1. ホーム
  2. 医師転職コラム
  3. ≫返戻は嫌!レセプト病名とされない方法とは?

返戻は嫌!レセプト病名とされない方法とは?


電子カルテだけでなく、紙カルテ記載も活用しよう

医師の給与、看護師の給与を含めた病院の必要経費の源泉は、言わずと知れた診療報酬。

病床数1,000を超える大病院も無床クリニックも自由診療以外は保険外来点数をかき集めて収益に反映させます。

国民皆保険制度は1961年(昭和36年)開始からすでに55年以上経ち、幾度となく診療報酬制度改訂が行われてきました。

そして国民医療費削減が国の緊急命題ともなった現在、レセプト病名問題は医療事務関係者だけでなく、一般の医師にも大事な問題となっているのです。

なぜレセプト病名が問題になっているのか?

医師がカルテに書き込む、あるいはパソコンで電子カルテに打ち込む病名。20代から50代の患者の場合はともかく、高齢患者になればなるほど病名が10、15と増えて行く状況になるものです。

腰が痛い・手足がしびれる・目がかすむ、といったことだけでも高齢者の場合は検査項目が増え、結果病名と投薬が雪だるま式に増えて行きますが、手術後の痛みにも創傷部痛といった病名を付ける医師。

病院とすれば、痛みがあるから投薬が必要であり結果診療報酬が増えることで収益につながります。

問題となっているのは、国民健康保険や社会保険の支払基金へレセプト提出後の返戻・査定です。

医師が付ける疑い病名とレセプト病名には無関係なものもあるでしょう。ただ、検査をしなければ病気かどうかはわからない。

そこで、疑い病名を付けて事務員がレセプト病名を付けて提出する。

検査をしなければわからない病名ですが、結果的に不要な検査と査定されれば、結果も不要なレセプト病名と指摘されます。

審査する方は、不要な検査を数多く行って病気と見せかけて診療報酬を多く獲得しようとしているのでは?と疑います。

病院側と審査側の報酬を巡るせめぎ合いが問題となっているのカモ。 

2014年度は133億円の診療報酬が返還になっている

最悪の事態は保険医取り消し、診療報酬の返還は医療機関にとって大きな痛手です。

2014年度(平成26年度)の個別指導は4,466件、集団的個別指導は13,079件。

※参照 メディウォッチ

個別指導となると厚生労働省厚生局の担当者に呼ばれ、カルテの提示とレセプトの写しとの整合性をみっちりと確認されます。指導とは名前だけで、内容は厳しいチェックそのもの。

指導とは集団的個別指導、個別指導の順に厳しく追及されていきます。ただ、多くの医療関係者が感じている診療報酬の返還という問題以外に指導内容は多岐に渉っていることも忘れてはならないのカモ。

特に医師がカルテ記載を怠る例が後を絶たないのも問題なのカモ。  

個別指導には具体的にどのようなものがあるのか

ここでは、厚生労働省東北厚生局が実際に公表している「平成27年度に実施した個別指導において保険医療機関(医科)に改善を求めた主な指摘事項」について中身を抜粋してみましょう。

指導内容は診療録、傷病名、基本診療科等、投薬、病理診断などから始まり、診療報酬請求などかなり広く扱われています。

傷病名に関して多い指導が、複数ある主病を1つにまとめること。 もう一つがレセプト病名と扱われるものは、検査根拠が薄いものということです。

検査から傷病名が類推できない場合は別に症状詳記を作成することも指導ポイントになっています。

また、執刀の根拠や検査の根拠、治療計画の記載も厳密に残しておかなければなりません。

大事なのは過去の指導ポイントが厚生局から開示されており、それを事務職員がしっかり把握するだけでなく、院内委員会でも情報の共有に努めなければならないこと。電子カルテ全盛でも紙上カルテで残すものは残すことも必須項目カモ。

レセプト病名の決めつけ指導。対策はある?

レセプト病名とならない対策はあるでしょうか?ここで注意したいのは、レセプト病名対策にだけ対応するのではなく、医師や看護師等の職員の勤務時間数や事務的取り扱い、麻酔科標榜医の診療録未記載がないか、手術での算定要件の留意、適応内での注射取り扱いから、医師の診療録記載の不確かさがないかどうか、など全ての面をチェックした上での対策という前提です。

個別指導となると、名誉挽回には医療事務スタッフ総出の残業で資料作成が欠かせなくなってしまうのです。

レセプト病名にさせない対策となれば、同業者の勉強会での情報交換と点数早見表の再確認。

特に保険医協会の勉強会はクリニック院長も参加しておくべきことと言えるでしょう。参加の意義ですが、レセプト単価が自院と他院で大きく違っていないかを確認することが第一。

支払基金から厚生局に入る連絡事項で多いのが、平均単価よりも際立って大きいレセプト単価の問題なのです。

もし地域で上位数%に入ってしまえば、集団的個別指導ではなくいきなり個別指導となります。

国税局の査察のように厚生局職員が数人から10人も査定に入ってくると、大病院といえども仕事はお手上げとなりかねません。

対策は情報交換とレセプトの早見表確認カモ。厚生局の開示資料の把握も非常に大事カモ。しっかり抑えて、安定経営をめざして行くカモ!