の人の半数が、4年以内に認知症になっていると言われています。

そこで今回は、軽度認知障害とは何なのか?主な症状や早期発見のポイント、そして、軽度認知障害のトラブルに介護士がどのような関わり方や援助をすればいいのかなど詳しくみていきましょう。

軽度認知障害って何?どのような症状があるの?

軽度認知障害は(MCI)とも呼ばれ、認知症になる前のいわゆる認知症予備軍の状態のことです。軽度認知障害にはどのような症状が現れるのでしょうか?主な症状を分かりやすくまとめてみました。

  • 知っているものや人の名前を忘れてしまう
  • 同じことを何度も言う
  • 最近のことが思い出せない、予定を忘れる
  • 怒りっぽくなる、こだわりが強くなる
  • 料理などの段取りが悪い
  • 気力がなくなり、物事に無頓着になる

一見すると、認知症の症状と同じです。しかし軽度認知障害は、ここに挙げた物忘れなどの症状が比較的軽く、生活に支障がない人のことをいいます。そのため、健常者と認知症が進行している患者との間にいる、“グレーゾーンの存在”なのです。

進行するとどうなるの?

軽度認知障害は2種類に分かれます。それは「健忘症」と「非健忘症」です。

「健忘症」は主に記憶障害の影響を受けるため、進行するとアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症を発症します。MCI患者はこの「健忘症」の人が多いと言われます。

「非健忘症」は、進行するとレビー小体型認知症やピック病を発症します。非健忘症については記憶障害以外に失語症や失行などの症状が出てきますので、全体の数としては健忘症より少ないです。

軽度認知障害に対して適切な対応をせずにいると、半数の方がこのような認知症へと進行する可能性が高いのです。

「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」「ピック病」は認知症の代表的な症状だから覚えておこうカモ。

本人や周りの人が早期発見することが大切

軽度認知障害患者は日常生活に支障がない人が多いため、気付かないうちに適切な対応が遅れてしまうことが進行させてしまう一つの要因です。

以前に比べて物忘れが増えたなど、“あれ?なんかおかしい”と気付くことが大切です。本人に自覚があればいいですが、なかなか難しいです。

いつも一緒に過ごす家族や周りの人がその変化を感じるようにしましょう。何か普段と違うと思ったら、物忘れ外来など、認知症専門医へ受診しましょう。

何かいつもと違うよね?って周りの人と相談してみるのもいいカモ。

MCIと診断された…!落ち込んでしまう危険も

軽度認知障害には早期発見・対応がその後の認知症状を抑えるのに有効だという説明をしてきました。

しかし、早すぎる受診でMCIが出てしまうというケースもあります。日常生活には支障がなかったため、思いもしなかった結果に本人がショックを受けることがあります。

進行していないとはいえ、今後認知症になる可能性が…と言われてしまえば、誰もがそう感じてしまいますよね。その結果、本人や家族の気がめいってしまい、逆に症状を進行させてしまう可能性がありますので、専門家は慎重な対応をしなければなりません。

軽度認知障害がある人が必ず認知症になるというわけではなく、日々の生活を少しずつ変化させることによって、症状を改善することができるということをしっかり伝えていく必要があります。

ある日突然、あなたは“軽度認知障害です”なんて言われたら、“はい!じゃぁ予防します!がんばります!”とはならないカモね。うまく受け止めて、前向きに頑張ってほしいカモ。

軽度認知障害など認知症に対する予防・改善策はあるの?

さて、軽度認知障害や認知症が進行しないよう予防するにはどうしたらいいのでしょうか。

有酸素運動で心身も脳も気持ちよく

予防に最も有効的だと言われています。有酸素運動とは、身体に酸素を多く取り込む運動のことで、筋力が少ない方でも気軽に行うことができます。例えばウォーキングやジョギング、スイミングなどが有名ですね。

身体を動かすことで、筋肉が酸素を多く取り込もうとします。それが全身をめぐり、脳にも行き届くことで脳細胞が活性化されますので、認知症予防に効果的です。

週3回、約20~30分続けられる運動を行うとよいでしょう。ウォーキングやジョギングは手軽に始められる運動ですが、“考えながら身体を動かす”という、二つの動きが行えるエアロビなどもオススメです。

有酸素運動は筋力を向上させますし、脂肪を燃焼できるのでダイエットにも効果的です。身体を動かすことは心がスッキリでき、ストレスを解消する効果があるため、積極的に行いたいものです。

脳トレをやってみよう

介護現場のレクリエーション活動でも取り入れていることが多い脳トレは、認知症予防に効果的だと言われています。

脳トレを行うと、頭を使うので血流が良くなり、栄養がしっかり行き届きます。これが、認知症予防につながると言われています。

介護現場では簡単な計算ドリルやパズル、知恵の輪などを導入したり、レクリエーション活動ではみんなで一緒に計算を行ったりしています。例えば、“100-3を順番に計算してもらう”など皆さんで行うことで、参加者が一緒に考えることができます。

ここで注意したいのが、『間違っても大丈夫』ということです。考えることが脳を活性化させることに繋がります。失敗をすると落ち込みやすい高齢者に対しては、スタッフがしっかりフォローをしましょう。

バランスのとれた食事をしましょう

認知症予防に効果的な食事をバランスよくとることが大切です。生活習慣病も予防できるので、一石二鳥ですね。
患者さんで多いのは、魚より肉を食べることによる偏食だと言われます。

魚をしっかり食べて不飽和脂肪酸を摂りましょう。魚で認知症予防として有名なのは“青魚”です。DHA,EPAが豊富に含まれるまぐろやさんま、サバはオススメです。

また、ビタミンC,E、ベータカロチンが豊富な野菜や果物をバランスよく食べましょう。赤ワインのポリフェノールも効果的だと言われています。

規則正しい生活を心がけましょう

規則正しい生活をして、睡眠をしっかりとりましょう。お昼に寝てばかりの生活を行うと、夜に眠れなくなり、規則正しい生活を送ることができなくなります。朝は日光を浴び、昼は外に出てみるなどの活動をすることを心がけましょう。

人付き合いをしましょう

地域のサロンにお出かけしてみたりして、交流を持ちましょう。相手の気持ちを読み取るなど、社会的かかわりをもつことで脳が活性化されます。また、人と交流することで日常生活に刺激を与えることができます。

認知症予防のための取り組みはどこの医療・介護サービスや自治体でも積極的に行われているカモ!調べてみるといいカモね。

介護士としてできることは?

軽度認知障害から認知症へと進行しないために、私たち介護士がどのようなコミュニケーションを図ることが大切なのでしょうか。

まずは会話の中で“今日は何をしましたか?”など1日の出来ごとを、本人の無理のないように質問してみましょう。本人が考えて思い出す力『エピソード記憶』をトレーニングすることで、脳が活性化します。

次に料理を一緒にしたり、外出、手芸活動、レクリエーションなどを通して、本人がする行動を見守りましょう。同時に二つのことを行える『注意分割機能』や、外出して買い物に行くなど、本人が計画したことを実行する力『行動管理力』が鍛えられます。
本人の意思を尊重し、不安なことがあれば対応するなど、見守る姿勢を持つことで自主性が生まれ、脳に効果的です。

軽度認知障害はこれら『エピソード記憶』『注意分割機能』『行動管理力』から失われていくと言われています。レクリエーション活動などを通し、本人と積極的に関わりをもつことで、認知症へ進行しないように援助しましょう。

介護士として寄り添って援助することが大切カモ。焦らずゆっくりと頑張ってもらいたいカモ。