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保育士の引き継ぎは退職時期によって違うのか?退職日まで時間がない時の引き継ぎ方をご紹介!


年度途中の退職は引き継ぎの時間が限られる!多くの情報をひとつにまとめてスムーズに引き継ぐ!

保育士の辞める時期によって、引き継ぎの仕方は変わるでしょうか?

保育園の年間スケジュールを考えると忙しい時期が多く、保育士の気持ちに余裕がないこともありそうです。どんな時期でも「充分な引き継ぎ」ができるとは限らないのが保育士の現状。どうすれば大事な情報を余裕のない中で伝えることができるのでしょうか。

今回は「退職時期の違いで引き継ぎへの影響はあるのか」を考え、合理的で分かりやすい具体的な引き継ぎ方を詳しくご紹介します。

保育士の引き継ぎに「退職時期」は影響するか?

保育士が退職をする時、後任者に必要な情報を伝えるのが「引き継ぎ」です。引き継ぎを満足に行うことができるかどうかは、退職時期によって違います。

年度末で辞める場合

「年度末の退職」は最終日まで時間に余裕があります。後任者が同僚であることが多いので、相手のペースに合わせてじっくりと引き継ぎをすることができます。

引き継ぎノートなどの準備をする時間も充分にあるので、引き継ぎ事項を何度も確認できて「伝え忘れ」を防ぐことができます。後任の保育士とやりとりしながら、必要な情報を整理することも可能です。

年度途中で辞める場合

保育士の退職時期が「年度途中」の場合は、下記のように充分な引き継ぎができないこともあります。

行事が多い時期の引き継ぎは難しい

大きな行事が立て続けにある時期は、保育士が毎日準備に追われ多忙を極めます。保育園全体が慌ただしい雰囲気で、じっくりと引き継ぎをする時間はありません。

辞める保育士も、後任の保育士も、お互いに気持ちの余裕がないので、引き継ぎは辞める前日または当日に大急ぎで行うことが多くなります。

短時間で引き継ぎをしなければならない

保育士が急に辞めることになった時は、退職日までの時間が少なく、引き継ぎが満足にできないこともあります。保育士自身に引き継ぎを行うだけの気力や体力がない場合もあり、どれだけ引き継ぎができるかは保育士の都合によります。

準備もできず、簡単なやりとりと挨拶だけで引き継ぎが終わってしまうこともあります。

引き継ぎができない

辞めていく保育士が準備を整えても、後任者が決まらないと直接話をすることができないので、引き継ぎは困難になります。どんな人が後任になるのか顔も分からないまま園を離れることになり、保育士は中途半端な思いを残してスッキリしない気分で退職します。

自分でなければできない引き継ぎもある!

複数担任の場合は、自分が直接伝えなくても同僚が後任者に引き継ぎをしてくれます。逆に、自分でなければ難しい引き継ぎもあり、誰かに代わりを任せることができない場合もあります。

担任が自分しかいない場合
一人担任のクラスには、自分しか保育士はいません。子どもたちや保護者の情報も、担任である自分でなければ知らないことも多いので、代わりに誰かが引き継ぎを行うことは限界があります。
二人担任のリーダーをしている場合
もうひとりの保育士が新卒者で経験が浅い場合、リーダーである自分でなければ分からないこともありますね。新卒の保育士に全面的な引き継ぎを任せることは負担になるので、ある程度はリーダーが行うケースも多いです。
障がいのある子どもを担当している場合
クラスの副担任をしながら、障がいのある子を主に担当している保育士は、その子の傾向や対応の仕方など必要な情報を後任者に引き継ぐ必要があります。

自分でなければ分からないことには大切な情報が含まれているので、伝え忘れることのないよう確実に引き継ぎたいカモ!

急いで引き継ぎをする保育士は必見!子どもの情報の分かりやすいまとめ方

後任保育士が一目で理解できるよう、引き継ぎ事項をひとつの「表」にするととても便利!作り方については下記の通りです。

表の作り方

クラスの人数によって表の大きさは左右されますが、エクセルなどにまとめると修正しやすく、データを残すこともできますよ!

表の「行」に入力するデータ

園児名を順に入れていきます。読めない名前が多いので、ふりがなは忘れずに書きましょう。

表の「列」に入力するデータ

子どもに関する情報を項目別に分け、ひとつずつ「列」に入力します。内容はなるべく簡潔に書くようにすると、後任者も見やすいでしょう。

項目が多すぎると表が見づらくなり、逆に少なすぎると表にする意味がなくなるカモ!7~12個ぐらいを目安にして項目を整理するといいですよ!

表にどんな内容を入力するか?項目別に記入例をご紹介!

情報をまとめる時に、どんな項目にしようか悩むこともあるのではないでしょうか?こちらでは「項目例」と「記入内容の例」をいくつか挙げてみました。

生年月日、家庭での愛称

台帳などにも生年月日は書いてありますが「表」の中にもあると便利です。また、家庭でどう呼ばれているか「愛称」を書いておくと、後任者が子どもと親しくなるための情報として役に立ちます。

(記入例)
・平成25年10月25日  のんちゃん
・平成26年12月30日  うーたん

特に愛称がなく本名を呼んでいる家庭も多いので、生年月日と愛称をセル2つに分けた方が見やすいカモしれません!

家族状況

家族はどんな人たちか、ひとりずつ書くことは必要ありません。特筆すべき「客観的事実」だけを記入するようにしましょう。

(記入例)
・小4兄と小2姉は卒園生
・母は来年1月に出産予定
・両親は1年前に離婚
・母、昨年ママ友とのトラブルあり(別紙参照)
・母、年度始めに○○の件で苦情あり(別紙参照)

特に、苦情やトラブルの多い保護者についても「モンスターペアレントです」と安易に書かず、いつ頃どんなことがあったかを簡潔にまとめるだけにしましょう。

園にはモンスター的存在の保護者がいることもありますが、担任保育士が替われば問題行動をしなくなることもあるカモ!事実だけを書いて後任者の判断に任せましょう!

生活習慣

食事・排泄・着脱・睡眠などの基本的生活習慣において、特徴や配慮が必要な点を記入します。こちらも保育士の私見は入れないよう、客観的な事実だけを書きましょう。

(記入例)
・食べる量はいつも半分程度。体力には問題なし。
・オマルを嫌がります。
・お昼寝では寝つくまで1時間くらいかかります。

生活習慣という項目にまとめてしまうのではなく、「睡眠」「食事」など項目を細分化してもいいですね!特に低年齢児は「生活習慣の自立」がポイントになるので、個々に書くことも多くなるカモ!

身体・健康・運動能力

持病の有無、アレルギーや体質、身体の特徴、運動面での特徴などを記入します。特に、投薬が必要な子どもについては大事な情報なので、忘れないように工夫をしましょう。

(記入例)
・ぜんそく 季節の変わり目に発作が多い 投薬あり(食後)
・ナッツ類のアレルギー(チョコに入っているのもNG)
・汗かき 着替え多めに必要
・弱視のため眼鏡をかける予定あり

食物アレルギーだけではなく、花粉やホコリ、動物アレルギーなど、子どものアレルギーに関する情報は確実に引き継ぎましょう!事前に知らせておくことで、後任者も心に留めてくれるカモ!

ことば・コミュニケーション

言葉の発達で気になることや、友だちや保育士との関わりで特筆すべきことを書き込みます。

(記入例)
・発音する時「サ行」が「タ行」になります。
・満3歳の段階で発語がありません(保護者が気になり受診予定です)
・ひとりで遊ぶことが多いです。

保育士は情報を書く時「もしかしたら○○かもしれない」と自分の考えを入れる必要はありません。あくまでも事実をそのまま書くことが大事!後任者が自分の目で見て判断するカモ!

興味・好きなもの・好きな遊び

子どもが興味をもっていることや、遊びの傾向など、保育士が知っている情報を書きましょう。

(記入例)
・外遊びが大好きです。雨天が続くとケンカが多くなります。
・相撲が大好きで沢山の力士を知っています。
・虫が大好きでいつも図鑑を持ち歩いています。

子どもが好きなものを知っていると「話のきっかけ」を作ることができるので、後任者にとって「お役立ち情報」になるカモ!

苦手なこと、恐いもの

子どもが苦手なこと、避けたいもの、恐いものなどを書き込みます。後任者が事前に「嫌いなもの情報」を確認していれば、うっかり嫌な思いをさせずに済みますね。

(記入例)
・大きな音が苦手です。特に雷が鳴ると大泣きします。
・アニメの恐いキャラクターが苦手です。名前が出ただけでも耳をふさいでいます。
・大人の男性が苦手です。姿を見ると逃げてしまいます。

子どもが苦手なものは変化することもあるので、保育士は本人や保護者に聞いて確かめてから「表」に入力した方がいいカモ!

表を作成する時に保育士が気をつけたいこと3つ!

保育士が情報を入れる時には、下記のことに配慮して入力しましょう。

特記事項だけを書く
情報は特記事項だけを書くようにしましょう。表は「個人の記録」や「台帳」ではないので、全部のセルを文字で埋める必要はありません。入力したいことが思い浮かばなければ、無理をして書かなくてもいいのです。後任者にも「特記事項だけ書いておきます」と伝えれば、空欄があってもOKですよ!

保育士は子どもの情報を「特に気になること」「引き続き配慮が必要なこと」に絞って書くようにしましょう。

それ以外のことも全て書くと、表全体が文字でいっぱいになり、「必ず見てほしい情報」に後任者が気づかないこともあります。発達が順調であることや、特に問題なくできていることをあえて書く必要はありません。

詳細は別紙に書く
入力する情報は簡潔にまとめるのが望ましく、細かい説明が必要な時は別紙に書いたり、台帳や記録を見るように案内してもいいですね。

「詳細は別紙参照」「詳しくは台帳をご覧ください」のように書くと、見る人にとって分かりやすいです。

情報は客観的な視点で書く
保育士の価値観によって子どもを評価し、それを情報として後任者に伝えるのは「引き継ぎ」とは言えません。特に子どもの発達について書く時は、客観的な事実だけを伝えるようにしましょう。

「○○だと思います」「まだ○○しかできません」など、保育士の私見や感情が入った情報は「正しい情報」とは言えないのです。

ポイントは「見る人に分かりやすく簡潔にまとめること」です!せっかくがんばって表を作っても、相手にとって見づらいものであれば意味がないカモ!

誰が見ても分かりやすく工夫する

保育士が年度途中で退職することは、引き継ぎの時間を確保しづらいということ。そんな状況の中で後任者に大事なことを伝えるには、工夫と配慮が必要になります。

子どもの情報を「表」にまとめると、引き継ぎ時間を短縮することができますね!たとえ、引き継ぎが全くできなかったとしても、「表」を残すことで言いたいことが伝わります。

引き継ぎは辞める保育士の責任です!限られた時間の中で努力をするのは、最後の大事な任務なのカモ!後任者のことを考えて「ベストな引き継ぎ」をしたいですね!