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フリーランスと確定申告!簡単に申告ができる便利なツールも利用しよう


確定申告は自分の収入と税金について理解を深めるチャンス

フリーランスの税金事情

フリーランスでは自分で税金の計算をして自分で納めなくてはなりません。いわゆる確定申告です。自営業者にとってはおなじみであり、少し面倒くさいイメージがあります。

会社員にとっては確定申告というと医療費が多い年や住宅ローンを組んだ年に申告するとお金が戻ってくるものというイメージかもしれません。これは確定申告には税金を納める申告納税と納め過ぎた税金を返してもらう還付申告とがあるからです。

申告納税は1年間の所得と利益、経費から所得税と復興特別所得税の額を算出して申告する手続きで、翌年度に納税をします。

還付申告は納め過ぎた所得税および復興特別所得税を申告する手続きで、さまざまな控除などを計算して税金の払いすぎが分かればお金が返ってくると言うものです。

申告納税は所得のあった翌年の2月中旬から3月中旬に行い(曜日により若干の変動があります)、還付申告は翌年の1月1日から5年以内に行います。申告納税の時期は税務署は混み合いますが、相談会場ができたりするので還付申告もこの時期に済ませる人が多いです。

フリーランスが納める必要のある税金は?

フリーランスの場合に納める必要がある税金は所得税・住民税・国民健康保険税・個人事業税・消費税の5つになります。確定申告で納めるのは所得税になりますが、まずはひととおり見ていきましょう。

所得税とは

所得税とは所得つまり収入に応じた税金のことです。厳密には所得と収入は異なり、総収入から必要経費や所得控除分の金額を引いた残りが課税所得になります。

所得税はこの課税所得に対してかけられます。課税所得の金額に応じた税率をかけ、さらに課税控除額を引いた金額が所得税額です。

まとめると次のようになります。

課税所得金額=総収入金額-必要経費ー所得控除金額ー青色申告特別控除など

所得税額=課税所得金額(1000円未満切り捨て)×税率-課税控除額

税率は課税所得金額に応じて5~45%まで変動します。また少々まぎらわしいですが所得控除と課税控除は異なります。

少々ややこしいですが、会計ソフトやWEBサービスなどで必要事項を入力すると所得税額を算出してくれるツールがありますので、利用してみると良いでしょう。

住民税とは

住民税とは居住地の市区町村に支払う税金であり都道府県民税と市区町村民税からなります。金額は市区町村によって異なります。住民税は所得税に応じて課税される所得割と定額部分の均等割からなり、標準金額は所得割は所得の約10%、均等割は5000円です。

国民健康保険税とは

国民健康保険税は国民健康保険の費用です。市町村が税金として徴収する場合は国民健康保険税、税法によらず徴収する場合や国民健康保険組合が徴収する場合などは国民健康保険料となります。

金額は各自治体により異なるため、居住地の市町村に問い合わせたりネットで確認すると良いでしょう。

個人事業税とは

個人事業税とは個人で営む事業のうち地方税法等で決められた事業に対してかかる税金です。確定申告の際に事業税に関する事項の欄に記載します。

個人事業税の場合、事業所得が年間290万円までは控除の対象で、290万円を超えた金額から各種控除を引いた分に対して税がかかります。控除の適用が少し異なるために所得税の課税所得とは一致しません。なお前年の赤字を繰り越して本年の所得から控除することができます。

税率は事業により異なります。フリーランスの場合、たとえばWEBデザイナーは第3種事業のデザイン業に当てはまり始業所得金額に対して5%の個人事業税がかかります。ライターは地方税法で決められた事業には該当せず対象外になります。

自分の仕事がどの事業に当てはまるかは、事業の実態で判断されます。ライターとして開業届を出しているけれど実際の仕事はデザイン中心という場合、デザイン業として個人事業税がかかります。どこに当てはまるか判断しづらいときは都道府県に問い合わせると良いでしょう。

消費税とは

消費税は買い物の際に納めているわけですが、フリーランスの場合は事業者としてクライアントから報酬と一緒に消費税を受け取り納税することになります。ただし課税売上高が1000万円以下の事業者は消費税の納税が免除されます

年収1000万円を超えるフリーランス事業者は少ないので、多くの場合は納税の必要はありません。1000万円以上の課税売上高がある場合は3月末までに申告して納税します。所得税と期間が少し異なることに注意しましょう。

確定申告の作業の流れ

確定申告の流れとしては、日頃から収入や必要経費などを管理して領収書を集め帳簿を付けておき、税金の額を計算し、確定申告書を作成し、税務署に申告するという感じになります。

なお確定申告には白色申告青色申告の2種類があります。簡単だけど青色申告特別控除が無いのが白色申告、書類の作成に手間がかかり難しい代わりに青色申告特別控除が受けられるのが青色申告となります。なお青色にするには3月15日までに申請が必要であり、何もしなければ白色になります。

所得が低いうちは白色申告でもかまいませんが、所得が増えたら青色申告で節税を目指してみましょう。

それぞれの手順の詳しい内容は以下の通りです。

日頃からレシートや領収書を管理する

必要経費のレシートや領収書、またクライアントへの請求書支払調書などは全部取っておきましょう。

必要経費として計上するには購入日時や何を購入したかの明細があった方が良いので、手書きの領収書よりもレシートの方が良いでしょう。確定申告には領収書が必要と思い込んでいる人も多いですが、レシートでもかまいません。

マネーフォワードのような家計簿ソフトやMisocaという請求書管理サービスなどを利用すると管理が楽になります。

帳簿をつけ終わった後はレシートや請求書は5年間保管しておく必要があります。ノートに貼り付けたり袋分けやファイリングなどでいつのものか分かるようにしておきましょう。

必要経費と収入について帳簿をつける

領収書を科目別にざっとわけた後、帳簿をつけます。白色申告であれば家計簿感覚でつければ良いでしょう。青色申告の場合は複式簿記で帳簿をつける必要があります。

青色申告は少し難しいので、やよいなどの会計ソフトを使うと良いでしょう。青色申告用の無料WEBツールなどもあります。

税額を計算し申告書や決算書を作成

必要経費、所得控除、青色申告特別控除を計算し、課税所得課税額を出します。これも会計ソフトを利用するのが便利です。会計ソフトを使えば確定申告書や青色申告に必要な貸借対照表や損益計算書の作成も自動で行えます。

ソフトを用意しなくても、国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーを利用すれば、パソコン上で必要事項を入力すると自動で税額などが計算された書類をプリントアウトすることが可能です。青色申告に必要な書類も簿記の知識がないと分かりづらいもののこのコーナーで作成することができます。

ただ日頃の経費や出入金の管理も含めて行うなら会計ソフトがおすすめです。

税務署に申告をする

必要書類をまとめて税務署に提出します。提出は直接税務署に持参する方法や郵送する方法の他に、電子申告(e-tax)があります。e-taxは対応ICカードリーダーと電子証明書(マイナンバーカードなど)が必要です。

税理士に頼むのも一つの手

確定申告は落ち着いてやれば決して難しいものではありません。むしろ自分の収入や税額について考えることのできる良い機会です。数字を埋めていく作業が楽しいなどと考える人もいます。

フリーランスであれば個人事業主として会計や税金についての知識は持っておくべきです。確定申告も自分でするのがおすすめですが、それでもどうしても苦手で時間がかかる、忙しくて時間がとれないということもあるでしょう。

そういう場合は税理士に依頼するのもひとつの手です。もちろんその場合は料金がかかりますが、確実に確定申告をしてもらえます。

フリーランスでもプロスポーツ選手や芸能人などは税理士をよく利用しています。もしも確定申告にミスがあると延滞税や過少申告加算税を支払うことになり、かえって費用がかさんでしまいます。収入が多いならこの金額も大きくなるので、税理士に報酬を払って確実に申告してもらった方が良いと言うわけです。

税理士に確定申告書の作成を頼む場合の料金は、年収1000万円以下の個人事業主では5万円くらいのことが多いようです。帳簿の作成なども頼んだり、顧問契約を結ぶと料金はさらに上がります。

還付申告で納め過ぎた税金を取り戻す

確定申告は所得税を納めるだけでなく、還付申告も行えます。税務署は納税額が少ないと取り立てに来ますが、払いすぎている分には向こうからは何もしてくれません。自分で還付申告をして取り戻す必要があります

なお還付申告は翌年1月1日から5年間のあいだいつでも行うことができます。ただし確定申告の修正をする更正の請求は1年以内に行う必要があります。確定申告の時期を避けた方が税務署に丁寧に対応してもらえるかもしれません。

還付申告で把握しておきたい所得控除

所得控除とは所得税額を計算するときに所得から引くことのできる金額です。所得控除により課税所得が少なくなれば課税額が下がるという仕組みです。

所得控除には雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦(夫)控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除があります。

医療費が多かったり寄付をたくさんした年などはそれぞれの控除に当てはまる可能性があるので、必ず領収書をとっておきましょう。

源泉徴収で払いすぎた分を取り戻す

源泉徴収とは報酬の支払い元が代わりに天引きして納めた税金のことです。会社員であれば会社が給与から税金を天引きして支払いますし、フリーランスであればクライアントが報酬からあらかじめ天引きして支払ってくれていることがあります。クライアントから支払調書が送られてくることがありますが、これに源泉徴収額が記載されています。

ただしこの源泉徴収額は、各種控除などを考慮した結果、実際に納めるべき税額とずれていることがあります。たいていは納め過ぎとなっているので、還付申告で取り戻すことになります。払うべき税金よりも少なかった場合は、もちろん確定申告で不足分の税金を払わなければなりません。

会社員の場合は年末調整で会社が調整してくれますが、フリーランスの場合には自分で還付申告をしなければなりません。

また年度の途中で会社を退職してフリーランスとなった場合、会社員の所得とフリーランスの所得を合わせて所得税額を計算し、会社員時代に給与から源泉徴収されていた税金とくらべ、差分を確定申告します。

還付申告で注意したいケース

還付申告によっては世帯収入で見ると損になるケースもあります。扶養控除は申告することで逆に世帯全体での納税額が増えてしまうことがあります

医療費控除も病院にいった本人ではなく生計をともにする家族につけられるので、誰が申告するのがいちばん得になるか確認してみましょう

退職所得、雑所得、配当所得、株式等の譲渡所得の売却益などで源泉徴収済みな分は、確定申告するメリットが無いこともあります

確定申告を通して収入と税について理解を深めよう

フリーランスは個人事業主として経営者目線が必要ですし、自分の収入を自分で管理しなければなりません。確定申告を行うことで、自分の報酬や納めている税金について見直すことができます。

税理士に頼む場合でも、レシートなどをきちんと管理して経費について理解を深めるチャンスです。せっかくプロに頼むのですから分からない点は質問してクリアにしておきましょう。

納税は国民の義務です。間違いなく確定申告を行うようにしましょう。